モトローラは、2025年モデルの新型フォルダブルスマートフォン「Motorola Razr 60」を正式発表した。MediaTek Dimensity 7400Xを搭載し、最大16GB RAMおよび1TBストレージ構成を採用、ディスプレイには6.9インチFHD+ P-OLEDを装備し、120HzリフレッシュレートとHDR10+に対応する。

リアカメラは50メガピクセルのOIS対応メインカメラと13メガピクセルの超広角レンズを備え、カバーディスプレイには3.6インチAMOLEDパネルを採用。4500mAhバッテリーと30W有線充電、15Wワイヤレス充電機能を搭載し、防塵・防水性能でIP48認証も取得している。

米国市場では699ドル(約39,400円)からの価格設定で販売が開始される見通しであり、同社の上位機種Razr 60 Ultraとの差別化を図りつつ、幅広いユーザー層への訴求を目指す戦略とみられる。

フォルダブル市場に挑むMotorola Razr 60の仕様詳細

Motorola Razr 60は、6.9インチのFHD+ P-OLEDディスプレイを搭載し、120HzのリフレッシュレートとHDR10+に対応することで、視覚体験を大幅に向上させた。

折りたたみ時には3.6インチAMOLEDカバーディスプレイが機能し、Corning Gorilla Glass Victusにより耐久性も確保されている。搭載プロセッサにはMediaTek Dimensity 7400Xが採用され、8GBのRAMと256GBのストレージにより、高い処理能力と十分な保存容量を備えている。

リアカメラには50メガピクセルのメインカメラ(OIS対応)と13メガピクセルの超広角・マクロレンズを組み合わせ、32メガピクセルのセルフィーカメラも装備する。

4500mAhの大容量バッテリーは30W有線充電と15Wワイヤレス充電に対応し、IP48認証の防塵・防水性能も備えている点が特徴である。販売価格は米国市場において699ドル(約39,400円)からとなり、上位機種との差異を明確に打ち出している。

高級機種のみに限定されがちだったフォルダブル市場において、Motorola Razr 60は普及価格帯に位置付けることで、新たな層へのアプローチを図ろうとしている。スペックと価格のバランスにより、競争激化するフォルダブル端末市場における一定の存在感を確保できるかが注目される。

Dimensity 7400X採用がもたらす市場ポジショニングの変化

Motorola Razr 60に搭載されたMediaTek Dimensity 7400Xは、上位機種のSnapdragon 8 Eliteとは異なり、コストパフォーマンスを重視する設計思想が見受けられる。Dimensity 7400Xはオクタコア構成でありながら、最新世代のプロセス技術に基づく省電力性と安定した性能を両立しており、一般的な利用シーンにおいて十分な処理能力を発揮すると評価されている。

Snapdragon搭載モデルとの差別化を図ることで、Motorolaはプレミアム志向ではない実用重視のユーザーをターゲットに据えた可能性が高い。特に、4500mAhの大容量バッテリーとの組み合わせは、フォルダブル端末の弱点であった電池持ち問題に対する一定の解決策となり得る。一方で、ハイエンド端末を求める層にとっては、若干のスペック不足と映るリスクも存在する。

MotorolaがDimensity 7400Xを選択した背景には、コスト抑制と市場セグメントの細分化戦略が作用しているとみられる。これにより、フォルダブル端末の価格障壁を下げつつ、従来は手が届かなかった層へ訴求する試みが明確になっている。

Source:NoypiGeeks