Gigabyteは、GeForce RTX 5080を含むRTX 50シリーズGPUにおいて、サーマルゲルの漏れが発生している事例を公式に認めた。原因は初期生産ロットで「通常より多めにゲルを適用したこと」にあると説明し、すでに生産工程で是正措置を実施したと発表した。
ただし、同社はこの問題がGPUの性能や寿命に影響を及ぼすものではないと強調しており、サーマルゲル自体の品質にも問題はないとしている。保証対象となるかについては明言を避けており、今後の対応方針には引き続き注目が集まる。
Gigabyte、初期ロットでのサーマルゲル漏れ問題を公式認定

Gigabyteは、GeForce RTX 5080を含むRTX 50シリーズGPUにおいて、一部個体で発生しているサーマルゲル漏れを公式に認めた。問題は初期生産バッチに限定され、従来より多めにゲルを塗布したことが原因とされている。漏れた液体は、PCIeコネクション付近に流出するケースが報告されているが、GigabyteはGPUの性能、信頼性、寿命には影響しないと明言している。
さらに、ゲル自体の耐熱性能は150°Cまで確保されており、通常使用環境下での機能低下は発生しないとされる。同社は問題確認後、生産工程を迅速に見直し、現在出荷されている製品では適切なゲル量に調整済みであることを強調した。もっとも、サーマルゲル漏れが保証対応となるか否かについては言及を避けており、利用者側にとっては不安要素が残る状況となっている。
サーマルゲル漏れは見た目の問題に留まるが、ブランドイメージへの影響は避けがたい
Gigabyteは、今回のサーマルゲル漏れがGPUの機能や長期使用において悪影響を及ぼさないと説明しているが、実際には視覚的な不安を煽る結果となっている。特に高額なハイエンドGPU市場において、ユーザーが製品の外観に高い品質基準を求める傾向は強まっており、液状化したゲルが基板周辺に滲む現象は、たとえ性能に影響がなくとも、信頼感を損ねる要因となる。
また、Gigabyteが保証範囲について明言を避けたことで、利用者側に生じる不透明感も無視できない。今後、仮に類似の事例が多発した場合、ブランドイメージの毀損につながる可能性は高く、単なる製造工程の修正だけでは収束しないリスクを孕んでいる。
特に競争が激しいGPU市場では、こうした微細なトラブルがシェアに直結するため、早急な透明性確保と、より積極的なユーザーサポート施策が求められる局面に入っているといえる。
Source:Wccftech