2025年、XRPは年初の549.02%急騰により一時は注目を集めたが、現在は年初来で-1.54%と下落、1月17日の高値から36.56%もの値を失った。背景には、ドナルド・トランプ政権の経済政策が間接的に与える圧力があるとの見方が浮上している。

証券取引委員会(SEC)がリップル社との訴訟を取り下げたにもかかわらず、XRPの市場反応は限定的であり、規制の進展よりも政治的・経済的外部要因が価格形成に影響している実態が浮かび上がる。

加えて、XRP ETFの進展は滞っており、期待された文化的象徴としての存在感も薄れつつある。投資家心理と価格の乖離が拡大する中、今後の展望は不確実性を帯びている。

トランプ政権下でのXRPの変調と市場の反応

2025年のXRPは、年初にかけて549.02%という異例の上昇を記録したが、その後は一転して下降局面に入り、現在では年初来で-1.54%、1月17日につけた3.31ドルの高値から36.56%下落している。SECがリップル社との長期にわたる訴訟を取り下げたというポジティブな材料も、価格には長く反映されなかった。これは、外的な政策要因が技術的進展を上回る影響を市場に与えていることを裏付けるものである。

この局面で注目すべきは、ドナルド・トランプ政権の姿勢である。特に「デジタル・ドル」構想に反対する立場や、Crypto.comとの提携を通じた仮想通貨上場商品の戦略などが、既存通貨であるXRPの立場を相対的に不安定にしていると考えられる。また、元SEC委員長ゲンスラーの辞任に対する価格反応と、実際の辞任発表時の市場反応の乖離も、XRPに対する過剰な期待が実態と乖離していたことを物語っている。

現在のXRPは、過去に象徴的存在であった「規制への対抗者」という文化的意義を失いつつあり、価格変動の背景にある物語性や共感性が希薄になっている。これにより、かつての熱狂的な支持層も動揺し、市場の反応が鈍化していると読み取れる。

ETF期待の沈静化とリップルの構造的課題

2024年初頭に米国で初の現物型ビットコインETFが承認されたことで、SolanaやXRPなど他の主要トークンにもETF承認の期待が広がった。Ethereum(ETH)は2024年7月にETFとして登場したが、XRPに関しては依然として具体的な進展は見られない。加えて、ETHですらETF承認後の価格は2025年3月末までに47.36%下落しており、ETF自体の影響力に対する市場の見方も変化している。

2025年3月24日、トランプ・メディア(NASDAQ: DJT)とCrypto.comが提携を発表し、仮想通貨上場商品の提供を進めるとしたが、これに対するXRPの市場反応は限定的であった。現物ETFの一般化により、特定銘柄のETF承認がもたらすインパクトは薄れつつあることも一因と考えられる。XRPが承認を得たとしても、それが価格上昇に直結するとは言い難い情勢である。

また、リップル社自身が依拠してきたCBDC開発についても、モンテネグロやブータンといった小国との協力に留まり、世界的な潮流としての勢いは鈍化している。米国がデジタル・ドル構想から後退する可能性が高いことは、リップル社の成長戦略に直接的な打撃となり得る。一方で、規制の明確化や技術基盤の整備という中長期的な資産は、今後の構造的な強みに転じる可能性も残されている。

Source:Finbold