「新規事業を始めたいけど、アイディアが思い浮かばない…」
上記のようなお悩みを抱えている方、少なくないと思います。実際、新規事業のアイディアを創出するのは簡単ではありません。特に成熟した企業であるほど、新規事業のアイディアを創出するのが難しい傾向にあります。
そこで本記事では、新規事業のアイディアを創出する際のポイントや活用できるフレームワークについて詳しく解説していきます。新規事業のアイディア創出でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧になってください。
新規事業のアイディアを生み出すポイント
新規事業のアイディアが中々浮かばない際は、下記のポイントを踏まえて情報を整理していきましょう。
- 消費者のニーズを考える
- 自社の強みを再考する
- 競合他社の長所・短所を分析する
- 他業種の成功事例を取り入れる
- ブレインストーミングを行う
- 起業家や自社以外の経営者と交流する
- コンサルティングを利用する
- 最新のテクノロジーを利用する
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消費者のニーズを考える
新規事業のアイディアを生み出すために、まずは消費者のニーズを考えていきましょう。新規事業を成功させるためには、消費者のニーズに合った商品・サービスを提供することが重要です。消費者から人気の出る商品・サービスであれば、自然と売上も伸びていきます。
消費者がどのようなニーズを抱えているのか、市場調査やアンケートで情報を集めていきましょうTwitterやInstagramなどのSNSを活用して消費者から直接情報を集めるのもおすすめです。
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自社の強みを再考する
自社がどのような強みを持っているのか、改めて再考していくのもアイディア創出のポイントとなります。自社の強みを正確に分析すれば競合他者と差別化した商品・サービスのアイディアを創出しやすくなります。自社の強みを活用する分、新規事業を展開する際のハードルも低くなりやすいです。
競合他社の長所・短所を分析する
競合他社の長所・短所の分析も、新規事業のアイディアを生み出す際に重要です。競合他社の長所・短所を把握すれば、競合と事業内容が被らないよう新規事業のアイディアを考えることができます。
せっかく新規事業のアイディアを考えても、競合他社の長所部分と被ってしまう事業内容だと、事業展開しても競争に負けてしまう可能性があります。競合他社の長所と被らない範囲で、かつ短所の部分を攻められるような新規事業が狙い目です。
他業種の成功事例を取り入れる
他業種の成功事例を事業アイディアに取り入れていくのもおすすめです。他業種の成功事例は、自社業界では見られないアイディアを含んでいるケースが多く、他業種の成功事例を取り入れることで、競合他社が思いつかないようなイノベーションに繋げることも可能です。
ただし、他業種の成功事例を取り入れる際は、自社業界の顧客のニーズに合致した内容になっているか確認するようにしてください。他業種で成功していても、自社業界の顧客のニーズを満たせなければ事業が空回りしてしまいます。自社業界の顧客のニーズを満たせる成功事例をピックアップしていきましょう。
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ブレインストーミングを行う
新規事業のアイディア創出で活用して欲しいのが、ブレインストーミングです。ブレインストーミングとは、複数人の間で自由に考え・アイディアを発言し合う会議手法になります。
ブレインストーミング内では組織での上下関係は取り払って、自由に発言を行っていくのがポイントです。発言された考え・アイディアをメモに書いてボードなどに貼り付けていきます。最終的に出てきた考え・アイディアを整理して、新規事業のアイディアにまとめていく形です。
起業家や自社以外の経営者と交流する
ベンチャー企業の起業家や自社以外の経営者と交流するのも、新規事業のアイディア創出に役立ちます。起業家や経営者は、一般の人よりも新規事業のアイディアを創出することに長けている人が多いです。
実際に経営している企業をどのように立ち上げたのか、きっかけとなるアイディアはどのように生まれたのか聞くことで、自社の新規事業創出に活かすことができます。
コンサルティングを活用する
新規事業のアイディアを創出する際は、コンサルティングを活用するのもおすすめ。コンサルティングと聞くと、経営課題を解決する際に利用するイメージがあるかもしれませんが、新規事業を創出する際にもコンサルティングを利用できます。
特に大手のコンサルタント会社となると、様々な業種の企業のコンサルティングを行っていることもあり、事業のアイディアを豊富に蓄積しています。コンサルタントの立場から客観的に見て、自社の特徴に合った事業アイディアを提供してもらえば新規事業の成功可能性も自然と高めることが可能です。
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最新のテクノロジーを利用する
