SamsungはGalaxy S25 Edgeにおいて、新開発の「ESA0815」振動モーターを採用し、厚さをわずか2.73mmに抑えつつ、Galaxy S25 Ultraよりも優れた振動性能を実現した。このモジュールの導入は、筐体スリム化の一環であり、バッテリー容量や望遠カメラの見直しと同様、内部構成の再設計による成果である。

さらに、搭載スピーカーもGalaxy Z Fold 6と同一の1.75mm厚であり、これら薄型部品の採用は今後の折りたたみスマホ開発にも技術的応用が期待される。

2.73mmのESA0815モーター採用でS25 Edgeがさらなる薄型化に対応

Galaxy S25 Edgeでは、Samsungが新たに開発した超薄型振動モーター「ESA0815」が搭載されており、厚さはわずか2.73mmに抑えられている。このモジュールはGalaxy S25 Ultraに採用されているものよりも薄型でありながら、性能面ではそれを上回るとされている。これにより、S25 Edgeは筐体のさらなるスリム化を実現し、外観デザインや携帯性において一段と洗練された印象を与えるようになった。また、スピーカーもGalaxy Z Fold 6と同じ1.75mm厚のユニットが使われており、内部コンポーネント全体が薄型設計に統一されている点が特徴だ。バッテリー容量や望遠カメラの非搭載といった要素も含め、限られた内部スペースを最大限に活かす構造的工夫が随所に見られる。

Samsungがこのような部品選定に踏み切った背景には、今後のフラグシップ機に求められる「厚さへの対応力」があると考えられる。薄さを追求しつつも機能性を損なわないパーツ設計は、ハードウェア全体の進化に直結する。部品の物理的な制約が性能と直結するスマートフォンにおいて、2mm台という極限の厚みで高性能を維持するESA0815のようなパーツは、次世代端末設計における重要な転換点となり得るだろう。

折りたたみスマホへの波及とパーツ供給体制の変化

Galaxy S25 Edgeで導入されたESA0815モーターや薄型スピーカーなどのコンポーネントは、折りたたみスマートフォンにも波及する可能性がある。SamsungはこれまでもZ Foldシリーズで薄型化に取り組んできたが、競合であるHONOR Magic V3やOPPO Find N5が開いた状態で厚さ4.5mm以下を実現する中、さらなる薄型化は急務とされている。S25 Edgeで採用されたノウハウがそのままFoldシリーズへ展開されれば、機構設計の自由度が向上し、閉じた状態・開いた状態のいずれにおいても携帯性と使いやすさが両立される可能性が高まる。

さらに、Samsungが自社モデルでこれら薄型パーツを採用し量産することで、パートナー企業やサプライヤーが同様の部品をより高効率に製造できる市場環境が生まれる可能性もある。すでにOPPOが超薄型振動モーターやカメラモジュール、さらにはシリコンカーボンバッテリーを実用化しているように、部品の標準化と供給の安定化は折りたたみ端末の普及に直結する。Samsungがその起点となることで、業界全体のデバイス設計にも波紋が広がる展開が期待される。

Source:Android Headlines