Samsungの次期フォルダブル端末「Galaxy Z Flip 7」に、カメラ部分を包み込む形の広範囲なカバー画面が搭載される可能性が浮上した。これは、One UI 8のアニメーションファイルからAndroid Authorityが発見したもので、2023年以降のMotorola製Razrシリーズに類似したエッジ・トゥ・エッジ型の設計を示している。
これまでSamsungは、通知や一部アプリ表示に限定された小型画面を採用していたが、今回の変更は使い勝手の面でも大きな転換点となる可能性がある。保守的な改良にとどまっていたFlipシリーズにおいて、目に見える進化がついに訪れるかもしれない。
カメラを包み込む大胆設計 Galaxy Z Flip 7で初のフルカバー型ディスプレイ採用か

Galaxy Z Flip 7に搭載されるとされるカバー画面は、従来の切り欠き型ではなく、背面カメラ全体を包み込むような一体型デザインが採用される可能性がある。Android Authorityが発見したOne UI 8のアニメーションファイルには、これまでのGalaxy Z Flip 6のようなノッチは確認できず、Motorola Razr Ultraに類似する端まで広がる設計が示されていた。このデザインは、2023年3月にAndroid Headlinesが報じたレンダリング画像とも一致しており、信憑性が高まっている。
Samsungはこれまで、Z Flipシリーズにおいて年ごとのビジュアル面の変更を最小限に留めてきた。Z Flip 5からZ Flip 6への移行でも見た目の進化はごくわずかにとどまり、機能強化も限定的であった。しかし今回のカバー画面刷新は、これまでの方針を転換する大きな一歩といえる。カメラ配置そのものに手を加える設計であり、デザインの一貫性や使用感にも明確な違いが生まれるとみられる。
ただし、このカバー画面の実用性がどのように展開されるかは未確定である。画面サイズの拡大そのものよりも、その領域でどれだけ多機能な操作が可能になるかが焦点となる。
Motorolaへの追従か進化か カバー画面の活用性が問われるFlip 7の方向性
Motorolaの最新フォルダブル端末では、カバー画面上でAndroidアプリを直接操作できる仕様が採用されており、ユーザーの利便性向上に大きく貢献している。これに対しSamsungの現行モデルでは、通知確認や簡易ウィジェットの使用に留まり、実用性は限定的であった。Galaxy Z Flip 7の画面サイズが仮に大型化しても、その価値は機能次第で大きく左右される。
Samsungは従来、カバー画面に対する機能追加をOne UI経由で補っていたが、多くの高度な操作はサードパーティ製アプリへの依存が必要であり、設定も複雑だった。今回の大型カバー画面が、同社のユーザー体験を一変させるには、画面のインタラクション設計そのものを見直す必要がある。
一方で、単なる追随ではなく、Samsung独自のアプローチが盛り込まれる可能性もある。たとえば、S Penとの連携やカスタムUIの展開といった展開が考えられるが、それは正式発表まで確認できない。いずれにしても、Galaxy Z Flip 7は「外観の刷新」にとどまらず、「使い方そのものの再定義」にまで踏み込む端末となるかが注目される。
Source:Engadget