「clusterはどんなサービス?」
「clusterではどんなことができる?」
「cluster内でどんな事業が展開されている?」

このような疑問にお答えします。

clusterは「クラスター株式会社」が提供しているメタバースプラットフォームです。

ユーザー同士の交流やイベント開催も活発に行われており、2022年7月には100万ダウンロードを突破しています。

メタバース関連の話題でclusterについて耳にすることもありますが、そもそもclusterはどんなサービスなのか、展開されている事業の内容など、わからないことも多いでしょう。

そこでこの記事では、以下の内容を解説します。

  • clusterの詳細
  • clusterでできること
  • cluster関連のメタバース事業

clusterについて知りたい場合は、ぜひご一読ください。

clusterとは日本発のメタバースプラットフォーム

clusterは、日本発のメタバースプラットフォームです。VR機器がなくてもスマホ・PCでメタバースを始められます。

ここからは、clusterがどんなサービスなのかを詳しく見ていきましょう。

開発・運営はクラスター株式会社

clusterは「クラスター株式会社」によって開発・運営されています。クラスター株式会社の概要は、以下の表のとおりです。

会社名クラスター株式会社
成立2015年7月
資本金1億円(資本調達累計14.6億円)
代表加藤直人
住所東京都品川区西五反田8-9-5 FORECAST五反田WEST 10F
事業内容「cluster」の開発・運営

clusterはもともと、2016年2月にVRイベントサービスとして始まりました。

改善・機能追加を行い、2017年5月に日本語版と英語版を正式リリースしています。

記事執筆段階で、クラスター株式会社の事業内容はcluster1本です。

イベント累計動員数は1,000万人以上

clusterではさまざまなイベントを開催しており、2021年に累計動員数が1,000万人を超えています。

cluster全体で2020年のイベント累計動員数は300万人だったため、700万人増えた計算です。

イベントの動員数の増加には、アニメやゲームとのコラボイベントを複数開催していることが関係しています。

2020年は「ポケモンバーチャルフェスト」を開催し、2021年には「ディズニーツイステッドワンダーランド」のバーチャルハロウィンイベントとのコラボを実施しました。

とくにバーチャル・ハロウィンは1週間のイベント開催で、55万人の方が参加しています。

clusterのシステムは、バーチャルイベント関連で日本トップクラスです。そのため日本発で行われるバーチャルイベントの約9割は、クラスター株式会社が作っています。

