ソニーの新型フラッグシップ「Xperia 1 VII」が、Snapdragon 8 Eliteの採用と望遠センサーの大型化、さらにはオーディオ性能の向上を伴って、2025年5月15日に世界同時発表される見通しとなった。リーカーであるChunvn8888がFacebookのXperia関連グループから引用した詳細によれば、画面比率19.5:9のFHD+ OLEDディスプレイや、3.5mmイヤホンジャックの継続採用も確認されている。
カメラ面ではAIによる新機能に加えて、従来機「Xperia 1 VI」より最大5時間のバッテリー駆動時間向上も期待されており、音響面ではWalkman技術に基づいたソフト・ハード両面での進化が伝えられている。日本と台湾での発売は発表直後、東南アジアでは7月になる可能性があり、価格は1,400ドル前後となる見込みである。
Snapdragon 8 Eliteと強化された望遠センサーの組み合わせ

Xperia 1 VIIは、Qualcommの最新チップセット「Snapdragon 8 Elite」を搭載し、パフォーマンスの大幅な向上が見込まれている。これに加えて、望遠センサーが従来比で2倍のサイズに拡大されたことにより、ズーム撮影時のディテール再現性が格段に向上する可能性がある。画素密度やセンサー処理の効率化によって、遠距離撮影におけるノイズ低減や暗所性能の改善が期待される構成となっている。さらに、19.5:9比率のFHD+ OLEDディスプレイが映像視認性を高め、コンテンツ視聴時の没入感を強化する要素として機能する。
この構成から読み取れるのは、従来のXperiaシリーズが築いてきた「写真・映像体験重視」の設計思想が、ハードウェア的にもさらに強化されている点である。バランス型のスペックではなく、映像処理とクリエイティブ用途に特化した姿勢が色濃く現れている。モバイルデバイスとしてだけでなく、日常的な撮影や編集ツールとしての立ち位置を明確にしようとする方向性が感じられる設計である。
Walkman技術を踏襲した音響進化とイヤホンジャック継続の意味
Xperia 1 VIIでは、ソニーが長年培ってきたWalkmanのオーディオノウハウがソフトウェア・ハードウェアの両面で反映されており、音質改善が強調されている。具体的には、3.5mmイヤホンジャックの継続採用に加えて、専用DACや高音質再生エンジンの採用により、ハイレゾ対応の有線イヤホン利用時に原音再現性を重視したリスニング体験を提供することが想定されている。Bluetooth主体の近年のスマートフォン設計とは対照的な姿勢を貫いている点が際立つ。
この設計からは、単なる音楽再生端末ではなく、リスニング環境を重視する層に向けた提案が読み取れる。音源の細部まで把握したいユーザーにとって、物理ジャックの存在は未だに重要であり、デジタル圧縮音源だけでは得られない満足感を追求している点が特徴的である。音響性能に対して妥協のない設計思想を継承していることが、Xperiaシリーズらしさを維持する要素の一つとなっている。
発売スケジュールと地域差に見る販売戦略のヒント
Xperia 1 VIIの正式発表は2025年5月15日とされ、日本および台湾では発表直後に販売が開始される見込みである。これに対し、東南アジア市場では7月までの遅れが予想されており、米国での展開は未定となっている。価格は1,400ドル程度と見込まれ、カラーはブラック、パープル、カーキグリーンの3色展開となる。これらの情報からは、販売地域の優先度や、需要層の異なる国・地域ごとに異なる販売戦略が適用されている可能性がある。
特に日本市場においては、Xperiaブランドの根強い人気とプレミアム機としての立場があり、最速の販売開始が予定されている点はその信頼性を物語っている。一方、米国での発売予定が明らかにされていない点から、地域ごとの需要予測や販路の調整が進行中であることも想像される。グローバル展開を前提としつつも、主戦場をアジア圏に置いた調整型の発売計画という印象を受けるスケジュールである。
Source:Chunvn8888、Reddit、NotebookCheck