ビジネスシーンなどで役立つ思考法として、近年注目度が高まっているデザイン思考。名前だけは聞いたことがあっても、デザイン思考の概要や学び方が分からない方も多いでしょう。
そこで本記事では、デザイン思考を勉強する際におすすめできる本を、ランキング形式で10冊解説します。ネットを通した勉強にはない、本ならではの魅力や書籍を選ぶ際の注意点も掲載しているため、ぜひ参考にしてください。
デザイン思考は本で学べる?ネットにはない3つの魅力
デザイン思考はインターネットだけでなく書籍での学習もおすすめです。ここからは、本ならではの魅力を3つ確認していきましょう。
- 情報の信憑性が高い
- 何度でも読み返せる
- 電子版なら出先でも手軽に読める
それぞれの特徴について詳しく解説します。
情報の信憑性が高い
本とネットを比較した際に違いとして挙げられるのが、「情報の信憑性」です。本には、著者の経歴や実績が明確に記載されており、情報の信憑性は極めて高いと言えるでしょう。
一方、ネットの情報には、誰が書いたか分からないものが多く存在します。書いた人が分かったとしても、著者のレベルが不明瞭であるため、本当に掲載内容が正しいかが判断できません。
また、本の場合、販売するまでに厳しい校正や校閲を受けます。厳しくチェックされる過程の中で、本に書かれている情報は精査され、誤りは正されていくでしょう。このポイントからも、確固たる専門知識を持った機関・団体によるチェックを受けないネットの情報とは違い、本の情報は信憑性が高いと言えます。
何度でも読み返せる
何度でも読み返せる点も、本で学ぶメリットです。本で勉強する場合、本自体を紛失・破損しない限り、何度でも学習できます。
一方、ネットで勉強する場合はサイトが閉鎖されれば二度と同じ情報が見られません。回転の早いネット界隈ではよくある話であり、突然情報にアクセスできなくなって、モチベーションが下がる人も多いでしょう。
また、ある程度勉強が進み知識が深まった後でも、復習を行いやすい点もほんの魅力。気軽に読み始められる上に、新たな学びが得られる可能性もあるため、実は中上級者だけでなく初心者にもおすすめなのです。
電子版なら出先でも手軽に読める
デザイン思考について熱心に学んでいると、つい出先でも勉強したくなるものですが、通常の書籍はどうしてもかさばってしまいます。
このような場合に活用したいのが、電子書籍です。電子版なら、スマホやタブレット1つで読み込めるため、持ち運びに苦労する必要はありません。
さらに、電子書籍は気軽に書き込みができるなどのメリットもあります。より効率的に学習するために、本の重要箇所にマーカーを引きたい方も多く、そういったケースでも電子版はおすすめです。
デザイン思考のおすすめ本ランキング10選
デザイン思考について学べる本は、数多く出版されています。ここからは、その中でも特におすすめできる本を10冊解説するため、ぜひ参考にしてください。
1位:デザイン思考の先を行くもの
「デザイン思考の先を行くもの」は、「デザイン」という言葉に対する日本人の誤解を解き、デザイン思考を超える新たな手法を解説している一冊です。
著者は創造に必要な能力として「個人の見立てる力」と「未来から逆算する力」を上げており、2つを活かして生み出された、ビジネスシーンにおける実例も参考になります。
当書籍は、事業創造に関するヒントを得たい人に、おすすめできる一冊です。
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デザイン思考の先を行くもの
2位:実践 スタンフォード式 デザイン思考
当書籍は、デザイン思考についての思考法や、実際に使えるスキルを学べる一冊です。デザイン思考を定着させるため、具体的な手段について解説されています。
全体を通して「実践」が重要視されているため、すぐにビジネスシーンで使えるノウハウが学べるでしょう。
ビジネスなどのさまざまな現場において、実用的なアイデアが欲しい人に、おすすめの一冊です。
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実践 スタンフォード式 デザイン思考
