Googleは開発者向けイベント「The Android Show」において、Android 16の安定版が2025年夏にSamsung端末へ提供開始されることを正式に発表した。Galaxy S25シリーズ、Z Fold 6、Flip 6などのフラッグシップが最初の対応機種とされ、One UI 8ベータ版も今月中に一部で開始される見通しである。
Android 15ベースのOne UI 7が混乱を招いた反省から、今回のアップデートでは展開速度と安定性の向上が意識されており、Googleの新デザイン「Material 3 Expressive」の統合も今後の見どころとされる。
Android 16はGalaxy S25とZ Fold 6に今夏先行配信へ Googleが正式発表

Googleは2025年5月、開発者向けイベント「The Android Show」にて、Android 16の安定版を来月リリースし、夏以降にSamsung端末への展開を開始すると発表した。対象として最初に言及されたのはGalaxy S25シリーズおよびZ Fold 6、Flip 6などの最新フラッグシップであり、これによりOne UI 8を搭載した最初のモデルが確定的となった。さらに、一部モデルには今月中にもベータプログラムが提供される可能性があるとされており、すでにリークされたビルドが流通している状況からも導入準備が着実に進んでいると見られる。
今回の発表は、Android 15ベースのOne UI 7で配信にばらつきが出た過去の経緯を意識したものとも捉えられる。新OSの展開においては配信時期の明確さと対象機種の限定が重視されており、Googleとしても各OEMとの連携強化を図る狙いがうかがえる。一方で、搭載機能そのものの革新性は限定的であり、大きな目玉となる新要素よりも、実装時期の確実性や安定性が注目点となる構図である。
One UI 8は短期ベータで本格展開へ 新機能は控えめに留まる可能性
Samsungが今月にも開始するとされるOne UI 8のベータプログラムは、限定された機種と地域に向けて短期間で実施される見通しとなっている。すでにネット上ではGalaxy S25 UltraやZ Fold 6用と見られるビルドがリークされており、開発フェーズは最終段階に近いことがうかがえる。ベータ版を経て正式版が夏のタイミングで提供されるとなれば、過去のような段階的な混乱は避けられる可能性がある。
ただし、今回のOne UI 8では大規模な新機能の追加は見込まれておらず、すでにOne UI 7で導入された主要な改善点が継続される程度に留まる可能性が高い。Googleが示唆した「Material 3 Expressive」の導入も、年末以降に遅れて提供される可能性があり、2025年夏の更新は機能面よりも基盤となるAndroidバージョンの刷新という意味合いが強い。したがって、本アップデートは「使い勝手の進化」よりも「最新環境への移行」を重視する内容となるだろう。
Source:Android Authority