「GMOはどんなメタバース関連サービスを提供している?」
「GMOがメタバースに進出したのはなぜ?」
「GMO以外のメタバース活用事例にはどんなものがある?」

あなたはこのような疑問を抱えていませんか?

インターネット関連事業を行うGMOは、2022年からメタバース関連事業を開始しています。

まだ始まって間もないですが、サッカーチームとコラボしており、さまざまな動きがあります。

GMOのメタバースについては、どんなサービスがあるのか、そもそもなぜメタバースに進出したのかなど、疑問に感じることも多いでしょう。

そこでこの記事では、以下の内容を解説します。

  • GMOが行うメタバース関連事業の概要
  • GMOがメタバースに進出した理由と経緯
  • GMO以外でメタバースに進出した事例

GMOのメタバースについて詳しく知りたい場合は、ぜひご一読ください。

GMOメタバースラボとは?サービスの概要を解説

GMOでは「GMOメタバースラボ」というサービスを運営し、メタバース関連ビジネスをサポートしています。

このGMOメタバースラボがどのようなサービスなのか、概要を見ていきましょう。

GMO NIKKO株式会社によるサービス

GMOメタバースラボを提供しているのはGMO NIKKO」という、デジタルマーケティングを強みとするインターネット広告会社です。

GMO NIKKOは1992年「有限会社日広」として設立され、2009年にGMOインターネット株式会社の100%子会社となっています。

社名が現在のGMO NIKKO株式会社となったのは、2011年からです。

なおGMOメタバースラボは、2022年7月から発足しました。

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GMOメタバースラボの目的・ミッション

GMOメタバースラボは、以下4つを目的としています。

  1. Web3.0時代の新たな文化を創成
  2. メタバースビジネスにおける研究・分析
  3. GMOインターネットグループが提供する各サービスとの連携
  4. 企業マーケティング・DXの新しい形を提案

(引用:GMOメタバースラボ|公式サイト

メタバースでの新しい空間を通し、企業・消費者に対する新たな価値提供・支援することが、サービスとしてのミッションです。

どのような形で価値提供・支援しているかは、後述するサービス内容の解説をご参照ください。

GMOメタバースラボが発足された経緯

GMOメタバースラボは、メタバース空間やデジタルツイン(世界中のデータをデジタル上に再現)を活用し、ビジネス課題を解決するために発足しました。

近年メタバースが注目されるに従って、ビジネス活用も拡大しています。それによって、メタバースに参入し始めた企業も多数です。

こういった流行の流れを受けてGMOでも、メタバースを通じて企業・消費者に対する新たな価値提供を支援しようとサービスが発足されています。

GMO メタバースラボが提供しているサービス内容

GMOメタバースラボはまだ発足して間もないものの、以下のようなサービスを提供しています。

  1. GMOメタバースforShop
  2. NFTプロデュース

どのようなサービスなのか、ひとつずつ解説します。

GMOメタバースforShop

GMOメタバースforShopは、新しい「店舗体験」を提供するソリューション型のサービスです。

フル3DCGとデジタルツインを活用したサービスがあり、オンライン空間で現実世界ではできない体験を提供します。

GMOメタバースforShopのフル3DCGを活用したサービスは、実店舗を持っていない事業者向きです。

オンライン上での店舗制作が可能で、リアルでできない設計や体験、機能も実装できます。

もうひとつのデジタルツインのサービスは、実店舗を持つ事業者向きです。

実際の店舗を3D化してメタバース内に再現することで、遠方や海外の顧客にも来店してもらえます。

また実際のスペースを再現するため、ショールームや展示施設の雰囲気を感じ取ってもらうことも可能です。

このようにGMOメタバースforShopは、実店舗を持つ企業、持たない企業どちらにも利点があります。

NFTプロデュース

NFTプロデュースは、NFTを活用した新しいファンベースマーケティングをプロデュースするサービスです。