3位:デザイン思考が世界を変える: イノベーションを導く新しい考え方
「デザイン思考が世界を変える」は、イノベーションに重きをおいて、デザイン思考のプロセス・手法を解説しています。
デザイン思考とは何か、という根幹的なポイントも分かりやすい切り口からアプローチしており、初心者にも読みやすいでしょう。
ちなみに、当書籍の実例は、ネットフリックスによるUXデザイン開発や、ツイッターといった最新事例ばかりです。リアルで新鮮な問題を通し、再現性の高いスキルが学べます。
組織のイノベーションについて勉強したいビジネスパーソンは、当書籍で効率的に学べるでしょう。
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デザイン思考が世界を変える: イノベーションを導く新しい考え方
4位:21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由
当書籍は、ビジネスシーンで活用できるデザイン思考を多角的な視点から解説しています。詳細な内容にまで踏み込んでいるため、きちんと読めば実践レベルのスキルが身につくでしょう。
たとえば、「創造を助けるための文房具の選択方法」「左脳と右脳両方を活用した思考法」といったユニークな知識が掲載されており、明日からすぐにでも職場で使えます。
デザイン思考について詳しくなり、日頃のビジネスに活かしていきたい人に、おすすめの一冊です。
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21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由
5位:まんがでわかるデザイン思考
「まんがでわかるデザイン思考」は、タイトルの通り漫画形式でデザイン思考を解説しており、知識がまったくない初心者にも読みやすい一冊です。
もちろん、ただ分かりやすいだけでなく、ビジネスシーンで活用できるノウハウがきちんと凝縮されています。特に着想・発案・実現といった重要プロセスをストーリー仕立てで学習可能な点は、本書籍ならではの魅力といえるでしょう。
これからデザイン思考についての勉強を始める人、特に文章を読むのがあまり得意ではない人には、特におすすめの一冊です。
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まんがでわかるデザイン思考
6位:世界のトップデザインスクールが教えるデザイン思考の授業
当書籍は、デザイン思考を体系的かつ分かりやすく解説しており、グラフや図も適宜使われていることから、視覚的に理解を深められるでしょう。
また、書籍の最終章では「デザイン思考と幸福との関係性」という斬新な考え方や、経営への活用方法についても掲載されています。単純なノウハウだけでなく、より多角的な観点からデザイン思考が身につくため「一から体系的に理解していきたい人」におすすめできる一冊です。
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世界のトップデザインスクールが教えるデザイン思考の授業
7位:デザインマネジメント Why do you need design?
「デザインマネジメント」は、ビジネスシーンでそのまま活用できる実践例が数多く掲載されており、より具体的なシチュエーションを想定しながらデザイン思考を学べるでしょう。
具体的に、OSOROやNESTAなどの事例は幅広い知識レベルのビジネスパーソンに役立ち、ストーリーを追いながら学習することで無理なくスムーズにノウハウが身につきます。
自身がプレイヤーとしてデザイン思考を実践するだけでなく、組織全体をマネジメントしたい方におすすめの一冊です。
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デザインマネジメント Why do you need design?