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clusterでできること

clusterでできることは、おもに次の3つです。

  • ワールドへの参加、作成
  • 各種イベントへの参加、開催
  • クラスター内で交流

cluster内には「ワールド」と呼ばれる、メタバースのバーチャル空間が複数存在しています。

ワールドの中ではバーやカフェで友達と話したり、遊園地のアトラクションで楽しんだり、さまざまな方法で遊べます。

既存のワールドに参加するだけでなく、自分で好きなワールドを作れる点も魅力的でしょう。

さらにclusterは、ハロウィーンフェスやメタバース六本木(テレビ朝日)などのイベントも開催

イベントは、個人・法人ともに自分で開催することも可能です。三菱UFJ信託銀行はコロナ渦の人材採用を目的として、clusterで就活生と社員の座談会を行いました。

また、clusterではユーザー同士のコミュニケーションも楽しめます。VR機器の活用により、対面に限りなく近い感覚でボイスチャットすることが可能です

まるで目の前にいるのと同じように会話し、親交を深められるでしょう。

メタバースの始め方・参加方法について知りたい人は【具体例つき】メタバースとは?メリット・デメリットもわかりやすく解説もチェックしてみてください。

cluster対応アバターの作成・購入方法

clusterを楽しむためには、アバター(メタバース内での自分の分身)が必要。

clusterにデフォルトのアバターはありますが、自分で作ったり購入したりしたアバターを使うことも可能です。

アバターの作成や購入は、以下の方法で行えます。

  • カスタムアバターを作る
  • BOOTH」や「VRoid Hub」で購入する

順番に見ていきましょう。

カスタムアバターはアプリで簡単に作れる

カスタムアバターとは、ユーザーが自由に作成したアバターのことです。

デフォルトのアバターにアイコン(髪型や服など)を設定することで、自分好みにカスタムできます。

カスタムアバターは、以下のツールを使うと無料で作れます。

より理想的なアバターを作りたいなら、有料プランを使うのもおすすめです。

セシル変身アプリは有料プランもあり、服や衣装を変更したり、使えるアバターが増えたりします。

無料で使ってみて物足りなく感じたら、有料プランに切り替えてみるのもよいでしょう。

BOOTHやVRoid Hubで販売中のアバターも使える

BOOTH」や「VRoid Hub」で、cluster対応アバターを購入することも可能です。clusterにアップロードすれば、そのまま使えます。

自作するのが手間に感じたり好みに合うアバターが販売されていたりした場合は、購入しclusterで使うとよいでしょう。

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アバターは制限なくアップロードできる

clusterは2022年1月に行われたアップデートにより、アバターをアップロードする際の制限が解放されています。

アップデート以前は使用できるデータ量に制限があり、アバターの容量を軽くしないとclusterで使えないものもありました。

そのため、使いたいデザインのアバターであっても、アップロード制限によって断念しないといけないこともあったのです。

頭や腕などの必須ボーン(パーツ)が欠けているとアップロードできない内部制限は残っているものの、以前よりはアバターの自由度が格段に高いといえるでしょう。

cluster関連のメタバース事業

クラスター株式会社では、以下のようなメタバース事業を行っています。

  • プラットフォーム事業
  • エンタープライズ事業

ひとつずつ詳しく解説します。

なお、メタバースを活用したビジネスモデルについて知りたい方はメタバースはビジネスチャンスの宝庫?活用事例やメリット・デメリットを紹介をご一読ください。

プラットフォーム事業

プラットフォーム事業は「cluster」の開発・運営です。clusterを通して、ユーザーが自由にコンテンツを作って遊べる3D空間を提供しています。

ただ、記事執筆段階でclusterには課金機能がないため、プラットフォーム事業での売上はまだありません。

今後メタバースの普及に伴い課金機能が追加され、プラットフォーム事業でも収益化されていく見込みです。

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エンタープライズ事業

clusterのプラットフォーム上で実施するイベントを請け負い、制作する事業です。

開催するイベントは、clusterのアカウントとアプリがあれば誰でも無料で参加できます。

以下、具体的なイベントを5つ紹介します。

アバター展示即売会

クリエイターによる店舗が複数出店し、自作のオリジナルアバターが販売されるイベントです。

clusterの「アバター販売機能」を利用しており、気に入ったアバターがあれば購入しすぐに使えます。

3回目となる2022年春の開催では、約8万人以上が参加しました。販売アバター総数は、7,762体です。

2021年春に開催した第1回が1,236体だったため、販売アバター総数は約6倍にまで増えています。

バーチャル渋谷

2020年5月にオープンした、渋谷区公認のバーチャルプラットフォームです。

渋谷の街がメタバース内で再現されており、人気アーティストによるメタバース内でのライブやVTuberが出演する特別イベントも行われています。