ファンとのコミュニケーションをデジタル化することで、オンライン上でより多くのファンが参加できるようになります。

NFTプロデュースは、サッカーチームの名古屋グランパスと「NFTパートナー契約」を締結していました。

NAGOYA GRAMPUS NFT COLLECTION」というNFTのデジタルグッズを配布しており、集めることでさまざまな特典・サービスを提供する予定です。

グッズをコレクションしたりNFTアイテムをSNSアイコンに設定したりすることで、グランパスファミリーであることの証明にもなります。

NFTプロデュースを活用することで、全く新しいファンのつながりを作れるのです。

今後企業が取り組むべきメタバースのビジネス活用

今後メタバースをビジネスに取り入れるなら、以下の方法で活用するのがおすすめです。

  • イベント開催
  • 広告出稿・マーケティング活用
  • 教育プログラムのメタバース化

順番に見ていきましょう。

イベント開催

メタバース上で、自社がイベントを開催するのは有効な手法です。

イベント開催には、バーチャルSNS「VRchat」やメタバースプラットフォーム「Cluster」といったサービスが使えます。

ハードルが高く感じるかもしれませんが、メタバース上でのイベントは比較的容易に行えるのです。

イベントに顧客を集めれば、展示会を開催したりメタバース上でコミュニケーションをとったりできます。

新車のお披露目会や商品販売など、メタバースでのイベント内容はさまざまです。

自社でもイベント開催できるものはないか、検討してみると良いでしょう。

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広告出稿・マーケティング活用

メタバースを広告出稿やマーケティングに活用するのもひとつの手です。

ユーザーが仮想空間に没頭しているため、従来のネット広告以上に強い印象を与えられ、PR効果が高まるという利点があります。

またメタバースを通じて、これまで自社と接点がなかったユーザーへのアプローチも期待できるでしょう。

メタバースを活用した広告事例には、バーチャル伊勢丹バーチャルマーケットがあります。

後述しますので、参考にしてみてください。

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教育プログラムのメタバース化

メタバースを活用し、教育プログラムを導入することもできます。

実際に空港会社のANAは、整備士の安全教育にVRコンテンツ「ANA VR Safety Training System」を導入しました。

過去の労働災害事例をもとに格納庫での整備作業を再現しており、実業務の訓練ができるようになっています。

メタバースを活用し現実の業務を体感できるため、従来はできなかったリアルな訓練が可能です。

自社の教育プログラムをメタバースで開発すれば、より効果的な実習を実現できるでしょう。

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GMOだけじゃない!日本国内でのメタバース活用事例

ここまでGMOのメタバースについて解説してきましたが、日本では他にもメタバースの活用事例があります。

具体的には、以下の7つです。

  1. KDDI|バーチャル渋谷
  2. 三越伊勢丹ホールディングス|バーチャル伊勢丹
  3. 大丸松坂屋百貨店|バーチャルマーケットに出展
  4. ピクセルカンパニーズ株式会社|メタ・リゾートTOKYO
  5. 琴平バス|KOTOBUS
  6. ユニクロ|LifeWear Exhibition 2022
  7. ANA NEO|SKY WHALE

順番に見ていきましょう。

KDDI|バーチャル渋谷

バーチャル渋谷はKDDIが開発した、渋谷区公認の配信プラットフォームです。

現実の渋谷を再現したバーチャル空間で、以下のようなイベントが開催されてきました。

音楽ライブやスポーツ観戦といった、エンタメ関連のイベントをメタバース内で多数開催しています。

2020年に「バーチャル渋谷 ハロウィーンフェス」が初開催された際は、延べ40万人以上が参加しました。

3年目の「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス 2022」ではリアルとバーチャルを融合させた「デジタルツイン渋谷」でも実証実験を開催しています。

