Samsungが4月中旬にも投入するとうわさされるGalaxy Tab S10 FEシリーズの詳細スペックが、ドイツのWinFutureによって明らかとなった。10.9インチと13.1インチの2モデル展開で、いずれもExynos 1580チップセットを搭載し、最大12GB RAM、256GBストレージに対応。Sペンや45W充電のサポート、One UI 7の搭載が予想されるなど、実用性と性能のバランスが取れた仕様が注目されている。

価格はGalaxy Tab S10 FEが579ユーロから、Plusは749ユーロからとされ、iPad Airと比べて価格面での優位性が期待される。ただし、AppleのM3チップと比較すると性能面では差がある可能性があり、実際の体感にどこまで影響があるかが鍵となるだろう。

Exynos 1580搭載とRAM構成に見るパフォーマンスの可能性

Galaxy Tab S10 FEとS10 FE Plusには、Samsungの自社製チップExynos 1580が搭載されるとされ、最大12GBのRAMと256GBのストレージオプションも用意される見込みだ。タブレットとしては十分に高性能な構成であり、ブラウジングや動画視聴はもちろん、複数アプリを同時に動かす場面でも快適な操作が期待できる。加えて、Sペンの対応や45Wの高速有線充電など、使い勝手に直結する機能も揃っている点が特徴的だ。

ただし、Exynos 1580はAppleのiPad Airに搭載されるM3チップと比較して処理能力では劣ると見られており、特に高度な3D描画や重めの編集作業には向かない可能性がある。日常用途では十分なパフォーマンスを発揮すると予想されるが、タブレットにPCレベルの処理を求める層にとっては、用途を選ぶ必要があるだろう。とはいえ、コストを抑えながらプレミアム感も妥協したくない層にとっては魅力的な選択肢となりそうだ。

ディスプレイとバッテリーの違いが使い勝手に与える影響

Galaxy Tab S10 FEは10.9インチ、Plusは13.1インチのディスプレイを採用し、それぞれ2304×1440と2880×1800の解像度を持つ。画面サイズと解像度が異なることで、ユーザーの利用シーンにも明確な違いが出ると考えられる。たとえば、電子書籍やSNSを中心に使うなら標準モデル、動画鑑賞やドキュメント編集など表示領域を重視するならPlusの大画面が優位に働くだろう。

バッテリー容量もそれぞれ8,000mAhと10,000mAhと差が設けられており、より大きなモデルが長時間駆動に向いているのは明白だ。ただし、高解像度化による電力消費も大きくなる可能性があり、実際のバッテリー持続時間はスペックどおりとは限らない。サイズや重量も異なると見られるため、持ち運びやすさを優先するか、表示性能を取るかは慎重に見極めたいところである。

欧州価格から見えるコストパフォーマンスの妙

WinFutureが報じたヨーロッパでの価格情報によれば、Galaxy Tab S10 FEは128GBモデルで579ユーロ、Plusの同構成では749ユーロとされている。現行のiPad Airと比較すると、両モデルとも価格面で一歩リードしているように見える。特に13インチクラスでこの価格帯に収まっている点は、タブレット選びのハードルを下げる要因となり得る。

とはいえ、価格の安さが全体的な満足度につながるかどうかは別問題だ。Exynos 1580の性能やSペンの同梱有無、そしてOSアップデートの継続性など、細かな部分にまで目を向ける必要がある。また、Galaxy Tabシリーズの従来モデルとの違いも見極めたい。iPad Airと競り合うにはスペックだけでなく、実際の体験価値が問われることになるだろう。価格だけでは語れない魅力が、発売後にどこまで実感できるかが注目される。

Source:TechRadar