サムスンがAndroid 16を基盤とするOne UI 8ベータ版を5月第3週にもリリースする見通しとなった。初期段階ではGalaxy S25シリーズを中心に韓国市場から展開し、今後欧米にも順次拡大する予定である。今回のベータ提供は範囲が限定的となる可能性が高いが、6月以降に本格的な普及が期待されている。

AIビデオサマリーや進化したDeX、アプリドロワー刷新など多くの新機能も報じられており、One UI 7での不具合を教訓に、早期の安定化を狙う動きと見られる。

Android 16ベースのOne UI 8ベータが5月展開へ Galaxy S25が先陣

サムスンが5月第3週にAndroid 16をベースとしたOne UI 8ベータ版を公開する計画が明らかとなった。SamMobileの報告では、初期配信はGalaxy S25シリーズが中心となり、まず韓国市場で展開を開始。その後、ヨーロッパや米国にも順次拡大すると見込まれている。これまでのベータプログラムに比べ提供範囲は狭く、当初は限定的な対象機種と地域に限られる形になる模様だが、6月以降にはより広い範囲での提供が進む見通しだ。

なお、Galaxy Z Fold 7やGalaxy Z Flip 7といった次世代折りたたみモデルが対象になるのは発売後の時期になる可能性が高い。サムスンは前回のOne UI 7で発生した配信の遅延を教訓に、今回は早期の展開と安定化を目指していることがうかがえる。

新機能はAI活用とUI刷新 DeX進化やアプリ管理も強化

リーク情報によると、One UI 8ベータには複数の目玉機能が含まれるという。中でも注目はAIビデオサマリー機能で、端末内での自動編集や要約を行う仕組みが搭載される予定だ。また、PCライクな利用が可能なSamsung DeXも刷新され、接続性や操作性が一段と向上するとされる。さらに、アプリドロワーの新設計によって、インストール済みアプリをポップアップウィンドウで手軽に管理できる仕様が導入される見込みである。

これに加え、Buds 3およびBuds 3 Pro向けのクイックパネル操作性の改善が他のイヤホンモデルにも波及することが示唆されており、細部のユーザビリティが大きく強化される点が特徴だ。インターフェースの調整もOTAで進行し、見た目と使い勝手の両面で進化が期待される。

ベータ展開の早期化はサムスンの戦略転換か

これまでサムスンはフラッグシップモデルの発売後にソフトウェアアップデートを本格展開してきたが、今回はGalaxy Z Fold 7のリリース前にOne UI 8ベータを投入する動きが注目される。このスケジュールの変化は、One UI 7での遅延や不具合への反省が背景にあると考えられる。ベータプログラムの開始を前倒しすることで、フィードバックを迅速に反映し、正式版での安定性向上を図る狙いが見て取れる。

ただし、ベータ版の初期展開は限られた地域とデバイスにとどまるため、広範な利用者が恩恵を受けるのはもう少し先になりそうだ。新たなソフトウェア開発のフローが今後のアップデート戦略に与える影響にも注視する必要がある。

Source:Android Headlines