これまで苦戦を強いられてきたGoogle Pixel Tabletが、通常価格399ドルから100ドル引きの299ドルに値下げされた。開発中止が報じられたPixel Tablet 2の影響もあり、オリジナル版が当面唯一の選択肢となる可能性が高まっている。値下げによって製品の印象は大きく変わり、Amazonではすでに在庫が逼迫している状況だ。
10.95インチディスプレイ、Tensor G2プロセッサ、内蔵Chromecast機能など、基本性能に対する評価も再考されつつあり、特にスマートホームのコマンドセンター用途では高い実用性が指摘される。公式ドックと組み合わせれば、より多用途な利用が可能になる点も注目されている。
大幅値下げで注目を集めるGoogle Pixel Tabletのスペックと魅力

Google Pixel Tabletは、10.95インチのディスプレイを搭載し、解像度は2560×1600ピクセル、リフレッシュレートは60Hzに対応する。プロセッサにはGoogle製のTensor G2を採用し、8GBのRAMと128GBのストレージを備える標準構成となっている。さらに、ビデオストリーミング使用時において約12時間のバッテリー持続時間を実現している点も特徴であり、日常的な動画視聴や作業に十分耐える設計である。Chromecast機能が内蔵されているため、外部デバイスを必要とせず画面キャストが可能であり、スマートホームのコマンドセンターとしての運用にも適している。
従来は価格設定が高すぎるとの指摘もあったが、今回のディールにより状況は一変している。通常価格399ドルから299ドルへの値下げは、単なる価格差以上に心理的なハードルを下げたと評価されている。Amazonにおける在庫減少の動きからも、潜在的な需要が一気に顕在化したことが読み取れる。今後、ドックを追加購入することでAmazon Echo Show的な使い方も可能となることから、多目的な活用に期待が寄せられている。
タブレット市場におけるPixel Tabletの再評価と懸念点
今回の値下げによってPixel Tabletの市場評価は大きく変わりつつある。特に、性能面では同価格帯の他社製品と比較しても十分競争力を持つ構成となっており、スマートディスプレイ兼タブレットとしてのハイブリッドな使い方を求める層に刺さる製品となっている。専門家からも、ドックとの組み合わせによる利便性の高さが高く評価され、通常のタブレット用途以上の可能性が示されている。これにより、従来指摘されていたキーボード未対応の不便さも用途次第で十分補える状況が生まれている。
一方で、Pixel Tablet 2の開発が頓挫した情報もあり、今後しばらく後継機の登場が見込めない点には注意が必要である。これにより、現行モデルが長期的に市場に残り続けることが予想されるが、今後のアップデート対応やサポート体制については不透明な部分が残る。現時点では価格メリットが圧倒的であるものの、将来的な資産価値やサポート環境まで考慮すると、購入には一定の慎重さが求められる場面もあるだろう。
Source:Digital Trends