Appleが2027年に発表すると噂されるiPhone 19 Proは、四辺を湾曲させた全ガラスボディの新デザインを採用し、2017年のiPhone X以来最大の外観刷新になると報じられている。韓国ETNewsのサプライチェーン情報によれば、Samsung DisplayやLG Displayとの協業による四辺曲面ディスプレイや、アンダーディスプレイカメラの搭載が検討されており、全面が一体化したような視覚体験を目指す設計とされる。
さらに、16nm FinFETベースのOLED駆動チップと全シリコンカソード型の固体電池も採用候補として挙げられており、見た目だけでなく内部構造にも大幅な刷新が加わる可能性がある。
四辺曲面ガラスが示すiPhoneデザインの大転換

Appleが2027年に投入を検討しているとされるiPhone 19 Proでは、「四辺曲面ディスプレイ」がキーデザインとして取り上げられている。ETNewsの報道によれば、Samsung DisplayとLG Displayがパネル供給の有力候補となっており、画面と側面が一体化するガラス構造が採用される見通しである。この仕様は、正面から見るとデバイス全体が一枚のガラスに見えるほどの滑らかさを目指すもので、ノッチの排除やボタンレス設計の方向性と整合している。2021年にXiaomiが発表したウォーターフォールディスプレイに類似する形状であり、視覚的インパクトの大きさは無視できない。
Appleがここまで大胆なフォームファクターを検討する背景には、iPhone X以来となる真のリデザインへの期待があると考えられる。視覚的な一体感を演出することはもちろん、耐久性や操作性への課題をクリアする技術的ハードルも高く、量産段階での実現性は不透明なままである。仮にAppleがこの方向に進めば、従来のフレームと画面の境界を意識させない新次元のスマートフォン体験が提示される可能性がある。
アンダーディスプレイ化と新OLED駆動チップの組み合わせ
iPhone 19 Proでは、前面デザインの一体感をさらに高める要素としてアンダーディスプレイカメラ(UDカメラ)の搭載も浮上している。従来のノッチやパンチホールを不要とするこの仕組みは、視認性とフルスクリーン体験を両立させる鍵となる技術だ。加えて、ディスプレイ駆動用のOLEDチップには、28nmから進化した16nmプロセスのFinFETベースチップが採用されるとされ、より高精細かつ効率的な映像表現が可能になる見込みである。
この新チップにより、表示性能だけでなく電力効率の改善も期待される。アンダーディスプレイカメラとの相性も考慮すれば、ノイズ抑制や画面透過率の制御においても技術的優位性が生まれる可能性がある。ただし、カメラ画質やセンサー精度の面では課題も多く、最終製品での品質維持には慎重な調整が求められるだろう。表示領域の連続性と機能性の両立が図られれば、Appleのディスプレイ技術は他社を一歩リードすることになり得る。
固体電池がもたらすiPhoneの持続性能変革
バッテリー面では、Appleが全シリコンカソードを使用した固体電池(ソリッドステートバッテリー)を導入する計画が報じられている。現行のリチウムイオン電池に比べ、エネルギー密度や耐熱性、膨張リスクの低減といった多方面での性能向上が期待されている。特に、iPhone 19 Proではデザイン面での大幅な刷新が予測されるため、薄型化と長時間駆動の両立を実現する上でも、次世代バッテリー技術の導入は極めて重要な位置づけとなる。
固体電池はすでに自動車業界などで実用化に向けた研究が進んでおり、Appleがスマートフォンで先行して採用すれば、使用環境の変化や長寿命化に対するユーザーの期待に応える要素となり得る。ただし、製造コストや歩留まりの課題は残っており、2027年の量産モデルに搭載されるかどうかは依然不確定である。とはいえ、もし実現すれば、バッテリー寿命や充電効率に不満を抱えていた多くの利用者にとって大きな進化として受け止められることだろう。
Source:GSMArena