独立してフリーランスコンサルタントになろうと考えた時、収入の相場はどれくらいなのかは気になる要素です。想定していた年収を下回ることになれば、ライフプランが崩れるでしょう。

この記事ではフリーランスコンサルタントの単価相場がどの程度なのか、相場以上の報酬を得るには何が必要かなどを解説しています。独立を考える方は、自分の状況ならどの程度の報酬が相場なのか、参考にしてみてください。

フリーランスコンサルタントの案件・年収相場

フリーランスコンサルタントの案件・年収相場(見出し下画像)

フリーランスコンサルタント向けの案件情報を見ていると、月額報酬数十万程度から200万円を超える高単価なものまで様々。こうした単価の開きは、経験年数や要求されるスキル、分野などが影響しており、全体的なボリュームゾーンとしては月額50~150万円程度です。

これを12か月で換算すると、年収600万~1,800万円となります。ただし、フリーランスの年収相場を考える際、単純に月額報酬×12か月では計れないこともあるでしょう。クライアント都合による突然の契約打ち切りや、月単位の休暇取得によって稼働しない月が発生しないケースもあります。

そのため、8割程度の稼働率で年収を考えるケースも多いようです。先に挙げた例で考えると、8割稼働なら年収480万~1,440万円となります。

フリーランスコンサルタントの収入相場については「フリーコンサルタントの収入はいくら?分野別の平均収入や仕事の違いを解説」でも取り上げているので、参考にしてみてください。

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領域別相場

ひと言にコンサルタントといっても、担当する分野や関わる範囲によって年収相場は変化します。

企業の根幹に関わる内容や、課題解決の提案だけでなく施策導入まで含めてのコンサルティングならば、高単価になる傾向があるようです。これは経営コンサルタントや戦略コンサルタントなどに多く見られ、報酬は月額80万~100万円程度が多いでしょう。事業戦略の中でもM&Aに関わるような内容であれば、月額100万円以上となることもあります。

スポット的な業務コンサルタントや人事コンサルタントは月額数十万円程度と単価が低い傾向です。しかし、業務システムの導入・リプレースや、長期的な採用戦略も含んだ案件になると月額100万円以上というケースも珍しくありません。

このように一見、同じ分野のコンサルタントであっても、どの段階から・どの程度関わるかによっても、報酬相場は異なります。

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経験年数別相場

コンサルティングファームでも、経験年数ごとの年収相場があるように、フリーランスでも個人の経験によって相場単価は変化します。

参考までに、コンサルティングファームでの経験年数別の年収相場を表にまとめました。また、ファームでは固定給の他に、個人の成績に合わせた賞与が固定給の20%~30%ほど支給されることもあります。

ファーム経験年数年収(固定給)の相場ファームでの呼称例
3年未満800~1,000万円程度アナリスト、ジュニアアソシエイトなど
3年~5年程度1,000~1,500万円程度コンサルタント、シニアアソシエイトなど
5年~10年程度1,500~2,000万円程度マネージャーなど
10年以上2,000万円程度シニアマネージャー、プリンシパルなど
10年以上かつファーム代表者クラス2,000万円以上パートナーなど

フリーランスならば固定給や賞与が存在せず、業務で発生する経費も自己負担です。こうした事情を考えると、フリーランスコンサルタントになるなら、コンサルティングファームの年収相場を上回れるよう目指しましょう。

フリーランスコンサルタントが相場より高い報酬を得るために必要なこと

フリーランスコンサルタントが相場より高い報酬を得るために必要なこと(見出し下画像)

分野や経験年数によって、ある程度は相場が決まっています。しかし、相場以上の金額で仕事を受けるフリーランスコンサルタントも存在します。

相場以上の報酬を得るには、高い価値を提供しなければなりません。それには自身のレベルアップや相手との関係作りなどが重要です。

スキル・実績を積む

フリーランスになると、会社員時代以上にスキルと実績で判断されることが多くなります。コンサルティングファームに所属しているなら、そのネームバリューで高単価な大手企業の案件や大型プロジェクトに参画する機会も回ってくるでしょう。しかし、フリーランスになると、そうした後ろ盾がありません。

自分のスキル・実績が、相場以上の報酬を求めるのに適しているか冷静に判断する必要があります。もし、不足があると考えられるなら、向上心を持ってスキルアップし、引き受けた案件で成果を出して自身を高めましょう。

