ASUSがPro WS TRX50-SAGE WiFiマザーボード向けに公開したプロモーション資料から、AMD Ryzen Threadripper 9000シリーズの最上位モデルが最大96コア192スレッドを搭載することが明らかとなった。

今回示された情報は、著名リーカー@momomo_us氏による画像発見と投稿によって広く知られるに至り、Videocardzの分析では96コアの9995WX Proを筆頭に、64コア9985WX Pro、32コア9975WX Proなどがラインナップされる見通しである。

AMDはまた、2025年5月20日に予定されるComputexでのライブ発表に向けて重要な製品情報を予告しており、Threadripper 9000シリーズの正式な公開が期待される状況にある。

ASUS資料が示したThreadripper 9000シリーズの詳細スペック

ASUSが公開したPro WS TRX50-SAGE WiFiマザーボード向けプロモーション資料により、Ryzen Threadripper 9000シリーズの最上位モデルが最大96コア192スレッドを搭載する事実が明らかとなった。

対応メモリは最大1TBのR-DIMM DDR5であり、極めて高いメモリ帯域と容量が要求されるプロフェッショナル用途に適合する設計である。これにより、従来のThreadripper 7000シリーズが持っていた最大96コアの性能維持が確認され、既存のsTR5ソケットを継続利用する戦略も裏付けられた。

Videocardzの分析によれば、96コアの9995WX Proを筆頭に、64コアの9985WX Pro、32コアの9975WX Pro、24コアの9965WX Pro、16コアの9955WX Pro、12コアの9945WX Proという具体的な製品展開が示唆されている。

加えて、著名リーカー@momomo_us氏の発見によってこの情報が拡散され、ハイエンドデスクトップ(HEDT)市場におけるAMDの新たな競争力が強調される結果となった。特に、36度のパワードライブによる安定動作の言及も注目に値する。

Threadripper 9000シリーズが示すHEDT市場への影響と展望

Ryzen Threadripper 9000シリーズが示す最大96コア192スレッドという構成は、プロフェッショナル向けワークステーション市場において強い競争優位性をもたらす可能性がある。

しかし、家庭用ユーザーやエンスージアスト層にとっては、そのコストや用途適合性を考慮すると依然としてハードルが高い存在であり続けるだろう。HEDT市場における需要は、特定用途向けに高性能が要求される限り縮小せず、むしろニッチながらも堅調に推移すると考えられる。

一方、一般市場向けプロセッサーでは、16コア32スレッドのRyzen 9 9950X3Dのようなバランス型製品が主流となりつつある。これにより、Threadripperシリーズはより専門的な分野に特化していく傾向が加速する可能性が高い。

さらに、2025年5月20日に予定されるComputexでの発表が、AMDの次なるロードマップと市場戦略を明確にする場となることが期待される。特に、Zen 5アーキテクチャの進化とその適用範囲の拡大に対する関心が一層高まるだろう。

Source:HotHardware