Samsungが2025年後半に投入する見込みのGalaxy Z Fold 7および初の3つ折りスマートフォンにおいて、チタン素材のバックプレートが採用される可能性があると報じられた。これにより、従来よりもさらに薄く、耐久性を兼ね備えた折りたたみ構造の実現が期待されている。
バックプレートはヒンジとディスプレイ間の支持構造であり、従来はステンレスやカーボンファイバーが用いられてきた。今回のチタン採用はGalaxy Z Fold Special Editionでの先行事例に続くもので、軽量かつ高強度という素材特性が本体の薄型化に寄与する。
Galaxy Z Fold 7にチタン製バックプレートが導入される理由

Samsungが2025年後半にリリース予定のGalaxy Z Fold 7には、チタン素材のバックプレートが採用される計画が報じられている。これは、TheElecが伝えたもので、同時に投入されるとみられるトライフォールド型スマートフォンにも同様の素材が使われる見込みである。チタンは、これまでGalaxy Z Fold 3以降で使用されてきたカーボンファイバーに代わる素材として注目されており、軽量性と高い剛性を両立できるのが特長だ。これにより、折りたたみ構造の耐久性を確保しながら、本体の厚みや重量を抑えるという狙いがあるとみられる。
特にバックプレートは、ヒンジと折りたたみディスプレイの間に設けられる重要な支持構造であり、スマートフォン全体の耐久性や操作感に大きく影響する部位である。これまでステンレススチールやカーボンファイバーが用いられてきた背景には、剛性と加工のしやすさのバランスがあった。一方でチタンは加工が難しいが、強度と軽さにおいては群を抜いており、Z Foldシリーズにおける薄型・軽量化を推進する要素として選ばれた可能性がある。
この素材変更によって、Galaxy Z Fold 7が市場で最薄の折りたたみスマートフォンとしての地位を狙う戦略が透けて見える。ただし、チタンの加工コストや製造歩留まりといった課題をどのように克服するのかは、依然として注目すべき技術的なポイントである。
Sペン非対応の背景にある薄型化と新方式の兆し
Galaxy Z Fold 7には、Sペン用のデジタイザーが搭載されないとの情報が伝えられている。その理由として、Samsungは端末全体の厚みを可能な限り削減する方向に舵を切ったとされている。特に、今回導入されるチタンバックプレートがその薄型設計を支える要素の一つとされており、物理的なスペースを節約するためにデジタイザーが排除される構造となった可能性がある。従来のSペン対応Foldシリーズでは、筆圧検知と高精度入力を支えるための専用部品が追加されていたが、それがデバイスの厚さを増す要因となっていた。
このSペン非対応という仕様は一見して退化とも受け取られかねないが、Samsungは同時にデジタイザー不要のスタイラス対応OLEDパネルの研究開発も進めている。これはAppleが採用しているように、スタイラス側にチップと電源を内蔵させる方式で、端末側に専用ハードウェアを設けずにスタイラス入力を可能とする技術だ。報道では、Samsung DisplayがHiDeep社と共同開発中であることが伝えられている。
現段階ではこの新技術がGalaxy Z Fold 7に採用されるかは明言されておらず、技術的成熟や量産性の面で不透明な点も多い。ただ、仮に将来のモデルに導入されれば、薄さと入力機能を両立する大きな転機となるだろう。今回の非搭載判断は、過渡期における合理的な選択の一環と見るべきかもしれない。
Source:SamMobile