Intelはperfmonプラットフォームの更新により、次期Panther Lake CPUに搭載される新型コアアーキテクチャとして、パフォーマンスコア「Cougar Cove」と効率性コア「Darkmont」の存在を明らかにした。これらはInstLatX64経由で確認され、6P+8E+4LPEの最大18コア構成に加え、次世代グラフィックスアーキテクチャ「Celestial(Xe3)」ベースの12 Xeコアが搭載される可能性がある。

Panther Lakeは、Arrow Lake U/Hシリーズの後継として今年後半に量産が予定されており、Intelの最先端プロセス「18A」に基づく製品展開が計画されている。噂される最大64WのTDP仕様から、エントリーノートPCからゲーミング向け、さらには自動車分野への応用まで広範な市場展開が見込まれている。

今回の情報は、Lion CoveやSkymontからの進化系と位置づけられるが、あくまで予備的な仮定に留まっており、正式な詳細発表はComputexでの開示が期待される状況にある。

Panther Lakeが採用するCougar CoveとDarkmontコアの詳細

IntelがPerfmonプラットフォームの更新を通じて示した情報によれば、Panther Lake CPUはパフォーマンスコアに「Cougar Cove」、効率性コアに「Darkmont」を採用する設計となる。

これらは、InstLatX64による確認結果からも明らかであり、特に「GenuineIntel-6-CC」という識別子と共に分類されている。この変更により、Panther LakeはArrow Lakeの後継として新たな位置づけを担うこととなる。併せて、Panther Lakeには低消費電力効率(LPE)コアも搭載される見通しで、6P+8E+4LPEの最大18コア構成が噂されている。

注目すべきは、これら新コアの導入がIntelのプロセス技術「18A」のリスク生産段階に連動している点にある。この移行により、ノード縮小に伴う大幅な性能向上と電力効率の改善が実現する可能性が高い。ただし、Cougar CoveやDarkmontの詳細なマイクロアーキテクチャ設計は公表されておらず、実際のパフォーマンスについては今後の正式発表を待つ必要がある。

現時点では、従来コアに対する明確な上位互換性と、製品ポートフォリオの拡張に向けた基盤づくりと捉えるべきであろう。

Panther Lakeの市場展開と搭載デバイスの可能性

Panther Lakeは最大64WというTDP仕様に基づき、ノートPC、ゲーミングデバイス、さらにはハンドヘルド機器や車載向け領域まで、広範囲な市場セグメントをカバーすることが想定されている。

特に、次世代グラフィックスアーキテクチャ「Celestial(Xe3)」に基づく12 Xeコア搭載により、グラフィック性能の飛躍的向上も期待される。さらに、従来のSODIMMやはんだ付けメモリに加え、一部モデルでは次世代型LPCAMMモジュールへの対応が検討されているとされる。

これにより、Panther Lakeは従来のMeteor LakeやLunar Lakeとは異なり、柔軟な設計適用と多様な価格帯戦略を可能とするプラットフォームとなるだろう。ただし、Lunar Lakeのような極端な電力最適化志向とは一線を画すため、用途に応じたセグメンテーションが今後重要となる。

市場投入時期としては、今年後半の量産開始を経て、来年第1四半期に本格展開する流れが見込まれる。競合他社の動向を踏まえ、Panther Lakeがどこまでシェアを獲得できるか注目される局面である。

Source:Tom’s Hardware