PowerColorはComputex 2025において、AMDの未発表GPU「Radeon RX 9060 XT」を搭載した新型グラフィックスカードを初公開した。白とグレーを基調とした独自デザインの「REVA」シリーズに属し、Hellhound系統とみられる三連ファン構成を採用。REVAは狼を象った女性キャラクターが象徴で、今後のラインアップ展開の起点と目される。

本モデルはPCIe 5.0 x16スロットに対応しており、性能面の詳細は明かされていないが、同シリーズにはReaperやRed Devilを含む複数派生モデルが続く見通しである。AMDは8GB版を299ドル、16GB版を349ドルで提供予定としており、価格帯から見て主にミドルレンジ市場を狙った製品群と考えられる。

RX 9060 XT REVAが初公開 Hellhound系の特徴を備えた新デザインGPUが登場

Computex 2025において、PowerColorは新たなグラフィックスカード「Radeon RX 9060 XT REVA」を披露した。本モデルは未発表のAMD GPUを搭載し、PowerColorの新シリーズ「REVA」の一角をなす。カードは白とグレーを基調とした筐体に、三連ファン冷却とフルサイズのPCIe 5.0 x16スロットを装備している点から、Hellhoundファミリーに属する構成と見られている。REVAの名称は、狼を模した女性キャラクターを象徴にしたマーケティング展開を背景としており、従来のRed DevilやReaperといったブランドとは一線を画す。

このGPUの技術仕様やクロック、消費電力といった詳細は公開されていないが、PowerColorが製品ラインの中で新シリーズを用意したことは、同社が今後のブランド戦略を再構築している兆しでもある。これまでのHellhoundが冷却性能と静音性の両立を重視していた点を考慮すると、REVAも実用性とデザイン性を両立した製品群として展開される可能性がある。

価格帯と容量構成が示す市場戦略 RX 9060 XTは主にミドルレンジ市場を標的か

AMDはRX 9060 XTシリーズについて、8GBモデルを299ドル、16GBモデルを349ドルから提供する計画を明言している。この価格設定は、ミドルレンジの需要を狙ったものであり、NVIDIAのRTX 4060 Tiやそれ以下の競合製品を意識したものと見られる。PowerColorからは、REVAに加えHellhound、Reaper、Red Devilといった各ブランドでも同GPUを搭載したモデルが順次登場する見通しである。

複数のバリエーションと容量構成を用意する方針は、用途別・予算別の幅広いユーザー層に対応する意図を反映している。一方で、8GBと16GBという2区分の提供は、AI処理や生成系タスクといったメモリ依存度の高い用途には一定の制約を持つ構成とも言える。とはいえ、ゲーミング中心の需要を軸に据えた戦略とすれば、価格性能比を意識した的確な仕様と言えるだろ。今回の発表は、次世代RDNA 4世代への橋渡しとなる可能性もあるが、その技術的な位置づけは依然として不透明である。

Source:OC3D