Huaweiは、スマートウォッチ「Huawei Watch Ultimate」向けにファームウェアバージョン5.0.0.23(SP1C00M03)をグローバル展開している。HarmonyOS 5の一環として提供される今回のアップデートは、ゴルフコースでの距離単位をヤードとメートルで切り替え可能にする改良と、システム安定性の最適化を含んでいる。ファイルサイズは36.82MBで、2024年12月に導入されたオフラインマップやゴルフアプリ機能をさらに活用できる形となった。

今回のアップデートには新たなNFC支払い機能の追加は含まれていない。Quicko Walletによる支払い機能はWatch GT 5シリーズでは展開が進んでいるが、Ultimateモデルへの搭載時期は不透明である。ファームウェアは段階的に配信中で、Huawei Healthアプリ経由での手動更新も可能と案内されている。

Huawei Watch Ultimateが受け取った新機能とシステム最適化の詳細

Huawei Watch Ultimateに展開されたファームウェアバージョン5.0.0.23(SP1C00M03)は、ゴルフアプリに関する改良とシステム全体の安定性向上を中心としたアップデートとなった。ゴルフモードでは、従来固定されていた距離単位の設定に、ヤードとメートルの切り替え機能が新たに加わったことで、より多様なゴルフ場やプレースタイルに対応できる柔軟性が生まれた。また、HarmonyOS 5.0の大型更新以降に加わったオフラインマップ機能やゴルフアプリ自体の使い勝手を、さらに向上させる意図が見受けられる。

一方、システム安定性の最適化については、具体的な改善点の詳細は明かされていないものの、パフォーマンスの微調整やバッテリー消費の最適化など、日常利用における細かな快適性向上が図られている可能性が考えられる。アップデートのファイルサイズは36.82MBと比較的小規模であり、短時間でのインストールが可能な点も利便性を高める要素となっている。Huawei Healthアプリを介して、設定メニューから手動で更新を確認できる仕様も維持されている。

NFC支払い機能の非搭載と今後の展開に対する見通し

今回のHuawei Watch Ultimate向けアップデートには、期待されていたNFCによる支払い機能が含まれていなかった。Quicko Walletによるカード情報登録と決済機能は、既にHuawei Watch GT 5およびWatch GT 5 Proで一部市場向けに提供が開始されているが、Ultimateモデルへの展開については具体的な計画が公表されていない。特に欧州市場ではNFC支払い需要が高まっていることから、Ultimateユーザーの間で待望論が高まっている。

現時点でNFC支払い対応の可能性については明言されていないものの、既存モデルで機能提供が始まった以上、将来的にUltimate向けにも追加アップデートが実施される可能性は残されている。ただし、ハードウェア面での制約が存在する場合には、ソフトウェア更新のみで対応できないリスクも考慮する必要がある。今回のバージョン5.0.0.23がシステム安定性に焦点を絞った内容に留まったことは、慎重な機能拡張姿勢を示すものとも受け取れる。

Source:NotebookCheck