Samsungが発表したGalaxy S25 Edgeは、厚さ5.8mm・重さ163gという極限の薄型軽量設計に、6.7インチのQHD+ AMOLEDディスプレイやフラッグシップ級のチップセットを搭載した注目の新モデルである。対抗馬とされるiPhone 16 Plus(199g)やPixel 9 Pro XL(221g)と比較しても圧倒的に軽く、日常使いでの取り回しやすさを大幅に向上させている点が際立つ。

一方でバッテリーは3,900mAhと控えめで、カメラセンサーも他モデルより減っているが、200MPのメインカメラや画質維持を重視した設計により、実用性とのバランスは保たれている。極薄設計の制約を理解した上で享受できる新たな選択肢として、従来の「コンパクト」の定義を塗り替える存在になり得る。

超薄型でもフラッグシップ級の装備 Galaxy S25 Edgeの設計に込められた狙い

Galaxy S25 Edgeは、厚さ5.8mm・重量163gという極限の薄さと軽さを実現しながら、6.7インチQHD+ AMOLEDディスプレイやフラッグシップ向けのチップセットを搭載している点が注目される。Samsungはこのモデルにおいて、従来の「プレミアム=重量感」という常識を覆し、スリムな筐体でも高度な体験が可能であることを示した。小型のGalaxy S25と比較しても1gしか違わない点や、200g超えが一般的なiPhone 16 PlusやPixel 9 Pro XLと比べて約40gの差があることからも、その軽快さは際立っている。

薄型設計の制約から、S25 Edgeはバッテリー容量を3,900mAhに抑え、冷却機構も大幅に簡素化されている。実際、背面上部に熱がこもる傾向も報告されており、長時間使用における発熱は今後の評価が必要とされる。だが一方で、カメラは200MPの高精細なメインセンサーを搭載し、トリミングにも耐える高画質を実現。Samsungがこのモデルで目指したのは、持ちやすさや薄さを最優先しながらも、性能面での妥協を最小限に抑えるバランスであると考えられる。

大画面と軽さの両立が再定義する「コンパクト」スマートフォンの価値

従来、スマートフォンの「コンパクト」は物理的なサイズの小ささを意味していた。しかし、Galaxy S25 Edgeは6.7インチという大型ディスプレイを備えながら、厚みと重さを極限まで抑えることで、別の角度から「扱いやすさ」を提案している。Counterpointのデータによれば、2025年Q1に最も売れたGalaxy S25シリーズはUltraモデルであり、大画面ニーズの強さが裏付けられている。

その一方で、iPhone Miniシリーズが短命に終わった背景には、手のひらサイズだけでは満足されなくなったユーザー環境の変化があると見られる。ストリーミング視聴、SNS閲覧、リッチコンテンツの消費が日常化した現在、見やすさと持ちやすさを同時に叶える新たなフォームファクターが求められている。S25 Edgeは、まさにその文脈で設計されたプロダクトであり、今後のスマートフォンデザインの方向性を示唆しているといえる。

Edgeモデルの継続は未定 Galaxy S26シリーズへの影響と試金石としてのS25 Edge

韓国メディアThe Elecが報じた情報によると、SamsungはGalaxy S26シリーズにおいて「Plus」を廃止し、代わりに「Edge」を据える案を検討しているという。この背景には、S25 Edgeが一定の評価を得た場合、その設計哲学を次世代モデルに引き継ぐ意図があると見られる。ただし、販売成績が振るわなければ、再び「Edge」の廃止が検討される可能性も示唆されている。

S25 Edgeは試験的なモデルとも言えるが、薄型端末に適したシリコンカーボンアノードバッテリーや、Oppo Find X8 Ultraに採用されたトライプリズム型ペリスコープレンズなど、今後の技術進化によって同様の薄型デバイスの実現性はさらに高まる見込みがある。S25 Edgeの存在は、今後のGalaxyシリーズがスリム化と高性能の両立に向かうか否かの試金石として重要な意味を持つことになるだろう。

Source:ZDNET