「コンサルタント起業は個人と法人のどちらがよいのか?」「コンサルタントの集客方法を知りたい」と考えている人は多いのではないでしょうか。

コンサルタントとして成功するためには、成功している人の特徴を理解した上で、適切な集客をする必要があります。事前に重要なことを理解していなければ、コンサルタントとして起業しても思ったような売上を得られないかもしれません。

今回は、コンサルタント起業で成功する人の特徴やコンサルタントでおすすめの集客方法を解説します。この記事を参考にすることで、コンサルタントとして起業しても仕事を取りやすくなり、経営を安定させられるでしょう。

コンサルタント起業は個人と法人どっちがおすすめ?

コンサルタントとして起業する際に個人と法人のどちらがおすすめなのかは、事業規模をどうするかによって異なります。個人事業主と法人のそれぞれにメリットデメリットがあり、両方を理解した上で決めないと損をしてしまう恐れがあります。

理由もなく法人化してしまうと、設立費用や住民税負担が重くのしかかり、メリットよりもデメリットが目立ってしまうでしょう。

個人事業主として開業するメリット・デメリット

個人事業主のコンサルタントとして起業するメリットは、事業を始める初期費用や手間がほとんどかからないことです。法人とは異なり開業届を提出するだけで起業できるため、手間がかかりません。

また、事務所や店舗が必要なく初期費用もほとんどかからないため、失敗したとしてもリスクを抱えることはほとんどありません。

反対にデメリットとしては、個人事業主の売上に対する税率は法人に比べて高く、売上が多い場合は法人よりも税負担が重くなる可能性があります。また、法人に比べて信用度が低く、案件を獲得しづらい可能性も。

個人事業主として開業しておき、売上が増えた場合や案件が獲得しづらいと感じた場合には法人化するのがおすすめです。

法人で起業するメリット・デメリット

コンサルタントとして法人化するメリットは、個人事業主に比べて信用度が高く、案件を獲得しやすくなることです。また、案件を獲得して売上が増えた場合には所得税ではなく「法人税」が課税されるため、個人事業主に比べて税率が大きく上がることはありません。

さらに、事業の規模を拡大する場合には金融機関から融資を受ける可能性もありますが、個人事業主よりも法人の方が信用度が高いため、融資を受けるまでの手続きがスムーズに進むでしょう。

反対にデメリットとしては、法人を設立する場合には費用がかかることです。合同会社設立の場合には10万円前後、株式会社設立の場合には25万円前後の費用がかかるため、法人化する前にメリットとデメリットを踏まえた上で検討しましょう。

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コンサルタント起業で成功する人の特徴

コンサルタントとして起業する際に成功する人の特徴は下記の4つです。

  • 計画性があり考えて行動できる
  • 相手の本当の悩みを聞き出すことができる
  • 問題解決能力が高い
  • 各分野に特化したコンサルティングが可能

コンサルタント起業で成功する人は、上記の能力が備わっていることが多いです。専門的な知識はもちろんですが、コミュニケーション能力や戦略を立てるための計画性なども必要です。

これからコンサルタント起業を考えている人は、上記の特徴を踏まえた上で起業しましょう。

計画性があり考えて行動できる

コンサルタントとして起業して成功する人の特徴は、計画性があり考えて行動できる人です。コンサルタントだけではありませんが、起業後は会社員とは異なり誰も管理してくれる人がいません。

そのため、よく言えば柔軟な働き方ができますが、自己管理能力がない人だと仕事の質を落としてしまったり案件が獲得できなかったりする恐れがあります。

計画性があり、考えて行動できる人なら、収入や時間、仕事のタスクなどを自分で管理して計画的に進められるためコンサルタントとしても成功しやすいと言えるでしょう。

相手の本当の悩みを引き出すことができる

相手が抱えている本当の悩みを引き出すことができれば、コンサルタント業務が円滑に進むため、事業が成功しやすいでしょう。コンサルタントの仕事は、相手の悩みを引き出して適切な方法で問題を解決すること。まずは相手が抱える本当の悩みを聞き出さなければいけません。

しかし、信頼関係が築けていない状態では相手が心を開いていないため、質問をしても本当の悩みを引き出す事はできません。また、固定概念を持って話を聞いてしまうと間違った解釈をしてしまう恐れがあるため、先入観を持たずに相談を受けることが重要です。

コンサルティング業務で重要な能力を身に付けるためにも、起業前にコンサルティングファームで実務経験を積んでおくことをおすすめします。

問題解決能力が高い

問題解決能力が高い人も、成功するコンサルタントの特徴です。クライアントの悩みを引き出すことができても、それらを適切に解決できる能力がなければクライアントは満足しません。

例えば、資金繰りに関する問題があった場合に、売上を増やすことだけに特化した提案をしても不十分です。売上を増やすだけでなく、固定費や余分な支出を減らせるような提案をする必要があります。また、こうした視点は、自身の業を分析する際にも役立つでしょう。

このように、常に多方面から問題を分析して的確な提案ができるコンサルタントは成功できる可能性が高いと言えます。

各分野に特化したコンサルティングが可能

コンサルタントとして成功する人の特徴は、各分野に特化したコンサルティングが可能な人です。コンサルタントとして様々な知識があるのは悪いことではありませんが、薄く広い知識だけでは、他のコンサルタントとの競争で負けてしまう恐れがあります。

しかし、専門性を確立し、一つの分野に特化したコンサルティングができれば、周りのコンサルタントに埋もれる心配はなく、自分自身の市場価値を高められるでしょう。

例えば、経営コンサルタントとして幅広く働くのではなく、経営の中でもファイナンスに特化したコンサルタントとして実務や実績を積み上げれば、他の個人コンサルタントとの差別化が図れます。

もちろん、特化できるのであれば一つの分野だけに絞る必要はありません。質を落とさずに、複数の分野に特化したコンサルティングができるようになればコンサルタントとしてのバリューを高められるので、より成功できる可能性は高まるでしょう。

また、専門領域の周辺にある難関資格を取得したり、他領域のコンサルタントとチームを組むこともおすすめです。

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コンサルタント経験がないと起業しても失敗する?

