Appleが今秋発表するとみられる「iPhone 17 Air」は、軽量で薄型化を追求するため、従来のチタンやステンレスではなくアルミニウムフレームを採用する可能性が浮上した。韓国の情報筋「yeux112」によれば、Appleは携帯性を優先し強度には妥協する設計を進めているとされる。

実際、チタン素材が持つ優れた耐衝撃性に慣れた一部のユーザーからは、軽さを重視するあまり落下耐性が低下することへの不安の声も上がっている。また、iPhoneの高級感を演出してきた重量感が失われることで、安っぽい印象を与える可能性も否定できない。

iPhone 17 Airはアルミニウムフレーム採用か 軽さ重視の構造が落下耐性に影響を与える懸念も

「iPhone 17 Air」は、これまでのProモデルが採用してきたチタンではなく、軽量なアルミニウムフレームを採用するとの情報が韓国の情報源「yeux112」から伝えられている。この変更により、端末の厚みと重さがさらに削減され、持ち運びやすさやポケット内での収まりに優れる一方、落下や衝撃への耐性については議論の余地がある。ステンレスやチタンと異なり、アルミニウムはへこみやすく、強い衝撃でフレームが変形するリスクも無視できない素材である。

Appleはこれまで「Ceramic Shield」のようなガラス技術で耐久性を高めてきたが、筐体の構造に関しては今回の方向転換がユーザーの安心感を損ねる可能性もある。軽量化のための選択が、堅牢性や高級感といったiPhoneの基本価値とバランスをどう取るかは注目点となる。

素材選定は常にトレードオフがつきまとう。今後、Appleがアルミニウムでも十分な耐久性を保つ新技術や構造を用意しているかどうかが、製品の評価を左右する鍵となるだろう。

重量感がもたらす高級感と安心感 iPhoneの設計思想に変化はあるのか

iPhone 15 Pro MaxやiPhone 16 Pro Max、さらにGalaxy S24 UltraやGalaxy S25 Ultraなどのハイエンドモデルでは、チタン素材の採用によって軽量化と堅牢性の両立が進んでいる。特に、ケースを使わずスマートフォンの質感を重視するユーザーにとっては、落下時のダメージ軽減は素材選びの重要な要素となっている。筆者は過去にステンレス製フレームのiPhoneでへこみや傷が発生した経験を踏まえ、チタンに対する信頼性を語っている。

その一方で、iPhone 17 Airでは軽量化を最優先し、従来の「ずっしりとした存在感」をあえて手放す構えを見せている。この流れは、MacBook Airなどに見られる“極限の薄さ”を追求する製品群の流れと一致するものでもあるが、ポケットに収めた際の目立ちにくさや携帯性の向上だけがメリットではない。

高価格帯の製品に求められるのは、数字だけで測れない所有満足度である。もしアルミニウムによって「軽すぎる」と感じるならば、それは製品の価値を損なう危険性も孕んでいる。Appleがどのようにこのバランスを取るかが、今後の設計思想の行方を占うポイントとなる。

Source:TechRadar