Appleは2025年発売予定のiPhone 18シリーズにおいて、最新の6チャネルLPDDR5Xメモリを搭載する可能性が高まっている。これは、信頼性の高いリーカーやサプライチェーン情報を通じて明らかになったもので、従来のLPDDR5と比較して最大8.5Gbpsの高速化、最大20％の電力削減、そして信号整合性の改善が期待されている。

一方、Apple Intelligenceと大規模AI機能の展開に対応するため、iPhone 17シリーズでは標準モデルを含む全モデルが12GB RAMに統一される動きが報じられた。Apple製品に精通したアナリストのMing-Chi Kuo氏もこれを支持しており、今後の性能向上とユーザー体験の革新に向けた布石と見られる。

今回の仕様変更は、AI時代におけるスマートフォンの基盤を再定義する試みと位置づけられ、Appleがメモリ技術を通じて再び業界標準を塗り替える布石となるか注目される。

全モデルに12GB RAM搭載へ iPhone 17で進むAI仕様への標準化

Appleは次期iPhone 17シリーズにおいて、全モデルに12GBの統合メモリを搭載する方針を進めている。Apple Intelligence機能を安定して動作させるために必要な仕様とされ、当初はProモデルのみが対象と見られていたが、Ming-Chi Kuo氏の分析によればAirモデルや標準モデルにも同様の仕様が波及する可能性が高まっている。

特にiPhone 17 Airにも12GBの搭載が予定されているとの指摘は、ミッドレンジ帯における性能底上げの意図を示している。これにより、AIを活用した音声認識や画像処理などの処理速度が向上し、ユーザー体験の均質化が図られると見られる。

このメモリアップグレードは、2024年に実施された8GBへの増加に続くものであり、モバイルデバイスに求められる演算性能の高まりに呼応した形である。Appleがデバイス全体においてメモリ統一を志向していることは、今後のAI活用において競合との差別化を狙う姿勢の表れとも言える。

ただし、標準モデルについてはサプライチェーンの供給状況に左右されるとされており、市場における製品構成には柔軟性が残されている。Appleのメモリ戦略は、単なるスペック強化ではなく、AI時代におけるiOSエコシステム全体の再構築に直結している。

iPhone 18はLPDDR5X採用へ 性能と省電力を両立する新アーキテクチャ

iPhone 18シリーズでは、AppleがLPDDR5Xメモリを採用するとの見通しが複数の情報源から伝えられている。この新世代の統合メモリは、現行のLPDDR5よりも転送速度が約33％向上し、6.4Gbpsから8.5Gbpsへの進化が期待される。

また、電力消費は最大20％削減されるとされ、スマートフォンの高性能化とバッテリー寿命の維持という二律背反を高い次元で両立する。加えて、信号整合性の改善やリフレッシュプロセスの最適化も含まれており、長期運用時の信頼性向上にも資する技術と位置づけられている。

Appleがこのような大規模なメモリアーキテクチャの転換を行う背景には、AI機能をはじめとするリアルタイム処理能力への要求が急増していることがある。特に、画像認識、生成AI、音声アシスタントといった処理は帯域幅と安定したアクセス性が必要とされるため、LPDDR5Xの導入は自然な流れとも言える。

ただし、あくまでリーカーの証言や部品供給元の情報に基づくものであり、実際の製品における仕様は市場投入まで確定しない可能性もある。Appleがこの最新メモリをどう活用するかは、今後のソフトウェア戦略とも密接に関係するだろう。

Source：9to5Mac