コンサルタントの経験がないと、コンサルタントとして起業しても失敗してしまうのでしょうか?

コンサルタントとして独立する人の中には「コンサルタント経験の代わりに専門とする業界での実務経験がある」という方もいらっしゃいます。一概にコンサルタント経験がない状態で起業しても失敗する、とは言い切れません。

しかし、事業内容やコンサルティング内容によっては、コンサルタントとしての実務経験があった方が有利かもしれません。ここからは、起業の成功と失敗にコンサルタント経験の有無が関係するのか解説します。

コンサルタント経験があった方が有利

一般的には、コンサルタント経験があった方が起業には有利に働きます。

コンサルティングファームの会社員として働いていれば、案件の獲得はもちろん、会社のネームバリューや設備など、コンサルタントとして仕事をする上での環境が充実していることがほとんどです。

しかし、コンサルティング業務に関しては、起業してから提供するものと会社員時代のものとを比べたときに大きな変化はありません。ヒアリングや仮説・検証の実施など、業務の流れは同じと言えるでしょう。

そのため、コンサルタントとして起業するのであれば、コンサルタントとして実務に携わった経験がある方が有利にはたらくと言えます。

事業内容によっては経験の有無は関係ないことも

コンサルタントとして起業する場合、コンサルタント経験があったほうが有利ですが、事業内容によってはコンサルタント経験の有無は関係ないこともあります。

例えば、中小企業の経営者として事業を成功させ、売却した経験をもとに経営や戦略、新規事業コンサルタントになる方のケースを考えてみましょう。コンサルタントとしての経験はないものの、過去の経験を糧として良質なコンサルティングを実施できる可能性があります。

もちろん、ヒアリングの技術やコツ、様々な業種の課題に対する対応力など、コンサルタントとして備えておくべき能力を備えているかは別の問題ですが、特定の領域に対する深い知見があれば、コンサルタントとして成功する可能性はゼロではありません

むしろコンサルタントとしての起業の成否を決定づけるのは起業前の準備と起業後の取り組み方次第と言えるでしょう。

コンサルタント起業後におすすめな集客方法

コンサルタントとして起業した後におすすめな集客方法は下記の4つです。

  • チラシ
  • セミナー
  • ホームページやSNS
  • 無料コンサルティング

コンサルタントとして起業したら、まずは営業をして案件を獲得しなければいけません。しかし、集客方法を間違えると案件を獲得できず、仕事や収入が得られない恐れがあります。

コンサルタントとして起業した際は、コンサルタントとしての実力を磨くだけではなく、集客にも力を入れることが重要です。以下の方法を参考に、集客方法を考えてみましょう。

チラシ

チラシを使った集客方法もコンサルタントの集客としておすすめです。インターネット広告を利用した方が不特定多数の人にアプローチできますが、年齢層が若いため高齢者層や経営者層にはアプローチできない可能性が高いです。

そこで、新聞の折り込みチラシなどを利用することで高い年齢層、とくに経営者に対してアプローチしやすくなります

さらに、チラシの作成費用はインターネット広告よりも安いことも多く、コンサルタント起業後の初めての集客方法としてもおすすめです。

ハガキやメール

ハガキやメールを利用した集客方法もコンサルタント案件を獲得するために有効な手段の1つです。特に、会社員として働いていた人は前職までの人脈を利用してハガキやメールで集客を行いましょう。

過去の人脈に対してハガキやメールを利用した営業を行えば、比較的高い反応率が期待できます。むやみにインターネット広告を利用するより費用対効果が高くなるでしょう。

セミナー

セミナーを開催して集客するのもおすすめの方法です。近年では、インターネット広告やSNSなどが普及したため、インターネット上での集客をメインとしている人が多いです。

しかし、直接顔を合わせて有益な情報を提供し、相談に乗る方が、顧客との信頼関係を築きやすくなります。さらに、インターネット社会だからこそオフラインで直接会って集客することで周りとの差別化も図れるためおすすめです。

ホームページやSNS

ホームページやSNSを活用した集客もコンサルタントにおすすめの集客方法です。特に、SNSは誰でも無料で利用でき、拡散力も高いため積極的に利用しましょう。

コンサルティング業界での知名度を上げて繋がりを持っておけば、知人経由で案件を紹介してもらえる可能性が高まります。

無料コンサルティング

コンサルタントとして起業した後の集客方法としては、無料コンサルティングがおすすめです。特に、起業したばかりのコンサルタントは実績がないため、お金を払って相談しようとする人はほとんどいません。

しかし、無料でのコンサルティングなら仕事を依頼してくれる可能性も高く、実績も作れるためお互いにメリットのある関係で仕事ができるでしょう。

ただ、無料でコンサルティングするとなると怪しまれる可能性もあるため「先着3名限定」など、一定の制限をつけた上で無料コンサルティングをするのがおすすめです。 

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コンサルタント起業を成功させよう

今回は、コンサルタント起業で成功する人の特徴やコンサルタントでおすすめの集客方法を解説しました。コンサルタント起業では、成功している人の特徴を理解した上で、適切に集客すれば成功できる可能性が高いです。

これからコンサルタントとしての起業を考えている人は、今回解説した内容を参考にして確実に集客して経営を安定させましょう。

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