8位:ハーバード・ビジネス・レビュー デザインシンキング論文ベスト10 デザイン思考の教科書
「ハーバード・ビジネス・レビュー」は、社員の創造性を最大限発揮させるための手法について解説している一冊です。再現性の高いノウハウが数多く掲載されており、あまり知識のない方でもすぐに実践できるでしょう。
そして、当書籍はIDEOを創設したティム・ブラウン氏や、トム・ケリー氏が執筆した論文が読めます。その他の海外事例も読み込めば、より広い視野でデザイン思考を身につけられるはずです。上記の通り、海外におけるデザイン思考の活用例を学びたい方におすすめできます。
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ハーバード・ビジネス・レビュー デザインシンキング論文ベスト10 デザイン思考の教科書
9位:はじめてのデザイン思考
「はじめてのデザイン思考」は、 デザイン思考に関する知識がほとんどない人向けに、基本中の基本から丁寧に解説しています。「デザイン思考における考え方」「プロセス」や「実践法」などが網羅的に学べるため、まったくのゼロ知識からでも十分理解できるでしょう。
ちなみに、当書籍には学生が企業に提案したデザイン例も掲載されており、デザイン思考を基礎部分から具体的に勉強したい方におすすめの一冊です。
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はじめてのデザイン思考
10位:クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法
「クリエイティブ・マインドセット」は、デザイン思考の具体的なノウハウについて解説しています。深い内容も言及されていますが、難しい言葉はあまり使われておらず、デザイン思考に馴染みが薄い人でも読み進められるでしょう。
また、IDEOの創設者・共同経営者がこれまでに経験してきた、さまざまなエピソードも掲載されており、実例に触れることでより再現性の高い学習が行えます。
デザイン思考の具体的なノウハウについて学びたい人に、おすすめできる一冊です。
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クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法
デザイン思考のおすすめ本を選ぶ2つの注意点
デザイン思考のおすすめ本を選ぶ際は、以下の2点に注意しなければなりません。
- 書籍は情報がアップデートされない
- 自分のレベルに合った書籍を選ぶ
より効率的に知識を身につけるためにも、ぜひ参考にしてください。
書籍は情報がアップデートされない
紙媒体の書籍を購入した場合、手元にある本の情報は自動更新されません。
そのため、紙媒体の書籍で学んでいる場合は、デザイン思考の概念や基本が更新された際に改訂版を購入する必要があります。古い情報で勉強を続けていると、デザイン思考の新しい知見についていけないだけでなく、誤った事を勉強してしまう可能性もあるためです。
また、本を購入する際に、いつ頃に書かれた本なのかを確かめるのも重要なポイント。デザイン思考は近年注目度が高まりつつあるため、古い本は内容が不十分なケースも少なくありません。
したがって、できる限り新しい書籍を選ぶと良いでしょう。
電子書籍を検討する
情報がアップデートされないというデメリットの解決策になり得るのが、電子書籍です。電子書籍では、新たに情報が更新された際に随時アップデートが行われるため、信憑性の高さと情報の鮮度の両方をクリアしています。
加えて、電子書籍には以下のようなメリットもあり、より効率的に学習できるでしょう。
- 在庫切れがない
- スクリーンショットでページごと保存できる
- 劣化しない
- 置き場所に困らない
購入予定の書籍に電子版がある場合は、電子書籍の購入を検討してみてください。
自分のレベルに合った書籍を選ぶ
デザイン思考に限った話ではありませんが、学習したい事柄がある時は、自分のレベルに合った書籍を選ばなければなりません。特に、これからデザイン思考の勉強を始めようと考えている方は、ゼロ知識からでも学べる本を選ぶべきです。
最初から難しい内容を学ぼうと高度な本を購入しても、専門用語などが分からないばかりか、基本知識が省かれているケースもあるため、以下のような初歩レベルの本を選んでみてください。
- まんがでわかるデザイン思考
- はじめてのデザイン思考
「まんがでわかるデザイン思考」は、漫画で書かれているため初心者にも読みやすく、「まずはデザイン思考に親しみを持ちたい」という方におすすめできます。
また、「はじめてのデザイン思考」は、デザイン思考の基本中の基本から学べるので、「これまでまったく勉強してこなかった」としても効率的に学べるでしょう。
デザイン思考は本で学べる!自分に合った書籍を選ぼう
デザイン思考の本には、ネット学習にはないさまざまなメリットがあります。特に情報の信憑性についてはネットの比較にならず、著名人の確かなノウハウが学べるでしょう。
ただし、紙媒体の書籍は情報が自動更新されない上に、持ち運ぶのも手間がかかるため、学習に際してはネットの利点も備えた電子書籍がおすすめです。
そして、本記事で触れた注意点を参考にして、できる限り自分に合った書籍を選んでみてください。
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