とくに人気が高いハロウィーンフェスには、20年に40万人、21年は55万人のアバターが世界中から来場しました。

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バーチャルハロウィーンイベント2021

ディズニーとアニプレックスの共同制作スマホゲーム「ディズニーツイステッドワンダーランド」とコラボしたイベントです。

2021年10月18日18時から、2021年11月18日17時59分までの期間限定でオープンしました。

バーチャル空間内に「ディズニーツイステッドワンダーランド」のナイトレイブンカレッジが登場しており、以下が再現されています。

  • メインストリート
  • コロシアム
  • 購買部
  • 鏡の間

そのため、ゲームの世界を臨場感の高いバーチャル空間で味わうことが可能です。

また、学園内で行われるミッションをクリアするともらえるスタンプを集めると、限定アバターを入手できました。

ディズニーのメタバース事業について詳しく知りたい場合はあのディズニーもメタバースへ参入⁉本腰を入れ始めた理由や動きを紹介」もご一読ください。

ポケモンバーチャルフェスト

「みんなでつくる、夏の思い出」をテーマに2020年8月12日〜8月31日までオープンした、ポケモンのバーチャル遊園地です。

来場者たちで遊園地内に設けられたミッションに挑むと、その成果に応じてアトラクションやコンテンツが増え、テーマパークが完成していく仕組みとなっています。

つまりユーザー同士で作り上げ、楽しみ方を広げていけるバーチャル遊園地です。

アトラクションやコンテンツは、以下のようなものがあります。

  • ポケモンキョダイ観覧⾞(モンスターボール型)
  • ホエルオーのスカイオーシャンクルーズ
  • ダグトリオの輪投げ屋さん
  • インテレオンの射的屋さん

上記以外に『ポケットモンスター ソード・シールド』のポケモンバトルのパブリックビューイングや、ピカチュウのダンスショーなどのイベントも開催されました。

V-RAGE

V-RAGEは、国内最大級のeスポーツイベント「RAGE」によるeSports専用バーチャル施設です。

試合の観戦やイベント体験ができるバーチャル空間は、V-RAGEが日本初でした。

2020年8月29日と30日に、アジア最高峰のeスポーツ国際大会「RAGE ASIA 2020」が開催されています。

RAGE ASIA 2020」には人気VTuberの電脳少女シロさんがMC、同じく人気VTuberの渋谷ハルさんや東雲はるさんなどがゲストとして出演しました。

clusterの存在はメタバース業界でさらに大きくなる

clusterはメタバースの普及に伴い、さらに影響力の強いサービスになると予測されます。

記事執筆段階で、今後予定されているクラスター社の動きは以下のとおりです。

  • メタバース空間作成アプリも開発
  • ヘッドセットで没入体験を追求

順番に見ていきましょう。

メタバース空間作成アプリも開発

クラスターは、2022年2月16日にメタバース空間を作成できる「ワールドクラフト機能」をリリースしました。

この機能を使うことで、誰でもワールドを作ることが可能となります。

通常、ワールドを作るには、プログラミングの知識や外部ツールの導入が必要です。

しかしワールドクラフト機能では、clusterのアプリ内でアイテムを操作すればよいため、プログラミングの知識や外部ツールもいりません。

ワールドクラフト機能がリリースされてからは、5ヵ月で34,000を超えるワールドがcluster内に作られました。

記事執筆段階では無料で使えますが、今後は有料販売機能の提供も予定しています。

ヘッドセットで没入体験を追求

clusterは将来的にMeta Quest 2対応となり、よりリアリティで没入感のあるメタバース体験を提供する予定です。

Meta Quest 2(旧Oculus Quest 2)は、アメリカのMeta(旧フェイスブック社)が開発したVRヘッドフォンになります。

従来のPC接続型ヘッドフォンは、VRにも対応した高スペックPCも必要です。だからといって、スマホでclusterを利用しようにも対応サイズの端末でないと使用できないばかりか、VRの画質が端末の性能に左右されます。

一方、Meta Quest 2は、VR機器の中でも画質・音質が優れています。PCや専用ケーブルを必要としない完全ワイヤレスのヘッドフォンでもあり、場所を選ばずにclusterを楽しむことも可能です。

clusterがMeta Quest 2に対応すれば、いつでもどこからでも、没入感のあるメタバース体験ができるようになります。

なお、最終的には Meta Quest 2だけでなくPlayStationやNintendo Switchにも対応し、どこでも遊べるようにすることを目指しているとのことです。

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clusterは日本発メタバース事業の先駆け的存在!

clusterはプラットフォーマーとして、日本発のメタバース事業の中で先駆け的な存在になっています。メタバースでのイベント開催をサポートする事業も展開しており、今後も高い需要が見込まれるでしょう。

また、空間作成アプリなど、cluster内でもさまざまなサービスを拡充していく予定です。

メタバース事業を検討中の方はメタバース全体の動きだけでなく、clusterの事業にも注目してみましょう。

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