Microsoftは、Windows 11 Insider Preview Build 22635.5305(KB5055636)をBetaチャネル向けに公開した。このビルドはバージョン23H2ベースで最後の更新となり、今後は24H2へのアップグレードが開始される予定である。新たに音声入力に不適切表現フィルター設定が導入され、タスクバーのピン留めアプリ管理機能も拡充された。
タッチ操作時のエクスプローラークラッシュやWindowsスポットライトの挙動不具合なども修正が行われたが、Bluetooth接続のXboxコントローラー使用時にブルースクリーンが発生する既知の問題も新たに報告されている。今後のBetaチャネル展開は24H2を基盤に進められる見込みだ。
Windows 11 Betaチャネル最終ビルド22635.5305がもたらした主な変更点

Microsoftが公開したWindows 11 Insider Preview Build 22635.5305では、音声入力機能への「不適切表現フィルター」設定追加が大きな注目点となった。これにより、ユーザーは音声入力中に伏せ字を使用するかどうかを選択できる柔軟な制御が可能になった。加えて、タスクバーに関しても管理者側からピン留めアプリの解除許可を設定できる新オプション「PinGeneration」が導入され、組織利用における柔軟性が高まっている。
また、タッチ操作時に発生していたエクスプローラーのクラッシュ、Windowsスポットライトのフライアウト重なり問題、タッチキーボード利用時の文字誤入力といった細かな不具合も修正された。これらの修正は、タッチ操作や視覚演出を重視するユーザーにとって実用性向上につながる内容となっている。事実として、今回のビルドはバージョン23H2のBetaチャネルにおける最終アップデートであり、以後は24H2ベースに移行することが正式に示された。
不適切表現フィルター設定追加に見るWindows 11の柔軟性向上
音声入力機能に新たに加わった「不適切表現フィルター」は、フィードバックHubを通じた利用者からの声を受けた形で導入された。これにより、利用環境や用途に応じた音声入力のカスタマイズ性が大きく向上している。特に、ビジネス用途や教育機関での使用時に、不適切な単語を排除するための重要な手段となりうる。
一方で、フィルターをオフにすることで、口語的なやり取りやプライベートなメモ作成時にも自然な入力体験を損なわない設計になっている点が興味深い。フィルターのオンオフを簡単に切り替えられるトグル式のUIも、Windows 11が操作性を重視している姿勢を明確に示している。今後、さらなる音声入力機能の強化や周辺設定の進化に期待を寄せたい。
Xboxコントローラー利用時の新たな既知問題とBetaチャネルの今後
Build 22635.5305では、Bluetooth経由でXboxコントローラーを接続した際にPCがバグチェック(ブルースクリーン)を引き起こす不具合が新たに報告された。この問題に対しては、デバイスマネージャーから該当ドライバーファイルを手動でアンインストールするという暫定対処策が提示されている。ハードウェア周辺機器との接続安定性は、引き続き課題となる可能性がある。
一方で、今回のビルドが23H2ベース最後であり、今後は24H2ベースへの移行が始まることも公式に案内された。新機能は「制御された機能ロールアウト」により段階的に展開され、ユーザーからのフィードバックを反映しながら進化していく方針が示されている。安定性重視のアップデート提供と、柔軟な不具合対応のバランスが、今後のBetaチャネルの質を左右するだろう。
Source:Windows Insider Blog