十分なスキル・実績があると認められれば、相場以上の単価で仕事を受注できます。

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結果を出して信頼を得る

信頼している相手からの交渉なら、相場より高い報酬を要求しても理解されやすいでしょう。短絡的に相場より高い金額での契約を求めるのではなく、少しずつ単価を上げられるようアプローチするのも重要です。

本当に信頼されるコンサルタントになるには、本質的な問題解決ができているかも重要視します。顕在的な問題だけでなく、潜在的な問題も見つけて解決に導ける存在になりましょう。そうすることで契約終了後も別の相談を持ちかけられたり、長期的な顧問契約に繋がったりと、単に相場以上の報酬を得られるだけでなく、収入も安定します。

得意分野を伸ばす

実績を積み上げ、結果を出し続けるとともに自分の強みを把握して強化しておくのも重要です。コンサルタントには様々な分野があり、何らかの専門性を持っていないとフリーランスは太刀打ちできません。

自分の得意なこと、これまでの経験から他にはない価値となりうるものを分析し、アピール材料にします。そして、特定分野での実績を増やし、右に出る者がいない状態になれれば、相場より高い金額でも仕事を依頼する顧客が現れるでしょう。

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需要のあるコンサル領域や手法を見極める

収入を安定させるため、特定分野での地位を確立し、リピーターから継続的な受注をもらうのは大切です。しかし、それに依存しすぎると市場の変化に対応できず、行き詰まる恐れがあります。

そうしたリスクを回避するには、強みを伸ばすだけでなく、今後の市場動向も考察し、需要の高い分野や求められる手法を学んでおきましょう。早い段階から今後予想される変化にも対処しておけば、先んじて動けます。大きなアドバンテージとなり、強気な金額提示もしやすくなります。得意分野とのシナジー効果が得られるなら、新たな顧客開拓にも繋がるでしょう。

大手企業案件にも挑戦する

ある程度のスキル・実績があるなら、大手企業の案件にも挑戦してみましょう。小規模な案件では得られない経験ができる機会となり、良い刺激になります。また、大手企業のコンサルティング実績があれば、ネームバリューも高められ、受注単価を上げやすくなります。

大手企業からの仕事をもらうには、エージェントも活用すると良いでしょう。フリーランスコンサルタント個人では受注が難しいとされる大手企業案件も、エージェント経由なら参画できる可能性が高くなります

セルフブランディングする

フリーランスコンサルタントはスキルや実績が重要だと先述しましたが、ただ積み上げるだけでなく、それを効果的にアピールしてセルフブランディングも行ないましょう。どんなに優れた存在になっていても、一部にしか知られていなければ機会損失になります。

また、価値を判断する際「自分がどう感じるか」だけでなく「周りがどう感じているか」も基準にされることがあります。直接関わりのない第三者から見ても優れていると判断されれば、相場よりも高い報酬であっても納得してもらえます。

セルフブランディングの方法としては、ブログやSNSを使った発信、セミナー実施、書籍出版などが挙げられます。自身の経験や学んだこと、取り組んできたことなどをわかりやすくまとめ、有益な情報として発信しましょう。

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有益な人脈を開拓する

フリーランスが仕事をしていく上で、有益な人脈を持つことは欠かせません。

良い人脈があれば同業者間での情報交換に役立ち、スキルアップの機会になります。自分と異なる分野が得意なコンサルタントと組めれば、1人では対処できない大型案件の受注も可能です。

また、同業者同士の人脈だけでなく、クライアントからの人脈も新たな受注のきっかけやになるでしょう。近しい人からの紹介であれば、最初から価値を認めてもらえ、相場よりも高い報酬を得やすくなります。

仕事に繋がる人脈を広げられるよう、周囲との良い関係を構築しましょう。

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自分の価値を高めて相場以上の報酬が得られるフリーランスになろう

自分の価値を高めて相場以上の報酬が得られるフリーランスになろう(見出し下画像)

コンサルタントの単価相場は、領域や経験年数によってさまざま。相場単価を考える時は、目に見える金額だけでなく、コンサルティング内容や要求されるスキルにも注目しましょう。

相場以上の単価で受注したいなら、努力も実績も必要です。単純に高額受注を目指すのではなく、実績を積み上げて信頼を勝ち取り、自己研鑽にも励みましょう。大型案件の経験やセルフブランディングによって自身を高め、価値ある存在になれれば、相場以上の価格での受注が可能です。