株式会社Hubble(東京都・港区)が2020年に運用をスタートした「OneNDA(ワンエヌディーエー)」が、対象をフリーランスにも広げることが明らかになった。

OneNDAは、企業間で取引を始める時に交わす秘密保持契約書を統一するプロジェクトで、現在約200社が参加。ネスレ日本などの大手企業のほか、スタートアップ企業も参加しており、無料で共通の秘密保持契約を使うことができる。

秘密保持契約とは、取引を始める前に結ぶ契約で、商談をするにあたって明らかにする秘密情報について、目的外の利用を禁止するなど情報の漏洩を防ぐことを目的にしている。

秘密保持契約で交わされる条項は定型的なものが多い。OneNDAも標準的な内容となっているため、保護の対象となる秘密情報の範囲を明確にするなど双方が納得しやすいものとなっている。

またOneNDAに参加している者同士は、新たに秘密保持契約を結ぶ必要がなく、すぐに商談できるメリットがある。今回対象をフリーランスに広げることで、とかく不利な契約を押し付けられがちなフリーランスの保護が期待できる。

現在OneNDAに参加している約9割が企業となるが、2月からは一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(東京都・中央区)に登録している約8万人の会員も氏名を登録することで利用が可能となる。

フリーランスが企業側から仕事を受注する場合、依頼内容の取り決めを文書で交わさないことも多い。口約束で済ませてしまうこともあり、トラブルになることも少なくない。プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会がすべての会員に対してサポートすることが難しいため、同協会の平田代表理事は「会員だけでなくフリーランスを活用したい企業にも参加を促したい」と語っている。

そして参加する企業側にもメリットが期待できそうだ。OneNDAを運営する株式会社Hubbleの取締役・酒井智也弁護士は「企業はフリーランスの秘密情報を守り、対等な立場で取引する姿勢を対外的に示せる」と語る。

さらに酒井氏はこのたびのフリーランス協会との連携によって「フリーランスと取引が多い企業の参加が増えるのではないか」とも言い、参加企業が増えればOneNDAの利便性が高まるため、期待を寄せている。

会社概要:
株式会社Hubble(ハブル)
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会

・会社名:株式会社Hubble
・代表者: CEO早川晋平、CTO 藤井克也、CLO 酒井智也
・所在地:東京都港区港南二丁目15番1号 品川インターシティA棟 22階 SPROUND内
・資本金:60,460,000円(資本準備金を含む)
・URL:コーポレートサイト:https://hubble-docs.com/

・会社名:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
・代表者:代表理事 平田 麻莉
・所在地:東京都中央区八重洲2-8-7 福岡ビル4F DIAGONAL RUN TOKYO内
・設立年月日:2017年1月26日(同年4月20日に一般社団法人化)
・事業内容:フリーランス向けベネフィットプランの提供、フリーランス支援・啓発イベントの企画運営、フリーランスに関する各種調査の実施・政策提言、企業に対するフリーランス活用アドバイス・コーディネート
・URL:コーポレートサイト:https://www.freelance-jp.org/