フリーランスで高価値を生むためには、社員時代のスキルを生かしていく必要があります。では社員時代に培ったスキルで、フリーランスに生かせるスキルとはどのようなものでしょうか。この記事では、「社員時代のスキル」として9つ紹介します。

営業スキル

社員時代に必要とされた営業スキルとは、クライアントを探し出して仕事を獲得し結果を出してクライアントに喜ばれ評価されて、良好な関係を築く力のことです。フリーランスの場合、仕事を獲得できなければ、報酬を得られません。そのため自分の技術を高く、評価してくれるクライアントを探して、営業していく必要があります。

フリーランスになると、社員時代に築いた自分の人脈だけでなく、案件を紹介してくれるマッチングサイトやオンラインサロンで仕事を得ていく力が必要になります。フリーランスになって、社員時代の人脈やオンラインサロンで仕事を得ている人は、相手にとってもメリットがある関係性をうまく築けている人です。

私も心掛けていますが、相手に与えることで、相手から与えてもらえることが多いです。例えば知人が必要としているマーケティングの情報を提供したり、ブランディングの方法を教えてあげたりしています。

その結果、知人から案件を紹介してもらえることが多くあります。知人たちに聞くと真っ先に私の名前が思い浮かぶそうです。そうした関係性を築くのも営業スキルのひとつです。

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課題抽出スキル・課題解決スキル

課題抽出スキルとはビジネスにおける課題を発見する力のことで、それを解決する力が課題解決スキルです。これらのスキルを上げていく方法としては、安宅和人著(2010)「イシューからはじめよ」(英治出版)という本が参考になります。

安宅氏はいきなり課題を解くのではなく、そもそも解くべき課題を見極める必要があると述べています。その後に仮説を立てて、課題を解決していくわけです。また課題はその結論によって大きく意味合いが変わるものでなければなりません。安宅氏は以下のような事例で説明しています。

あるコンビニエンスストアチェーンにおいて、「全体の売上が下がっている」という場合、最初のイシューのひとつは「〈店舗数が減っている〉のか〈1店舗あたりの売上が下がっている〉のか」というものになるだろう。前者であれば店舗開拓スピードや店舗の退店・フランチャイズ離脱率が課題になり、後者であれば店舗のつくりや運営方法が問題になる。

意外とこうした見極めが出来ていないため、課題解決ができていないと述べています。また解決すべき課題は深い仮説が無ければならないと述べます。つまりビジネスの前提や常識とは違った仮説が立てられるかどうかが大切なわけです。

さらに現在の状況で答えが出せるものを課題として選ぶ必要性も述べています。解決策がない課題を検証しても意味がないということです。このように課題を抽出して、仮説を立てた後には、それを検証していく課題解決スキルが必要です。

課題解決スキルとしては、いかに仮説を検証していくかが求められます。安宅氏は「課題の確認」「課題の深堀り」「結論」と進めて答えを出すことが大事だとしています。

こうしたやり方を身につけるには実践での経験が必要です。会社員時代からこうしたスキルが向上するように取り組みましょう。

タスク管理スキル

タスク管理スキルは生産性を考えたときに非常に重要です。フリーランスになると自分でタスク管理ができなければ、毎日長時間労働になってしまい、プライベートな時間が取れなくなります。さらに納期に間に合わないこともあります。

タスク管理が上手な人は、優先順位がつけられる人です。どの仕事を先に優先的に終わらせなければならないか、またどの仕事にどれだけの作業量がかかるか、しっかりと把握できるスキルを身に付けておかなければなりません。

また自分が今、どれだけの案件を抱えており、あとどれくらい作業できる余裕があるのかの見極めも必要です。私はExcelとGoogleカレンダーを使って、どの案件をいつ行い、いつまでに完成するかの管理をしています。

そうすることで自分の作業量を見える化でき、あとどれくらい案件を引き受けられるかも分かるようになります。

プレゼンスキル

プレゼンスキルは、案件を獲得する際に非常に重要なスキルです。クライアントから新たな案件を獲得する際には、プレゼンをしなければならないからです。プレゼンスキルを鍛えるためには、いかに場数を踏むかが重要。

