Appleは2025年秋に投入予定のiPhone 17シリーズにおいて、標準モデルを含む全4機種への12GB RAM搭載を検討している。これは現行のiPhone 16シリーズに対する最大50%の容量増であり、Apple Intelligence機能の強化やマルチタスク処理の高速化を目的とするものだ。
著名アナリストのミンチー・クオ氏は、すでにPro、Pro Max、Airにおいて12GBが確定し、標準モデルもサプライチェーン次第で追随する可能性を指摘。決定は5月中とされる。この動きは、MicronやSK Hynixなどメモリ供給企業にも追い風となり、AI用途DRAMの単価上昇が財務的利益をもたらすと見られる。
Appleはこの構成をもって、競争が激化する高性能スマートフォン市場に挑む構えだ。
iPhone 17全モデルに12GB RAM導入の可能性とその背景

Appleが次期iPhone 17シリーズで全モデルに12GBのRAMを搭載する計画が報じられている。対象となるのは、iPhone 17、iPhone 17 Pro、Pro Max、そして新型の超薄型モデルとされるiPhone 17 Airである。これはiPhone 16シリーズの8GBからの大幅な強化にあたる。
ミンチー・クオ氏によれば、AppleはすでにPro、Pro Max、Airにおける12GB搭載を決定しており、標準モデルへの拡張もサプライチェーンの状況次第で実現される可能性がある。Appleが正式決定を下すのは5月中とされており、全機種でのメモリ統一が図られるかが注目される。
この変更の背景には、Apple Intelligenceの導入によって求められる処理能力の向上があるとされる。より大容量のメモリは、オンデバイスAI処理や複数アプリの並行動作といった負荷の高いタスクに対応するために不可欠であり、Appleはこの技術的要請に呼応する形でメモリ構成を再設計している。
エントリーモデルにも12GBが搭載されれば、ユーザー体験の一貫性が高まり、今後のApple製品戦略においても大きな意味を持つものとなるだろう。
メモリ拡張によるApple Intelligence対応とサプライヤーへの波及効果
Appleが進めるメモリ容量の拡張は、単なるスペック向上にとどまらず、同社が今後展開するApple Intelligenceの基盤強化にも直結する。高度なAI処理は、従来の8GB構成では対応が難しいとされており、Appleはオンデバイスでの機械学習、自然言語処理、リアルタイム翻訳などを円滑に実行するため、RAMの増強を重要課題として位置付けている。
この取り組みは単にハードウェア性能を上げるだけでなく、AI体験を端末内部で完結させ、セキュリティ面やレスポンス面での優位性を確保する狙いがある。このメモリ構成変更により、MicronやSK Hynixといった主要メモリサプライヤーへの影響も大きい。特にMicronは、AI用途のメモリ出荷実績が限定的であるため、今回の拡張を契機に成長加速が見込まれる。
また、12GB DRAMの平均単価は8GB構成と比較して約50%高く、サプライヤー各社にとっては収益性の高い受注機会となる可能性がある。Appleの製品戦略と調達戦略は、今後のスマートフォン市場における半導体需給の流れを左右する変数として注目される。
Source:The Mac Observer