Windows 11標準搭載のSnipping Toolに、動画トリミング機能が正式追加された。新機能は録画完了後に表示されるスライダーで動画の保持範囲を設定でき、保存前に不要な前後をカットすることが可能となる。スライダー調整後は「適用」ボタンでトリム結果を反映でき、簡潔ながら実用的な編集操作を実現している。
Snipping ToolはこれまでにもOCR機能やスクリーン録画機能を順次強化しており、今回のアップデートは簡易動画編集ツールとしての進化を示す内容となっている。ただし、複数箇所のカットや動画分割といった高度な処理には未対応であり、詳細編集にはClipChampなどの専用アプリとの併用が前提となる見通しである。
Snipping Toolに追加されたトリム機能の実態と操作内容

Windows 11に標準搭載されているSnipping Toolに、動画トリミング機能が正式導入された。この機能は、録画を完了した直後に表示されるプレビュー画面で利用可能となっており、ツールバーのトリムアイコンをクリックすることで、動画の前後をスライダーで調整できる。これにより、不要な冒頭や末尾を除外した状態でローカル保存が可能になる。適用ボタンを押すことでカット内容が反映され、動画編集の一連操作が完結する仕組みである。
ただし、このトリム機能は複数箇所のカットや任意の分割処理には対応しておらず、動画編集ソフトに見られるような高機能ではない。Snipping Toolの設計目的が「シンプルな操作による即時編集」にあることから、必要最小限のカット作業に特化した実装と見られる。高度な編集を求める場合は、Microsoft純正のClipChampなどを使う必要がある点に留意したい。
Snipping Toolの進化と他機能との連携がもたらす可能性
今回のトリム機能追加に加え、Snipping ToolにはすでにOCR機能が実装されており、画像やスクリーンショットからテキストを抽出する用途に活用されている。さらに、表形式の画像をExcel互換のデータとしてコピーする機能も備わっており、視覚的な情報を構造化データに変換する支援ツールとしても役立っている。これらは単なる画面キャプチャアプリを超えた多機能化の一例といえる。
また、OCR機能はSnipping Tool単体だけでなく、Windows 11のオーバーレイ機能とも連携しており、「Win + Shift + T」のショートカットで起動できるOCRモードも用意されている。これはPowerToysから着想を得たとされ、キャプチャを必要とせず画面上の文字を直接抽出するスタイルに進化している。今後もSnipping Toolは「静止画」と「動画」の双方に対し、軽量な編集機能を段階的に拡張していく方向性が読み取れる。
Source:Windows Latest