Appleが年内に発表すると噂される「iPhone 17 Air」は、厚さわずか5.5mmという極薄設計で登場する可能性がある。画面は6.6インチのOLEDで、非Proモデルとして初めてLTPOによるProMotionと常時表示に対応する見通しだ。内部にはA19チップと8GB RAMを搭載し、MagSafeのサポートも継続される予定である。
一方、背面カメラは48MPの単眼構成となり、超広角や望遠は非搭載。また、スピーカー数の制限やApple独自モデム「C1」採用による通信バンドの縮小、さらにバッテリー持続時間の低下といった妥協点も明らかになっている。世界的な物理SIMトレイ廃止の動きも、特に中国市場での反応に注目が集まる。
iPhone 17 Airが実現する薄型設計と最先端機能の両立

AppleはiPhone 17 Airにおいて、わずか5.5mmという業界最薄クラスの筐体を実現しながらも、主要な機能の多くを保持する方向で開発を進めている。ディスプレイには6.6インチのLTPO OLEDパネルを採用し、非Proモデルでは初となる120Hz ProMotionとAlways-On Displayに対応すると報じられている。このディスプレイサイズはiPhone 16 Plusと同等で、薄型化による表示領域の制限はない。
内部構成についても、性能を犠牲にする姿勢は見られない。チップセットにはA19を採用し、Apple Intelligence機能への対応を想定した8GB RAMも搭載される見込みである。さらに、iPhone 16eで一時的に外されたMagSafeも引き続き対応するとされており、利便性を重視するユーザーにとって歓迎される仕様となる。
一方で、この極薄設計には構造的な制約も伴う。スピーカーは1基に制限され、底面の配置は物理的に不可能とされる。また、カメラは48MPのシングルセンサーとなり、超広角や望遠といった複眼構成は非対応である。極限まで無駄を排除した設計によって得られる軽快さと、失われる機能のバランスが注目点となる。
通信とバッテリーに残る設計上の課題
iPhone 17 Airの構造上の制約は通信面にも影響を及ぼす可能性がある。Appleが初めて自社開発したC1モデムチップを採用するとされており、これにより米国でのmmWave通信には非対応となる可能性が指摘されている。また、従来のiPhone 16 Plusで対応していたすべてのセルラーバンドにも非対応になる恐れがある。ただし、グローバルでの一般的な通信使用には致命的な差とはならない見方もある。
物理SIMカードスロットについても注目される。関係者によると、これまで米国限定で削除されていた物理トレイが、今回のiPhone 17 Airでは筐体の物理的制約から世界的に廃止される可能性があるという。これは特に中国市場においては影響が大きく、販売上の障壁になる可能性が否定できない。
さらに、Appleの内部テストではバッテリーの持続時間が従来よりも短くなる傾向があるという。これまでのiPhoneでは80〜90%のユーザーが1日使用に耐えるバッテリーを享受していたが、iPhone 17 Airではこの数値が60〜70%に落ち込むとされる。Appleは補完策としてバッテリーケースの復活も検討しているが、設計による制約を補いきれるかどうかは今後の焦点となる。
Source:9to5Mac