PhoneArenaが報じたところによると、サムスンは次期大型アップデートOne UI 8でNow Barを強化する計画を進めている。ロック画面上で通話中の情報や「おやすみモード」の状態が一目で確認できるようになり、従来の音楽再生やスコア表示機能に加えて利便性が大きく向上する見込みだ。特にGalaxy Z Flipなどの折りたたみ機種では、カバースクリーンでもメイン画面と同様の表示が可能となり、より統一感のある使い勝手が期待される。

Appleの「Live Activities」やGoogleの「At a Glance」と似た発想で、スマホの即時性をさらに高める方向性が鮮明になった。One UI 8はAndroid 16をベースに新機能が追加され、7月頃の正式リリースが見込まれている。

Now Barの進化で通話とモード表示がロック画面に集約

One UI 8では、既存のNow Bar機能が刷新され、ロック画面上での情報量が格段に増えることが明らかになった。PhoneArenaの報道によると、これまで音楽コントロールやスポーツスコアの確認が中心だったNow Barが、通話中の相手情報や通話時間、さらには「おやすみモード(Do Not Disturb)」のステータス表示まで可能になる見込みである。これにより、スマートフォンを解除せずとも重要な状況を即時に確認できる利便性が提供される。

さらに、Galaxy Z Flipのような折りたたみモデルでは、カバースクリーンにおいてもこの機能が再現されるとされ、メインディスプレイと同様の情報が得られる仕様が予定されている。これは、One UI 7で導入されたNow Barの「必要な情報をすぐに届ける」という設計思想をさらに進化させたものと言える。ユーザーにとっては、操作の簡略化と情報把握の迅速化が大きなメリットとなり、日常的な使い勝手が着実に向上する方向へと進んでいる。

他社機能との比較で見えるサムスンの独自路線

今回のOne UI 8における改良は、Appleの「Live Activities」やGoogleの「At a Glance」と類似点が指摘されている。いずれもロック画面上での情報提供を重視しており、例えばiPhoneではスポーツ試合の途中経過やフードデリバリーの状況が視覚的にわかりやすく表示される。Pixelシリーズでは、天気や予定をまとめて知らせるAt a Glanceが定番機能だ。

一方で、サムスンはGalaxyの特性を活かし、折りたたみスマホでも同様の体験を提供しようとしている点が特徴的である。特に、カバースクリーンでもNow Barが活用できる構想は、従来のAndroid端末には見られなかった取り組みであり、UIの一貫性を強化する意図が読み取れる。サムスンが進めるこの方向性は、他社の追随ではなく独自のデバイス設計と密接に結びついた機能進化であり、実際の使い勝手を重視した展開が中心になっていくと考えられる。

Source:PhoneArena