社員時代にプレゼンする機会があれば、積極的に挑戦する必要があります。私のマーケターの知人もプレゼンは非常に苦手でしたが、何度も繰り返してくるとクライアントから聞かれる内容が事前に分かるようになったそうです。

オウンドメディアの運用で言えば、競業している他社と自社のメディアの比較をします。単にPVの比較をするのではなく、なぜ他社の方がPVが多いのか、またどうすれば自社のメディアが他社よりも検索結果上位に表示されるのかの解決策を提示します。

解決策として、外部リンクと内部リンク施策の方法と同時に、検索結果上位が取れるキーワードを具体的に示すわけです。こうしたプレゼンを聞いて、すぐにでも実践して欲しいと依頼されることが多いと言います。

またプレゼンスキルには、人前で話す技術も関係しています。最近ではオンラインでのプレゼンも増えており、話し方が上手い人と下手な人には大きな差があります。話し方が上手い人は結論ファーストで非常に分かりやすいです。

そうした話し方も場数を踏むことで身につきます。話し方については同僚相手でも練習になりますので、身近な人にプレゼンを聞いてもらいましょう。

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情報収集・分析スキル

フリーランスになると情報は自分で集めて分析しなければなりません。そのため社員時代から情報収集・分析スキルを磨いておくと、フリーランスになった後に役立ちます。特にコンサルタントに従事するフリーランスの場合、最新情報を知っているかどうかは重要です。

インターネットやSNS、書籍などで最新情報を集める情報収集スキルが必要になるわけです。またその情報が本当に正しいのかどうかを見極める能力も大事でしょう。つまり、分析スキルも身につけなければなりません。

情報収集で必要なことは1次資料を見ることです。インターネットやSNSは便利ですが、情報が間違っていることも非常に多いです。そのため本当にその情報が合っているかどうかは、参考にしている資料まで確認しなければなりません。

1次資料が示されていないものは、情報として正しいと判断すべきではありません。またその資料の分析にしても、複数の考え方があることも。ネットの情報だけでなく、書籍や雑誌等も参照しながら分析していかなければなりません。

こうしたやり方は社員時代に身につけられますし、誰でもできるようになります。普段から1次資料にあたり、複数の参考資料を使って分析するようにしましょう。

自己研鑽スキル

フリーランスとして生き残るためには、常に自分の能力を上げていくという自己研鑽スキルが必要です。新しい知識や技術を常に身に付けて、仕事に活かしていくことで、他のフリーランスとの差別化が可能になるからです。

特に最近の技術の進歩は著しいですし、情報も常にアップデートされるのが現状。私の知人のマーケターは、最新情報を常に入手しており、SEOの知識が非常に優れています。

彼はGoogleのコアアップデートが起こるたびに、どのような変化があったのかの情報をいち早く入手してクライアントに伝えています。こうした情報は日本語サイトだけでなく、英語のサイトやSNSから入手しているとのこと。

英語でも情報を得るわけですから、普段から英語の勉強もしています。こうした自己研鑽はフリーランスになってから始めたことではないようです。彼は会社員時代から常に自分の知識をアップデートすることを心がけていました。そのスキルがフリーランスとしても生きているわけです。

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個人ブランディングスキル

フリーランスとして活躍していくためには、自分のことを理解して、相手にも理解してもらう個人ブランディングスキルが非常に重要になっています。個人ブランディングができていなければ、他のフリーランスとの差別化はできません。

自分が何者で何がしたいのか、また何が得意で何ができるのかを、クライアントに対して説明できなければなりません。個人ブランディングスキルが上手な人は、社内に必ずいるはずです。

そうした人がどのように説明しているのか、まずは参考にしてみましょう。その上で自分自身の個人ブランディングについて考えます。私自身、個人ブランディングは、決して得意ではありませんでした。

私自身が人前で練習したのは、1分・3分・5分など時間を変えて、その時間内で説明できるようにすることでした。もしあなたがウェブマーケターだとしましょう。例えば1分では「○○分野のマーケティングを得意としており、実績としては・・・」と伝え、3分になればそれに加えて、会社員時代にしていた実績等も加えていきます。