メタバースの中でも、特に大規模なプラットフォームです。

バーチャル渋谷は、バーチャルイベントプラットフォーム「cluster」アプリから、スマートフォン・PC・VRゴーグルで利用できます。

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三越伊勢丹ホールディングス|バーチャル伊勢丹

バーチャル伊勢丹は、スマートフォン向け仮想都市空間プラットフォーム「REV WORLDS」内で展開されている仮想店舗です。

その名の通り実際の三越伊勢丹百貨店をメタバース内に再現しており、店舗内で実際に商品を購入することもできます。

店舗内にはデパ地下やファッション、ギフトなどさまざまなショップが出展しています。

仮想店舗内で商品が並んでおり、オンラインストアを通して実際に購入できる仕組みです。

バーチャル伊勢丹では自分の分身であるアバターの姿で過ごしますが、アバターを自分好みにコーディネートすることもできます。

また2023年3月10日(金)~5月31日(水)まで、防災・減災の意識向上と「災害への備え」という行動を促すことを目的に「あ!地震。あなたならどう脱出する?~メタバース地震体験~」を開催中です。

商品販売だけでなく、防災関連の体験イベントにもつなげています。

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大丸松坂屋百貨店|バーチャルマーケットに出展

前述の三越伊勢丹だけでなく、大丸松坂屋百貨店もメタバースを活用しています。

2022年12月までに、世界最大級のVRイベントである「バーチャルマーケット」に5度出展し、自社商品を販売しました。

メタバース空間内をアバターの姿で自由に動き回れ、食品サンプルを手に取ったり実際に商品を購入したりすることも可能です。

開催時期に合わせた商品を販売しており、2022年冬には名古屋コーチン味噌鍋セット」や「海老天鍋焼きうどん」など、冬に食べたいごちそうグルメを約2900点取り揃えていました。

また2022年12月の出展では、初となるアート作品・寝具の展示販売を実施し、アートの世界観や寝具の寝心地をメタバースならではの演出で表現しています。

ピクセルカンパニーズ株式会社|メタ・リゾートTOKYO

メタ・リゾートTOKYOは、ブロックチェーン開発を行うピクセルカンパニーズ株式会社が発足させたプロジェクトです。

ブロックチェーン/NFT活用のメタバースプラットフォーム「Decentraland(ディセントラランド)」に、複合リゾート施設等の建設を予定しています。

「メタ・リゾートTOKYO」は、全世界に向けた日本文化の発信および新たな雇用と経済活動の創出が目的です。

約90,000区画の仮想空間上の土地で構成されており、プロジェクトが完成すれば世界中のユーザーと交流できるようになります。

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琴平バス|KOTOBUS

KOTOBUSは、香川県の琴平バス株式会社が企画したオンラインバスツアーです。

VTuverが案内する国内初のバスツアーで、仮想空間を通して香川県内の観光名所を回れます。

現地ガイドとライブ中継も実施しており、動画とリアルタイムの解説を通して観光地にいるような臨場感のある観光が可能です。

ツアーの前には自宅にお土産が届くため、自宅にいながら現地に行ったかのような体験ができます。

ユニクロ|LifeWear Exhibition 2022

LifeWear Exhibition 2022は、2017年から世界各地で開催している展覧会を日本で初開催したものです。

東京での実店舗とは別に、展覧会を体験できるバーチャル店舗も用意されました。

店舗とオンラインを一体化させ、取り寄せやパーソナル診断などのサービスも展開しています。

これまでにない取り組みやサービスにより、さらに便利で楽しい買い物体験が可能です。

ANA NEO|SKY WHALE

SKY WHALEは、ANAホールディングス株式会社が設立したバーチャルトラベルプラットフォームです。

新しい旅の体験価値を創造するため、スマートフォン、タブレット等各種端末からアクセスできる旅のプラットフォームとなっています。

ANAグループの知見や普及型アバターロボット「newme」で提供している各種サービス等を最大限活用し、ビジネスモデルのデジタル化を進めました。

リアルとバーチャルを融合させることにより、地域創生や経済発展、社会的課題の解決などを目指しています。

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まとめ

GMOでは、近年急速に進んだメタバースの発展を受けて、企業・消費者に対する新たな価値提供のために新事業を開始しました。

まだ始まったばかりではありますが、サッカーチームとのコラボのような動きもあります。

GMO以外にもメタバースを活用した事例は増えており、この流れは今後も加速するでしょう。

メタバースを活用している企業はまだ少ないため、早く始めた分だけ先行者利益を得られます。

今回の記事も参考に、メタバースの導入・活用を検討してみてください。

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