Appleは2025年9月に登場が見込まれるiPhone 17シリーズにおいて、RAMを現行の8GBから12GBに引き上げる計画を進めていると、著名アナリストのMing-Chi Kuo氏が明かした。Pro、Pro Max、Airの各モデルで12GBが標準化され、ベースモデルへの採用も検討中とされるが、部品供給の不安定さが最終判断に影響を与える可能性がある。

RAMの性能向上はAI処理やゲーミング用途でのパフォーマンス改善につながるが、12GBユニットは従来の8GBより平均約50%高額であり、このコスト増が製品価格に転嫁される懸念がある。さらに、トランプ政権時代の関税政策によるサプライチェーンへの影響も価格高騰要因として無視できない。

Appleがカスタム仕様を提供しないことから、これらの追加コストは販売価格に直接反映される見通しであり、iPhone 17は従来モデルと比べて確実に高額になるとの観測が強まっている。

Appleが推し進めるRAM強化戦略の全貌

Appleは2025年秋に登場が予測されるiPhone 17シリーズにおいて、RAM容量を従来の8GBから12GBへと増強する方針を固めつつある。Ming-Chi Kuo氏によれば、Pro、Pro Max、Airの各モデルは12GBを標準搭載する見込みで、ベースモデルのiPhone 17も同様の構成が検討されている。

AppleのスマートフォンがRAMにおいてAndroidのミッドレンジ機と同等以上となるのは初であり、同社がAI機能の充実やゲーム性能の強化を視野に入れていることを示唆している。一方、RAMユニットの価格は8GB構成と比較して平均50%高いとされており、部品原価の上昇が価格転嫁に繋がる可能性が高い。

Appleはユーザーに対しRAM構成のカスタマイズを認めておらず、その追加コストは製品価格に直接反映されると見られる。供給の安定性にも課題があり、ベースモデルへの12GB採用が不透明であることからも、Appleは慎重な判断を迫られている。

Appleがメモリ容量を一律に引き上げる意図は、性能面での強化と同時に、ソフトウェア最適化によるエコシステム全体の均質化にあると考えられるが、その選択が価格と需要のバランスにどのような影響を与えるかが今後の焦点となる。

高性能化の代償としての価格上昇リスク

iPhone 17シリーズにおけるRAM強化の動きは歓迎されるべき進化である一方、それに伴う価格上昇への懸念が市場に広がっている。Kuo氏が指摘する通り、12GB RAMのコストは従来の8GBより約50%高く、Appleはカスタマイズ非対応の設計を採っているため、そのコストは製品価格に反映されざるを得ない構造となっている。

ユーザーが価格上昇を許容できるかどうかは、性能向上による実益と価格差とのバランスにかかっている。さらに、Appleの価格設定を取り巻く外的要因として、トランプ政権下で導入された貿易関税が未だに影を落としている。

現在、一部関税に対する90日間の猶予期間が適用されているが、9月のiPhone 17発売時点での状況は不確定であり、コスト構造の複雑化が避けられない。加えて、サプライチェーン全体のコストが恒常的に高止まりすることになれば、Appleが高価格モデルを主軸とする製品展開を余儀なくされる可能性もある。

ハイエンド化を志向するAppleにとって、スペック強化と価格維持の両立は常に課題であり、今回のRAM増強はその典型例である。今後の販売動向は、この価格政策が市場に受け入れられるかどうかを測る重要な指標となるだろう。

Source:Laptop Mag