MSI Titan 18 HX AIを含むRTX 5090搭載ノートPCが、Jarrod’sTechによる25本のゲームベンチマークでRTX 4090搭載機と比較された結果、パフォーマンスの差はごくわずかにとどまった。1440pではわずか1.6%、4Kでも3%前後の優位性しか見られず、価格に見合う飛躍的な向上は確認できなかった。

RTX 5090は3DMark等の合成ベンチマークでは最大20%の性能差を示したが、実ゲームではこの差は反映されなかった。平均フレームレートもRTX 5090が4Kで66FPS、RTX 4090が64.5FPSと誤差の範囲に近い水準である。

24GB VRAMやDLSS MFGといった機能は特定用途に有利だが、多くの高価格帯ユーザーが求める「圧倒的性能差」は存在せず、RTX 4090ノートの方がコストパフォーマンス面で有力とされる可能性がある。

RTX 5090ラップトップの実ゲーム性能は事前期待を下回る水準に留まる

Jarrod’sTechによる検証で明らかとなったのは、RTX 5090ラップトップGPUがRTX 4090と比較して実ゲームにおけるパフォーマンス面で大きな優位性を示さなかったという事実である。1440p環境では平均で1.6%、4K環境でも3%未満の性能差にとどまり、価格差を正当化するには不十分な結果に終わった。『Red Dead Redemption 2』のような例外的なスコアを除外しても、依然としてRTX 5090の優位性は限定的である。

また、フレームレートでも同様の傾向が見られた。RTX 5090は4Kで66FPS、1440pで107FPSを記録したが、RTX 4090はそれぞれ64.5FPS、106FPSと極めて近い数値であった。3DMarkをはじめとした合成ベンチマークにおいてはRTX 5090が最大20%の性能向上を示したが、この差異は実際のゲーム体験には反映されなかった。

この乖離は、GPU単体の理論性能と、ゲームの最適化、ソフトウェアによる処理、システム全体のバランスといった要素が密接に関係していることを示唆している。数値上のスペックでは測れない実用性が、改めて問われている状況である。

価格対性能比の視点では前世代機に軍配 高級ゲーミングノート市場に一石

RTX 5090ラップトップGPUの主な利点として挙げられるのは、24GBの大容量VRAM、優れた電力効率、そしてDLSSにおけるマルチフレーム生成(MFG)機能である。しかし、3,000ドルから4,000ドルを超える高級ゲーミングノートの購入層にとって、これらの要素は必ずしも優先順位が高いとは限らない。特に、フレームレートに現れない効率性は、パフォーマンス至上主義のユーザーにとって説得力に欠ける要素である。

RTX 4090ラップトップは、依然として同等のゲーミング体験を提供できるだけでなく、価格面でも競争力を持ち続けている。DLSSのMFGを活用しない場合、RTX 5090の新機能は真価を発揮できず、VRAMの拡張も多くのゲームで実際には過剰なスペックと評価され得る。

ハイエンドモデルが期待される「圧倒的な飛躍」を欠いた今回の結果は、RTX 5090が単なるアップグレード以上の意味を持ち得なかったことを浮き彫りにしている。次世代機が登場する中で、製品の訴求力が「差分の明確さ」に依存する市場構造の厳しさを示す一例となった。

Source:NotebookCheck