5分ぐらいになるとマーケティングを仕事としてやっている理由や、仕事以外の今までの経歴なども話せるはず。出身地や趣味が同じで、クライアントに気に入ってもらえることもあります。個人ブランディングスキルは、繰り返し練習することで向上できます。会社員時代から練習しておきましょう。

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体調管理スキル

体調管理スキルは非常に重要です。特にフリーランスになると、体調が悪くなって仕事ができなければ収入がなくなってしまいます。フリーランスは会社員と違って有給休暇もありません。自分で自己管理をしない限り、誰も助けてくれません。

そのため「食事、運動、睡眠」などの自己管理をきちんとすべきです。万が一、体調不良で仕事に穴を空けることになると信用下落に繋がります。体調不良で仕事ができないのはフリーランスとして大問題なのです。

「食事、運動、睡眠」は会社員時代から習慣化すべきことです。私自身、食事は野菜を取ること、1日のカロリーと栄養素を計算するように心掛けています。カロリーと栄養素の計算については「あすけん」というアプリがお勧めです。

こちらは自分で食べたものを入力することでカロリー計算だけでなく、足りない栄養素も分かります。また1日の運動時間を入れることで、消費カロリーも計算してくれます。そのため体調管理にお勧めです。

運動はジムに通う、ランニングやウォーキングをする、家で筋トレをするなどが考えられます。ジムの場合は通い放題なので、週に何回か運動できます。私自身は週3回ジムに通っており、通う前よりも血液検査の数値が見違えるように改善しました。

また私の知人のフリーランスはひとつ前の駅で降りて、毎朝歩いていると言っていました。もう60歳を超えている方ですが、見た目はかなり若々しく、仕事もバリバリやっています。睡眠は毎日のリズムに気をつけることが大事です。

休みの日に寝だめをしても効果がありません。また飲酒は睡眠の質を下げるので、適量を心掛けるべきです。このように自分で気をつけられるので、体調管理スキルを会社員時代から上げておきましょう。

コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルはどの業種でも必要になってきます。特にコロナになってオンラインでのやり取りも増え、コミュニケーションスキルが足りないと、業務に支障の出ることが多いです。

とくにフリーランスの場合、外部から参加するために、コミュニケーションスキルが重要になってきます。コミュニケーションスキルには伝える力と聴く力が必要です。伝える力としては、分かりやすく簡潔に伝えることだけではありません。

伝える力が高い人は自分の言いたいことをただ伝えるだけでなく、相手の反応を見ながら話ができます。また例えや事例が適切で、説得力があります。一方聴く力としては相槌がうまいことと質問が上手なところ。

相手に気持ちよく話させる力は非常に重要で、クライアントに寄り添ってくれていると感じる担当者が多いです。自分の知人のビジネスコンサルも相槌が非常に上手で、自分の言ったことを理解してくれていると感じることが多いです。

また質問も適切。質問が上手い人は相手の理解が深まるような質問をします。やり取りをくり返す中で、クライアントのやりたいことが明確化する質問をするわけです。質問をうまくするには「オープンクエスチョン」と「クローズドクエスチョン」の使い分けが必要です。

「オープンクエスチョン」はクライアントに自由に答えてもらうことで、本来の課題を引き出す方法です。例えば集客が上手くいっていないといっても、問い合わせが無いのか、問い合わせがあっても購入に至らないのかなど課題は複数あります。

そうした課題を聞き出していくわけです。その後、「クローズドクエスチョン」を行います。「クローズドクエスチョン」は「はい・いいえ」で答えられる質問をしていくことで、課題を絞り込むわけです。

こうしたやり方はすぐに実行できるので、まだやったことがない人は始めてみましょう。

フリーランスになったあともスキルアップを!

ここまでフリーランスで高価値を生むために必要な「社会人時代のスキル」について説明してきました。これらの能力は、社員時代に身につけて終わりでありません。フリーランスになったあとも9つのスキルが向上するように努力しましょう。