アン・コンサルティング株式会社(東京都・渋谷区)が、3月8日の国際女性デーに合わせて女性エンジニアに関する調査結果を発表した。

同調査は、全国の20~59歳の企業に勤務する女性エンジニアおよびフリーランスの女性エンジニアを対象にインターネットで実施。有効回答者数は企業勤務のエンジニアが258人、フリーランスが42人の計300人となった。今回の調査結果によると、66.7%がキャリアアップを望んでおり、およそ4人に1人がフリーランスへの転向を考えているという。

企業に勤務している人とフリーランスとして出向などをしている人に、自身が所属しているところにおける女性エンジニアの割合を質問すると、「20~29%」が最も多く29%、次いで23%が「30~39%」という結果に。ちなみに40%以上の回答は10%未満だった。

企業に勤務している女性エンジニアに対して役職を聞くと、「一般社員」が最多で77.9%、次いで主任クラス(11.2%)、係長クラス/課長クラス(いずれも4.7%)、部長クラス(1.6%)となり、女性管理職として活躍している人は、22.1%にとどまった。

なぜエンジニア職を選んだのかという質問に対しては、「手に職をつけられそう」という回答が最も多く26.3%となり、次いで26.0%が「専門性が高い仕事だから」、25.7%が「知識やスキルが得られる」という結果になった。手に職をつけることや専門性の高い分野で、スキルアップを目指している人が多いことが伺える。

先に述べたように、企業勤務のエンジニアの4人に1人がフリーランスになることを考えたことがあると回答しているが、そのうち「考えているが悩んでいる」と回答した人が8.1%を占めた。その理由としては、64.3%が「仕事を見つけることが難しそう」と回答。次いで「収入が不安定そう」(51.8%)、「福利厚生がない」(39.3%)という結果になり、企業勤務のメリットに魅力を感じている人も一定数いることがわかった。

一方で、フリーランスとして働いている女性エンジニアに、なぜフリーランスを選択したのか質問をすると64.3%が「時間にとらわれない働き方ができそう」と回答している。また、フリーランスになって良かったことについては、61.9%の人が「時間にとらわれない働き方ができた」と回答する結果になった。

そして女性エンジニアとして悩んだ経験について問われると、「家庭と仕事の両立」が26.0%、「業務スキルが足りない」が24.7%、「気軽に相談できる相手が少ない(いない)」が23.7%、「残業が多い、休みが少ない」が20.0%という結果になり、苦労したエピソードの中には、「体調面の連絡や相談ができない」「結婚・出産のたびに退社に追い込まれる」など、相変わらず女性を取り巻く厳しい労働環境があることが垣間見られた。

そして66.7%が前向きにキャリアアップを望んでいることは先に述べたとおりだが、女性エンジニアが働きやすくなるために必要なことは何かと問われると、53.3%が「柔軟な勤務形態の整備」と回答。次いで、「福利厚生の整備・充実」が52.3%、「適正な労働時間の管理」が45.7%という結果になった。女性が直面する仕事と家庭の両立など、企業がしっかりバックアップすることが今後ますます重要な課題になってくるだろう。

なお、調査を実施したアン・コンサルティングは、ITフリーランスのマッチング・サービスの「フリエン」「チョクフリ」を展開している。

■フリエン:https://furien.jp/
■チョクフリ:https://chokufuri.jp/

会社概要:アン・コンサルティング株式会社

・会社名:アン・コンサルティング株式会社
・所在地:東京都渋谷区恵比寿西1-16-6 モワビル3F
・代表者:代表取締役 久利 鋭一
・設立:2011年1月27日
・資本金:65,675千円
・事業内容:フリーエンジニアリング事業、ITエンジニアに特化した採用支援事業、有料職業紹介〔13-ユ-307972〕、ITエンジニアの案件・求人サイト「フリエン」の運営、フリーランスエンジニアのためのナレッジサイト「フリナレ」の運営、一律料金でフリーエンジニアと直接契約できる「チョクフリ」 以上に関する一切の業務
・URL:https://www.anconsulting.jp/