Motorolaは新型Edgeシリーズとして「Edge 60 Pro」と「Edge 60」を発表した。Proモデルは、MediaTek Dimensity 8350 Extremeを搭載し、Edge 60のDimensity 7300 SoCに対し高度な処理性能を有する。バッテリーは6000mAhで90W急速充電および15Wワイヤレス充電に対応し、Edge 60の5200mAh・68W急速充電仕様を上回る仕様となる。
両モデルとも最大12GBのRAMと512GBストレージを備えるが、Pro版はLPDDR5XとUFS 4.0を採用し、速度と応答性で優位に立つ。カメラには50MP Sony LYTIAセンサーを搭載し、ProにはLYTIA 700Cが採用され、光感度性能が高いとみられる。さらにPro版は5Wのリバース有線充電も可能であり、Edge 60との差別化が明確となっている。
Edge 60 ProとEdge 60に見る性能差 プロセッサ、バッテリー、カメラを中心に

Motorola Edge 60 Proは、MediaTek Dimensity 8350 Extremeを搭載し、Edge 60のDimensity 7300に比して高度なマルチタスク処理能力を備えるとされる。
バッテリー容量は6000mAhに達し、90Wの有線急速充電と15Wワイヤレス充電にも対応する一方、Edge 60は5200mAhとやや小型で、68Wの有線充電機能に留まる。さらに、Edge 60 Proは5Wの有線電力共有機能も有しており、外部デバイスへの電力供給が可能である。
カメラ性能については、両モデルともに50MPのSony製LYTIAセンサーを採用しているが、ProモデルはLYTIA 700Cセンサーを搭載し、光感度や画質において一定の優位性が示唆される。
加えて、両機に搭載された10MP望遠レンズはいずれも3倍光学ズームを実現しており、ディテール再現性において高い水準を維持している。素材面では、Edge 60 Proがレザー風やサンドペーパー風仕上げを選択肢に加え、独自性を打ち出している。
このように、基本性能、付加機能、質感において、Edge 60 ProはEdge 60に対して明確な差別化を図っており、用途やニーズに応じた選択肢が提示されている。
高性能モデル投入にみるMotorolaの戦略意図と市場への影響
MotorolaがEdge 60 ProにおいてDimensity 8350 ExtremeやLPDDR5X RAM、UFS 4.0ストレージを採用した背景には、高性能志向層への明確なアピール意図が見て取れる。ミッドレンジ帯でもハイエンド機能を求める需要が拡大する中、上位モデルと標準モデルの明確な線引きは、消費者に対する選択肢の提示という以上に、ブランド価値向上を目指す戦略的一手と位置づけられる。
特にEdge 60 Proのリバース有線充電機能やワイヤレス充電対応は、従来ミッドレンジ機種では搭載例が限られていた機能であり、今後の市場基準を引き上げる可能性を示唆している。
さらに、デザイン面でも差異化を図ったことで、単なるスペック競争を超えたユーザー体験の重視が感じ取れる。価格帯次第では、競合他社に対して一定の優位性を築く展開が予測されるが、その成否は地域ごとのニーズ適合度に大きく依存するであろう。
Source:Analytics Insight