Samsungは2025年4月7日よりAndroid 15ベースのOne UI 7の本格展開を開始し、韓国、欧州、インド、米国を含む各地で急速にアップデートを進めている。Galaxy S23シリーズではブラジルでも配信が始まり、Z Flip 3やFold 3などの折りたたみ機種にも予定を前倒しして提供された。

今回のアップデートではNow Barやライブ通知、通話文字起こしなど計71の新機能・改善が導入され、直感的な操作性が強化されている。さらに次期One UI 8向けにGalaxy S25シリーズでVision AIのアップグレードが進行中で、ギャラリー検索やオートトリムなどAI活用の幅広い機能拡張が期待されている。

One UI 7の急速展開がもたらした変化と新機能の詳細

Samsungは2025年4月7日から、Android 15ベースのOne UI 7をGalaxy S24、S23、S22、S21シリーズ向けに順次配信し、欧州、インド、米国、ブラジルなど各国で展開を加速させた。Galaxy Z Flip 3やFold 3といった折りたたみモデルも予定を前倒ししてアップデート対象に加わり、失望していた一部の利用者からは期待感が高まった。今回のアップデートには「Now Bar」や「ライブ通知」などリアルタイム情報を強化する機能に加え、AIを活用した通話文字起こしや新たな通知パネル、クイック設定の刷新が含まれる。

これにより操作性が向上し、特に多言語対応の通話文字起こしは国際的な需要にも応える設計といえる。Samsungの説明によれば、生産性とアクセシビリティ向上を重視した計71の新機能・改善が盛り込まれており、旧モデル利用者にとってもアップデート価値は高い。今後の展開地域と対象機種の拡大にも注目が集まる。

Vision AI搭載のGalaxy S25が示唆する未来の使い勝手

Galaxy S25シリーズに搭載予定とされるVision AIは、従来の編集や検索の手間を軽減する機能群を備える。ギャラリー検索では「去年の夏のビーチ旅行」といった自然言語や音声入力にAIが対応し、物体、人物、場所を自動タグ付けして該当画像を瞬時に抽出する。タグの種類は従来比で3倍に拡張され、端末内AIによる高速処理とプライバシー保護を両立させている。さらにAuto Trim機能は最大90分の動画を解析し、主要場面を自動で抽出・編集することで、手軽な動画作成を可能にする。

Samsung Researchとモバイルエクスペリエンスチームの協力によって操作性も向上し、AIが人間の感性に近い判断でシーンを選別する。こうした進化はスマートフォンが単なる撮影・編集ツールから、より賢く効率的な体験を提供するパートナーへ変わりつつあることを感じさせる。今後、動画検索やインテリジェント編集の進展に期待がかかる。

One UI 8の内部テストと将来の展望

SamsungはOne UI 7の安定版リリース直後、Galaxy S25シリーズ向けにAndroid 16ベースのOne UI 8の内部テストを開始した。韓国モデルのGalaxy S25 Plus(ビルド番号:S936NKSU2BYDN)はGeekbench上でシングルコア3146、マルチコア9545という高スコアを記録しており、今後の最適化次第でさらなる性能向上が見込まれる。One UI 8の主な注目点は、Vision AIを用いた動画検索やインテリジェント編集効果の導入とされ、これらが実現すればスマートフォンの利便性は格段に高まる。

ただし、2025年第3四半期に予定されるベータ版、同年第4四半期の安定版リリースまでは調整期間が必要で、過度な期待は控えるべきである。折りたたみモデルや旧機種への対応範囲、AIの動作速度や精度など、実際の使用感次第で評価は左右されるだろう。今後の発表とテスト結果が、ユーザーの体験にどれほど革新をもたらすか注目される。

Source:Sammy Fans