Netflixの株価は第1四半期決算で過去最高益を更新し、前年比13%の売上増と25%のEPS増を達成した。過去1年で株価は71%上昇しつつも、広告付きプランの拡大やアドテック事業への本格参入により、さらなる成長余地を残している。

2025年の売上見通しは435億~445億ドル、営業利益率は過去最高の29%を予測しており、分散型ポートフォリオにおける有望な投資対象であり続ける可能性が高い。

Netflixの第1四半期決算が示す成長の勢い

Netflixは2025年第1四半期決算において、売上高が前年同期比13%増、1株当たり利益(EPS)は25%増の6.61ドルと、それぞれ過去最高を記録した。これにより株価は過去1年で71%上昇し、依然として強い成長基調にあることが確認された。さらに、グレゴリー・ピーターズ共同CEOが言及した通り、同社は独自開発した広告技術を活用し、推定6,000億ドル規模の世界広告市場への本格進出を開始した。これまでサブスクリプションモデル中心だったビジネスに、新たな収益柱を加える動きが鮮明である。

事実、広告付きプランの拡大は好調に推移しており、多様な層の加入者を取り込む戦略が奏功し始めている。Netflixのライブイベント展開も好意的に受け止められ、スポーツコンテンツなど新領域における実験的取り組みも功を奏している。これらの結果、同社の営業利益率は前年の26.7%から29%へと上昇する見込みであり、2025年の売上高は435億~445億ドルと堅調な伸びが期待されている。これらの事実から、Netflixは単なる成熟企業ではなく、依然として成長余地を持つ動的な存在であることがうかがえる。

アドテック事業強化がNetflixの未来を左右する鍵となる

Netflixは従来のサブスクリプション収益モデルに加え、広告事業の強化に本格的に乗り出している。ピーターズ共同CEOが語るように、Netflix独自の広告技術は、グローバルな広告市場で新たな収益機会を開拓する潜在力を秘めている。広告付きプランは、視聴者層の裾野拡大に寄与すると同時に、広告主からの新たな収益源を確保する狙いがある。現時点ではビジネス全体に占める割合は小さいものの、今後の成長ドライバーとして期待されている点は見逃せない。

また、広告付きプランは価格競争力にもつながり、消費者のコスト意識の高まりに対応できる強みをもたらす。これにより、新興市場や価格に敏感な層へのリーチも拡大できる可能性が高い。仮にアドテック分野での競争優位性を確立できれば、サブスクリプション依存度の低減が進み、収益基盤の安定化につながるだろう。この新たな柱の育成が成功すれば、Netflixは今後さらに堅固な企業体質を手に入れることになる。

Source:The Motley Fool