OnePlus Watch 3は、優れたバッテリー持続時間や滑らかなWear OS 5の動作、洗練されたデザインを備える一方で、47mm・81gという大型ケースと重さが致命的な弱点となっている。特に手首へのフィット感に問題があり、ラグ設計の甘さが快適な着用を妨げている点が明らかになった。

ランニングやウェイトリフティング、日常使用のあらゆる場面で扱いづらさが目立ち、長時間の着用には適さないと感じられる結果となった。競合他社が複数サイズ展開を採用している中、OnePlusにも同様の戦略が求められる可能性がある。

OnePlus Watch 3におけるサイズとラグ設計の致命的な問題点

OnePlus Watch 3は47mmという大型ケースと81gの重量を誇り、第一印象ではプレミアム感を演出しているが、長期間の使用において大きな欠点が露呈している。特に、バンド取付部であるラグの設計に問題があり、バンドと本体の間に広い隙間ができるため、肌への密着性が低く、ウォッチが手首上で安定しない状況が続いた。ランニング時には激しく揺れ、ウェイトリフティングではバランスの悪さが顕著となり、日常使用でも袖口に引っかかる不便さが生じた。

また、レビューを担当したKaitlyn Cimino氏だけでなく、平均的な手首サイズを持つパートナーも同様にフィット感の不快さを訴えており、問題が個人差によるものではないことが確認された。この設計上の欠陥により、睡眠トラッキングを含む長時間使用が困難となり、日常的な利用にも支障をきたしている。

このような現状から、OnePlus Watch 3の物理設計は、見た目のインパクトを重視するあまり、実用性が大きく損なわれていると考えられる。特に装着感を重視するウェアラブルデバイスにおいて、デザインと快適性の両立が重要であり、今後のモデルでは大幅な見直しが求められるだろう。

他社製品との比較から見えるOnePlus Watch 3の課題

OnePlus Watch 3は、Apple Watch Series 10やGarmin Venu 3と比較した際、バッテリー寿命では競争力を発揮したものの、総合的な装着体験では大きく劣っている。Apple Watch Ultra 2は大画面ながらバランスに優れたデザインを採用しており、Galaxy Watch 7シリーズやPixel Watch 3シリーズも複数のケースサイズを展開することで幅広いユーザー層に対応している。これらに対して、OnePlusは現時点で47mmサイズのみの提供に留まり、選択肢の少なさが浮き彫りとなった。

レビューでは、回転式クラウンのスムーズな操作性や鮮やかなAMOLEDディスプレイ、そして高速なWear OS 5のパフォーマンスは高く評価されている。しかし、デバイスそのものが手首に合わなければ、これらの強みも活かしきれず、結果的に使用頻度が下がるリスクを抱えている。実際に、着用者が日常的にデバイスを外す場面が増えており、バッテリー持続時間の長さも無意味になりつつある。

今後、OnePlusが競争力を維持するためには、複数サイズ展開の導入とラグ設計の抜本的な改善が不可欠である。現状のままでは、機能面での優位性が物理的な使いづらさによって帳消しにされる懸念が拭えない。

Source:Android Authority