OnePlusとOppoがそれぞれ投入した最新小型フラッグシップ「OnePlus 13T」と「Oppo Find X8s」は、6.32インチのOLEDディスプレイと高性能SoCを共通項としながら、設計思想の違いが際立つ2機種である。Find X8sは薄型軽量の筐体に加え、IP68/IP69の高耐久仕様と3眼構成のカメラで多機能性を追求。特にDimensity 9400+による処理能力と3.5倍光学ズームを含む柔軟な撮影性能は評価が高い。

一方、13Tは6,260mAhという圧倒的なバッテリー容量に注力し、価格も3,399元に抑えられている点が特徴。性能・機能の高さを重視するか、実用性とコストのバランスを選ぶかで評価は分かれる展開となっている。

コンパクト機でも抜かりない処理性能と設計差に見る個性の分かれ目

OnePlus 13TとOppo Find X8sはどちらも6.32インチのOLEDディスプレイとDimensity 9400シリーズを採用するが、搭載チップの仕様に差がある。13TがMediaTek Dimensity 9400を採用するのに対し、Find X8sはその上位版であるDimensity 9400+を搭載。この差が、GPU性能やAI処理速度、消費電力の最適化といった部分に影響する可能性がある。また、Find X8sは本体厚7.73mm・重量179gと極めて軽量で、IP68/IP69という耐水耐塵仕様を備える点も特筆に値する。一方の13Tは厚さ8.15mm、重量185gとやや大きめながらも、IP65に対応し堅牢性を確保している。

設計面ではFind X8sが持つ優位性は明確であり、特に耐久性と持ち運びやすさの両立に成功している点は注目すべきだ。とはいえ、13Tの構造も決して見劣りせず、コストとのバランスを取った実用的な設計といえる。スペック重視の層にとっては9400+の搭載が魅力となるが、軽さや防水性能の恩恵を日常でどれほど重視するかは使用環境によって評価が分かれる領域だと考えられる。

カメラとバッテリーの設計思想に表れる使い方の想定の違い

カメラ構成において、Oppo Find X8sは50MPの広角・超広角・望遠の3眼体制で、柔軟な撮影スタイルに対応している。特に望遠レンズは3.5倍の光学ズームを実現し、風景からポートレートまで幅広い被写体を高精細に捉える仕様となっている。フロントカメラも32MPと高解像度で、セルフィーの画質にも配慮されている。一方、OnePlus 13Tは50MPの広角と望遠による2眼構成で、望遠は2倍光学ズームにとどまるが、OIS(光学式手ぶれ補正)を搭載し動画撮影などにも対応しやすい仕様となっている。

また、バッテリー容量では13Tが6,260mAhという大容量を確保しており、80Wの有線急速充電に対応する点が大きな強みである。Find X8sは5,700mAhのバッテリーながら、80Wの有線と50Wのワイヤレス急速充電に対応し、利便性を優先する設計が見られる。使用頻度が高く連続使用時間を重視するユーザーにとっては13Tの大容量が魅力的であり、充電の柔軟性を求める層にはFind X8sの多様な給電方式が支持される可能性がある。

Source:Gizmochina