ファーウェイの次期フラッグシップモデル「Pura 80 Ultra」が、自社開発のXmageブランド初となる50MPイメージセンサーを搭載する見通しとなった。型番は「SC5A0CS」と「SC590XS」で、1インチおよび1/1.3インチサイズが用意されるとされる。特にSuperPixGain HDR 2.0技術により、105dBから110dBへのダイナミックレンジ向上とゴースト低減が注目されている。
Pura 70 Ultraからの発売遅延が指摘される中でも、この大幅な進化は待つ価値があると評価されつつある。ファーウェイがソニーやサムスンに続く形でセンサー開発に本格参入する動きは、今後のスマートフォン市場の競争を一層加速させる可能性が高い。
50MP XmageセンサーとSuperPixGain HDR 2.0がもたらす進化

Pura 80 Ultraは、ファーウェイ初の自社開発Xmageブランドイメージセンサーを搭載する計画が浮上している。注目されるのは「SC5A0CS」と「SC590XS」という2種類の型番で、いずれも50MPのRYYB構成を採用し、前者は1インチサイズ、後者は1/1.3インチのセンサーサイズと報告されている。特にSuperPixGain HDR 2.0は、露出値が同一の3枚のフレームを統合処理することで、従来課題とされていたゴースト現象を効果的に低減できるとされる。
また、ダイナミックレンジも105dBから110dBに向上し、OmniVision製品を上回る性能が示唆されている。これにより、暗所でも細部が潰れにくく、ハイライト側も白飛びしにくい撮影が期待できる。Xmageブランドのセンサーが初めて本格投入されるタイミングは、ファーウェイがこれまでのセンサー供給元への依存を減らし、自社技術でカメラ性能をリードしようとする動きの象徴とも言える。
Pura 70 Ultraからの遅延とセンサー開発の背景
Pura 80 Ultraは、先代モデルPura 70 Ultraの発売から大幅な遅延が発生しているものの、その背景には自社製センサーの開発が影響している可能性が指摘されている。従来、ファーウェイはソニーやサムスンといった大手メーカーのイメージセンサーを使用していたが、今回、初めて具体的なセンサー型番「SC5A0CS」などがリークされ、これが実現に向けて着実に動いていることがうかがえる。
著名リーカーDigital Chat Stationが示唆した内容からは、Xmageブランドの位置付けが単なるカメラソフトウェアではなく、ハードウェア面にも深く踏み込んだ取り組みであることが読み取れる。発売の遅れはマイナス要素として語られがちだが、長期的には自社技術の積み重ねがブランド価値を引き上げる布石となる可能性も否定できない。
今後の展望とMate 70シリーズへの波及効果
今回のXmageセンサーは、Pura 80 Ultraへの搭載が先行すると見られているが、その後継機として2025年後半に登場予定のMate 70シリーズにも広がる見込みがある。これにより、ファーウェイのハイエンドラインナップ全体で画質向上が期待される。SuperPixGain HDR 2.0の技術が定着すれば、単なる性能アップにとどまらず、スマートフォン撮影体験そのものを刷新するインパクトを持つだろう。
これまでの動向を見る限り、ファーウェイが競争力強化を目指しているのは明らかであり、Xmageセンサーの成功が次世代端末の標準仕様となる展開も視野に入る。ただし、新技術の初期段階では予期しない課題が生じるケースもあるため、慎重な評価が必要となる場面も考えられる。
Source:Notebookcheck