SoFi Technologies(NASDAQ: SOFI)は2025年第1四半期決算で、調整後売上高が前年比33%増の7億7,100万ドル、EPSが0.06ドルと、いずれも市場予想を大幅に上回った。新規顧客数は過去最多の80万人を記録し、株価は4月初旬の年初来安値から55%超の反発を遂げている。

同社は通期の売上高およびEBITDA見通しを引き上げ、ミズホ証券やCitizens JMPなど複数のアナリストからも強い評価を得ている。Citizens JMPは株価が今後12ヶ月で17ドルに達する可能性を示唆し、成長余地の大きさを指摘した。一方で、アナリスト全体のコンセンサスは「ホールド」にとどまり、過熱感への慎重な見方も根強い。

記録的な顧客獲得と決算上振れがSoFi株に追い風

SoFi Technologiesは2025年第1四半期において、新規顧客数が80万人に達する過去最高の水準を記録した。これにより、同社の調整後売上高は前年同期比で約33%増となる7億7,100万ドルに達し、1株当たり利益(EPS)は0.06ドルと、アナリスト予想の0.03ドルを大きく上回った。株価もこの発表を受けて上昇し、4月初旬の年初来安値から55%超の反発を見せている。この急騰は、単なる一時的な収益改善ではなく、継続的な成長軌道を示唆するものである点に注目すべきである。

また、SoFiは2025年通期の調整後純収益見通しを32億3,500万ドルから33億1,000万ドルへと引き上げており、成長に対する確信を強めた姿勢がうかがえる。こうした上方修正は、同業他社が慎重なガイダンスを維持する中で際立っており、ミズホ証券のダン・ドレブ氏も「安定性の表れ」と評価している。売上高だけでなくEBITDA予測も市場予想を上回ったことは、SoFiの収益構造の強靭さを示しており、テクノロジー主導のフィンテック企業としての成長余地を裏付ける材料となっている。

SoFi株の上昇余地を巡る見解の分岐

足元の決算が市場を驚かせた一方で、SoFi株に対する評価には依然として分岐がある。Citizens JMPのアナリスト、デビン・ライアン氏は、SoFiのテクノロジープラットフォームが約2,000億ドル規模の市場を対象としている点に着目し、現在の浸透率が2%未満であることから、今後の成長ポテンシャルを強調している。同氏は株価が12ヶ月以内に17ドルへと上昇する可能性があるとし、収益性の改善や製品サイクルの進展を根拠に強気の見通しを提示した。

一方、他のアナリストの見解はやや慎重であり、現在のコンセンサス評価は「ホールド」にとどまっている。目標株価の平均は14ドルとされ、現水準からの上昇余地は限定的との見方も根強い。成長性を評価しつつも、急速な株価上昇に対する警戒感や、市場シェアの拡大スピードに対する不透明感がその背景にあると考えられる。短期的な上昇が中長期的な業績拡大にどれほど結びつくかは未知数であり、投資判断には一層の見極めが求められる局面にある。

Source: Barchart.com