vivoはFunTouch OS 15に搭載された人工知能機能の詳細を明らかにした。写真から不要な要素を削除する「AI消去」や、被写体を切り抜ける「AIライブ切り抜き」、写真の品質を自動で向上させる「AIフォト強化」など、カメラ機能の進化が目を引く。
さらに、画面上の情報を囲んで検索できる「サークルで検索」や、通話中にリアルタイムで翻訳を行う「AI通話翻訳」、録音内容を文字起こし・要約できる「AI文字起こしアシスト」など、日常利用を支える実用的な機能も充実。iQOOデバイスも含め、幅広い端末で展開される。
FunTouch OS 15に搭載された写真編集系AI機能の実力

FunTouch OS 15におけるAI機能の中心には、写真編集をサポートする「AI消去」「AIライブ切り抜き」「AIフォト強化」がある。AI消去は写真から不要なオブジェクトを違和感なく取り除き、自然な仕上がりを目指す設計となっている。AIライブ切り抜きは長押しするだけで被写体を抜き出せる手軽さが特長であり、手作業での編集を不要にする。AIフォト強化では、ぼやけた画像や暗い写真の品質を改善し、色味や顔の細部を引き立てる仕上がりに補正される。
これらの機能は、特別なアプリを導入することなく、標準のアルバムアプリ内で完結できる点が注目される。利便性と仕上がりのバランスを意識したアプローチは、撮影後のちょっとした修正を求める日常的な利用シーンに適していると考えられる。AI編集の処理速度や精度については個体差が生じる可能性もあるが、軽微な修正であれば十分な仕上がりを期待できる仕様となっている。
コミュニケーションを支えるAI通話翻訳と画面翻訳機能
FunTouch OS 15では、対話と情報取得をサポートするAI機能も充実している。AI通話翻訳はvivoのダイヤラーアプリに統合され、通話中に自動翻訳が実行される仕組みを採用している。通話相手に録音・翻訳が行われる旨を自動通知する設計が施されており、透明性に配慮した仕様である。また、画面上の文章をリアルタイムで翻訳できるAI画面翻訳は、ブラウジング中やアプリ利用時にスムーズな理解を助ける。
これらの機能はインターネット接続を必要とするため、オフライン環境では利用に制限が出る点には留意が必要である。しかしながら、言語の壁を越える手段として、ビジネスや海外サイトの閲覧時に重宝される可能性が高い。翻訳精度については状況による差異も想定されるが、日常的な情報交換を支援するレベルとしては実用的な水準に達している印象を受ける。
生産性向上に貢献するAI文字起こしとノート整理機能
FunTouch OS 15に搭載されたAI文字起こしアシストとAIノートアシストは、情報整理と記録効率を高めることに主眼が置かれている。AI文字起こしアシストはレコーダーアプリ内で動作し、音声をテキスト化するだけでなく要約やキーワード検索にも対応する。AIノートアシストは、自由形式のメモを自動的に箇条書きに整え、必要に応じてタスク抽出や翻訳も可能にしている。
これらの機能は、議事録作成やアイデア整理といった場面で特に効果を発揮すると考えられる。手動で行っていた分類や要約作業をAIに任せることで、時間短縮とミス防止に寄与できる可能性がある。現時点では複雑な文脈の理解や精緻な校正は難しい場合もあり得るが、補助的なツールとしての完成度は十分に高い水準に達している印象だ。
Source:GSMArena.com