ASUSのPro WS TRX50-SAGE WIFIマザーボードの更新情報により、AMDの次世代Ryzen Threadripper 9000シリーズCPUが「最大96コア」のZen 5アーキテクチャを採用することが判明した。

GigabyteによるTRX50マザーボードの次世代CPU対応アップデート直後に浮上したこの情報は、AMDがComputex 2025での正式発表を予定しているという観測を裏付けている。

新たなThreadripperは、AIアクセラレーション機能、AVX-512完全対応、キャッシュ帯域拡張などの強化を特徴とし、超ハイエンド市場での支配的地位を一層盤石なものにする可能性が高い。

ASUSのリスト公開により明らかになったRyzen Threadripper 9000シリーズの詳細

ASUSのPro WS TRX50-SAGE WIFIマザーボードの更新情報により、Ryzen Threadripper 9000シリーズの存在が公式に確認された。最大96コアを搭載するZen 5アーキテクチャ採用の新型CPUは、標準モデルの「Threadripper 9000」と、さらにプロフェッショナル向けに最適化された「Threadripper PRO 9000」の2系統で展開される予定である。

本件はGigabyteがTRX50シリーズマザーボード向けに次世代CPU対応アップデートを発表した直後に判明しており、複数の業界関係者がリリース間近であるとの見解を示している。AMDは2025年開催予定のComputexにおいて本シリーズを正式発表するとされ、AIアクセラレーション機能、完全対応のAVX-512データパス、キャッシュ帯域拡張など、先進的な機能の搭載が確認されている。

これにより、Threadripperブランドが長年維持してきた超ハイエンド市場での圧倒的優位はさらに強化され、ワークステーション分野におけるAMDの影響力拡大が見込まれる。

Zen 5アーキテクチャ進化の意義とRyzen Threadripper 9000シリーズがもたらす市場インパクト

Zen 5アーキテクチャは、従来のZen 4から設計思想を根本的に進化させ、演算性能の飛躍と消費電力効率の大幅な改善を両立させることを目指して開発された。その成果として、Ryzen Threadripper 9000シリーズには新たに数学アクセラレーションユニットが統合され、AIアクセラレーション機能も実装されるなど、プロフェッショナル領域での実用性が大きく高まっている。

特に完全なAVX-512サポートとキャッシュ帯域の拡大は、ハイパフォーマンスコンピューティングやAIワークロードといった需要の高い分野で極めて有効な強化であり、従来以上に幅広い用途に対応可能となる。これらの技術的進化により、単なる世代交代にとどまらず、超高性能を求める層に向けた新たな標準を打ち立てる可能性が高い。

AMDはThreadripper 9000シリーズによって、競合他社との性能差をさらに拡大し、市場シェアのさらなる拡充を狙う戦略を加速させるものと考えられる。

Source:OC3D