2025年後半に登場が見込まれるWindows 11バージョン25H2の存在が、Canaryチャネルのビルド27842に含まれるAppraiserRes.dllから明らかになった。

XenoPanther氏の調査によれば、同ファイル内に「GE25H2」とビルド番号「26200」が記載されており、これは昨年導入されたGermaniumベースの24H2に続く更新である可能性がある。前バージョン同様、今回も有効化パッケージ形式の小規模アップデートになるとみられており、特にバグの多かった24H2からの改善が期待されている。

一方で、マイクロソフトから正式な確認はなされておらず、今後の移行方式や提供時期についても不透明なままである。2025年10月14日にWindows 10のサポートが終了するため、25H2の完成度と移行戦略は今後の普及動向に大きく影響すると考えられる。

ビルド26200と「GE25H2」の記載が示唆する次期アップデートの存在

Canaryチャネルにて公開されたWindows 11プレビュービルド27842の中から、AppraiserRes.dll内に「GE25H2」という表記とビルド番号「26200」が確認された。これはX上で活動するXenoPanther氏によって発見されたもので、2025年後半に予定されているWindows 11の機能更新「バージョン25H2」の存在を示唆している。

GEとは「Germanium」の略で、マイクロソフトが内部的にビルド世代を区別するコードネームである。昨年提供された24H2では、同じくGermaniumベースの大型アップデートが行われており、今回の「GE25H2」もその系譜に位置付けられる。

また、ビルド番号が24H2の「26100」から「26200」へと微増している点も注目に値する。この変化は新たな基盤の投入を意味するものではなく、機能拡張や修正を含んだ小規模な更新である可能性が高い。

23H2では有効化パッケージという形で既存のOSに機能を追加する形式が採られたが、25H2でも同様の手法が採用されるとみられている。ただし、マイクロソフトから公式な説明やアナウンスはなく、現時点ではあくまでも開発段階の兆候とされる。

24H2の問題点と25H2に寄せられる期待

Windows 11バージョン24H2は、Germaniumベースに移行した初のリリースとして注目を集めたが、その完成度については多くの課題が指摘されてきた。特にバグや既知の問題が数多く残されており、一部では「過去最も安定性に欠ける機能アップデート」と評されている。マイクロソフトはその後も修正作業を継続しており、ユーザーの間では安定性と信頼性を最優先した次期アップデートの登場が待望されている。

今回発見された25H2の兆候が示す通り、更新内容は最小限に抑えられ、ユーザーへの負担を軽減する構成になる可能性がある。

特に、Windows 10のメインストリームサポートが2025年10月14日に終了するという重要な節目を控えていることから、マイクロソフトは25H2を通じて、より多くのユーザーをWindows 11に円滑に移行させる必要がある。したがって、今回のビルド発見は単なるバージョン更新の一環ではなく、Windows 11の信頼回復と普及戦略における重要な布石として位置づけられるべきであろう。

Source:Neowin