最新のテクノロジー利用を事業アイディアに組み込むのもおすすめです。特に近年はIT分野の発展が著しいので、既存分野とIT分野を掛け合わせた新規事業を創出する企業も増えています。
またバイオテクノロジー分野を活用して新規事業を展開する企業も多いです。自社がすでに展開している事業にIT・バイオテクノロジーの分野を掛け合わせることで、新規事業の創出に繋げることができるでしょう。
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新規事業のアイディアの創出で役立つフレームワーク
新規事業のアイディアの創出では、フレームワークの活用も有効です。フレームワークには様々な種類がありますが、今回は新規事業のアイディア創出で役立つフレームワークを厳選して紹介していきます。
今回紹介するフレームワークは、下記の7種類です。
- ペルソナ設定
- 6W2H
- 4P分析
- MVV
- KJ法
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ペルソナ設定
ペルソナ設定とは、新規事業のターゲット層となる顧客像を細かく作り込んで、顧客のニーズを分析していくフレームワークです。職業や年齢、性別、趣味、性格、行動パターンなど顧客の情報を詳細に組み込んで、ペルソナを設定していきます。
ペルソナを設定することで、顧客の具体的なニーズを踏まえた上で商品・サービスの企画を行えます、顧客のニーズを満たす商品・サービスでないと、売上を伸ばすことは難しいですが、ニーズさえ的確に捉えれば短期間で売上を出すことも十分可能になってきます。
ペルソナ設定を行う際は、非現実的な顧客像を作らないよう注意してください。現実に存在しないようなペルソナを設定してしまうと、実在の顧客ニーズを的確に把握できない可能性があります。ペルソナを設定した後に、現実に存在し得る顧客像であるか確認するようにしましょう。
6W2H
6W2Hとは、下記の8つの項目から分析を行うフレームワークです。
- When:「いつ」→何月、何日、何曜日 など
- Where:「どこで」→市場、商圏、国内、海外 など
- Who:「誰が」→担当者、部署、組織、チーム など
- Whom:「誰に」→ターゲット層、ペルソナ など
- What:「何を」→商品・サービスの種類 など
- Why:「なぜ」→目的、売上、ブランディング など
- How:「どのように」→Web、雑誌、DM、チラシ など
- How much:「いくらで」→価格、資金、原価、利益 など
上記の8項目の頭文字をとって「6W2H」と呼びます。6W2Hを踏まえれば新規事業の内容を詰められ、新規事業のアイディアを体系的に整理できるでしょう。
4P分析
4P分析とは、下記の項目をもとにして分析を行うフレームワークになります。
4P分析の項目は下記の通りです。
Product:提供する商品・サービスの内容
Price:提供する商品・サービスの価格
Place:商品・サービスの提供方法
Promotion:商品:サービスの販売促進・宣伝方法
4P分析は新規事業のマーケティングを行う際によく活用されます。自社を取り巻く市場環境の分析や市場の絞り込み、セグメンテーションなどを実施したい際に有用なフレームワークです。
MVV
MVVとは「Mission(ミッション)」「Vision(ビジョン)」「Value(価値)」の三項目をもとにして企業理念を構築していくフレームワークになります。
上記3項目の内容は下記の通りです。
Mission(ミッション):企業が果たすべき使命・目標
Vision(ビジョン):企業が目指すべき理想の姿、実現したい未来
Value(価格):Mission・Visionを遂行するために、社内で共有したい価値観・行動指針
MVVは、新規事業の内容を考えるというよりも、新規事業を始める前の企業理念・目標を構築したい際に活用するのがおすすめです。また従業員に対して、企業が進んでいく方向性を示したい場合にも有用なフレームワークになります。
新規事業を進めるためのブレないコンパスとしても利用できるため、新規事業におけるMVV、という位置づけで策定してみるのも良いでしょう。サービスの本質を捉えやすくなり、事業で用いるリソースの選択と集中に活かせます。
KJ法
KJ法とは、ブレインストーミングやなどのミーティングで出てきたアイディア・考えをカードにまとめて、同じ系統・種類のカードをグループ化し、まとめていくフレームワークです。KJ法は文化人類学者の川喜田二郎氏が紹介した方法で、川喜田氏のイニシャルをとって「KJ法」と名付けられました。
KJ法を活用することで、思い付きのアイディアを効率よく整理・グループ化することができます。アイディアをまとめて、新規事業の具体的な創出に繋げたい際にKJ法は最適なフレームワークといえるでしょう。
アイディアを磨いて魅力的な新規事業を創出しよう
新規事業のアイディアを生み出す際は、やみくもに考えるのではなく、ポイントを押さえたりフレームワークを活用して考えていくことが重要になります。まずは本記事で紹介したポイント・フレームワークを活用して頂き、新規事業のアイディアを練ってみてください。新規事業のアイディアを効率よく生み出して、新規事業の創出・展開に繋げていきましょう。
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