AppleはiPhone誕生20周年に向けて、過去最大規模のデザイン刷新を進めていると報じられている。iPhone 17シリーズではPro MaxのDynamic Islandが小型化され、極薄の新モデル「iPhone 17 Air」の登場も噂されている。また、2027年には画面四辺をカーブさせた完全なベゼルレスiPhoneの投入が視野に入り、28nmから16nm FinFETへのディスプレイドライバの刷新も進行中とされる。
AppleはSamsung DisplayやLG Displayとの会合を通じ、UDC(画面下カメラ)や純シリコン電池といった先進技術の実用化も模索しているという。業界関係者によれば、Appleは成熟した技術のみを自社製品に導入する方針を徹底しており、その完成度へのこだわりが伺える。
スリム化とモジュール刷新が進むiPhone 17シリーズの変化

2024年に登場予定のiPhone 17シリーズでは、デザイン面で明確な変化が複数報じられている。ベースモデルを除く各モデルでカメラモジュールの再設計が進むとされ、iPhone 17 Pro MaxではDynamic Islandのサイズ縮小も計画されている。さらに注目されているのが、新型のiPhone 17 Airである。このモデルは厚さ5.8mmのGalaxy S25 Edgeよりもさらに薄くなる可能性があり、Appleがスリムスマートフォン市場に本格参入する布石と見られている。
このような流れは、過去数年のiPhoneシリーズにおいて比較的保守的であった筐体設計の転換を意味するものと捉えられる。物理的な薄型化はバッテリー持続時間や耐久性とトレードオフになるため、Appleがどのように内部構造を再構築するのかも重要な関心事である。単なる外見上の刷新ではなく、冷却構造やセンサー配置、素材の最適化といった技術的挑戦が背景にあると考えられる。
画面下Face IDとDDI技術の進化が示す未来のディスプレイ像
iPhone 18 ProモデルにおいてFace IDが画面下へ移行する可能性については、ディスプレイアナリストRoss Young氏の見解も加わり、信憑性が高まりつつある。また、Appleは28nmプレーナーから16nm FinFETプロセスのOLEDディスプレイドライバチップ(DDI)への移行を計画しているとされ、省電力性能の向上とデザイン自由度の拡張が期待されている。
この技術移行は、単に内部部品の更新というレベルに留まらない。画面下カメラ(UDC)や画面埋め込み型センサーなどの応用と相まって、ディスプレイ全面をより高機能かつシームレスなものへと進化させる鍵となる。Appleがこのような技術を採用する背景には、目新しさよりも完成度と信頼性を重視する姿勢があり、それが他社とのアプローチの違いを際立たせている。
ベゼルレス化と4辺曲面ディスプレイによる完全統合型デザインの行方
ET Newsが報じた内容によれば、Appleは2027年を目標にベゼルレスiPhoneの投入を計画しているとされている。このモデルでは、4辺が曲面化されたディスプレイ構造が採用される可能性があり、これまで数多くのコンセプトデザインとして語られてきた完全統合型のiPhoneに現実味が帯びてきている。AppleはすでにSamsung DisplayおよびLG Displayとの協議を予定しており、供給体制の整備も視野に入れている模様だ。
同時に、純シリコン電池の導入やUDC、DDIの刷新など、複数の先進技術が並行して検討されていることから、単なる外観の刷新ではなく、構造・電力効率・ユーザーインターフェースすべてを包含する次世代設計への布石と考えられる。ただし、これらの要素は製品化に向けて多くの技術的成熟が求められ、開発が難航する可能性も排除できない点に注意が必要である。
Source:Neowin