コンサルは稼ぎやすい仕事と言われることがあります。確かに、専門的な知識でクライアントの悩みを解決するコンサルの市場価値は高いですが、コンサルとして働けば全員が稼げるのでしょうか?
答えは「NO」です。コンサルとして働いても、必要な能力が備わっていなかったり、始める手順を間違えたりすると、稼げないコンサルになる恐れがあります。
稼げるコンサルになるためにも、記事の内容を参考にしながらコンサル事業を進めることをおすすめします。
コンサルとはどんな仕事?
コンサルとは、クライアントの悩みの原因を探り、適切な解決策を提案する仕事です。コンサルと言っても職種は様々であり、下記のようなコンサルが存在します。
- 戦略コンサルティング
- ITコンサルティング
- シンクタンクコンサルティング
- 人事コンサルティング
- 財務アドバイザリーコンサルティング
- 中小企業コンサルティング
- 事業再生コンサルティング
上記以外にもある上、コンサルになるために必要な資格はありません。そのため、クライアントから依頼を受けて様々な課題を解決する仕事が「コンサル」と呼ばれています。
また、資格が必要なくても、専門的な知識や経験があれば良いという訳でもありません。クライアントの悩みを引き出す「ヒアリング能力」や適切な解決策を提案する「提案力」も必要です。
▼関連記事▼
戦略コンサルタントとは?経営コンサルとの違いや必要なスキルを解説
ITコンサルタントとは?仕事内容や求められるスキルを解説
シンクタンクコンサルとは?主な種類や代表的な企業も解説
人事コンサルタントとは?仕事内容や年収、激務といわれる理由を解説
財務コンサルとは?今さら聞けない財務コンサルの基礎知識
中小企業向けコンサルティングとは?人気のコンサルファームとサービス内容を解説
事業再生コンサルとは?仕事内容やおすすめのファームを徹底解説
コンサルは稼げる?
コンサルは他の職種に比べると高い能力が必要です。そのため、他の職種よりは稼ぎやすいと言われています。ただ、内容や働き方によって年収は大きく異なります。
例えば、会社員とフリーのコンサルでは、同じ能力でも年収に差が出ることがほとんどです。コンサルの内容も、IT系なのか外資系なのかによっても異なります。
そのため、コンサルとして働いても稼げるかどうかは人それぞれです。
▼関連記事▼
フリーランスの平均年収はどれくらい?平均年収以上に稼ぐ方法も解説
コンサルタントの平均年収
求人ボックスによると、コンサルタント全体の平均年収は約484万円となっています。日本の平均年収は約436万円であり、コンサルタントの方が約50万円程度高いです。
ただ、コンサルタントの中には年収2,000万円を超える人もいます。稼げるコンサルタントになるためには、稼げる人と稼げない人の違いを理解することが大切です。
▼関連記事▼
フリーランスコンサルタントの相場とは?相場より稼ぐために必要なこと
稼げるコンサルになるために必要な能力
稼げるコンサルと稼げないコンサルには、能力に大きな違いがあります。稼げるコンサルになるために必要な能力は下記の2つです。
- スキルや実績をもとにした営業力
- 各分野の専門的な知識と経験
上記2つのうち1つでも能力が足りていなければ、稼げるコンサルにはなれません。両方の能力を持ち合わせて初めて、稼げるコンサルになれるでしょう。
▼関連記事▼
コンサルタントで稼げる人と稼げない人の特徴は?稼ぐために必要なスキルを紹介
各分野の専門的な知識と経験
コンサルとして働くためには、各分野の専門的な知識と経験が必要です。コンサルの主な仕事内容は、クライアントの悩みを理解し、適切な提案をすることです。ただ、専門的な知識や経験がなければ、適切な提案ができません。
稼げるコンサルになりたいなら、自分には何ができ、どんな知識や経験を提供できるのかを考えましょう。
▼関連記事▼
コンサルタントに必要な9つのスキルとは?実務で求められる理由も解説【リスキリングの参考に】
スキルや実績をもとにした営業力
スキルや実績があっても、営業力がなければ仕事を獲得できません。しかし、コンサルとしての能力と営業力は全くの別物です。能力はあっても、営業力がなく結果的に稼げていないというコンサルもいます。
中でも、元々会社員としてコンサルをやっていた人は、営業経験がありません。「稼げるコンサルになるために独立しよう」と考えている場合は、独立前に営業方法も考えておくことが大切です。
▼関連記事▼
コンサルタント起業を成功させる!営業方法や必要なスキル、法人化について解説
視点を変えたら意外に効果あり!案件紹介サイト以外から案件を獲得する「飛び込み営業法」とは?
稼げるコンサルになりたいなら独立がおすすめ?
「独立すれば稼げる」と聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?独立したほうが収入の上限が決まっていないため、働くほど稼ぐことは可能です。
しかし、独立したからといって全員が会社員時代より稼げるわけではありません。独立するかどうかを悩んでいる人は、会社員と独立後のコンサルの平均年収を比較した上で判断しましょう。
会社員のコンサルタントは500〜800万円前後が平均
会社員のコンサルタントの平均年収は、約500〜800万円前後となっています。
会社員のコンサルタントでも、日本人の平均年収以上を稼ぐことは可能です。独立するかどうかを年収だけで判断するのではなく、働き方や安定性も考えましょう。
会社員のコンサルタントなら、安定した働き方で安定的に収入を得られます。
独立すれば年収2,000万円超えも
コンサルタントの平均年収は、職種によって大きな差があります。しかし、独立すれば年収2,000万円超えも可能です。さらに大きい金額を稼ぐことも可能であり、収入は青天井と言えるでしょう。
ただ、コンサルとして独立するかどうかを悩んでいるなら、年収だけで考えるのは危険です。独立しても必ず年収が上がる訳ではありません。
独立後に必要な能力を見極め、稼げる根拠を持った上での独立をおすすめします。
▼関連記事▼
コンサルとして独立するには?収入を増やすコツや事前準備について
<発表!>フリーランスとして独立前の抜かりない準備BEST10!
副業から始める「コンサルタント」という職業
「独立すれば稼げる可能性は高いけどいきなり独立するのは不安」と感じているなら、副業から始めることをおすすめします。
コンサルは会社員と独立という働き方だけではなく、副業としても活動できます。会社員として働いているなら、現職の経験やノウハウを充分活かせるでしょう。
また、副業として働けばリスクも少ないです。副業コンサルとして働き、事業が拡大したら独立することをおすすめします。
▼関連記事▼
独立が上手くいくかの事前見極めを!「テスト副業」のススメ!
フリーコンサルタントは副業可能?始め方やメリット、注意点を解説
副業のコンサルタントが稼げる理由とは?
副業のコンサルタントが稼げる理由は、下記の3つです。
- 副業人材の需要が高まっているから
- 起業に比べて金銭的なリスクが少ないから
- 本業の知識や経験が活かしやすいから
コンサルを本業から始めるより、副業から始めた方が稼げる可能性が高いです。「コンサルに興味があるけど始める勇気が出ない人」は、副業コンサルについて理解してから判断しましょう。
副業人材の需要が高まっているから
近年、コンサルだけでなく副業人材の需要が高まっています。少子高齢化の進行により、生産年齢人口は減少しているからです。
コンサル業界も例外ではなく、副業コンサルに取り組む人も増えると予想されます。副業コンサルの需要も高まりつつあるため、稼ぎやすくなると考えられるでしょう。
起業に比べて金銭的なリスクが少ないから
副業コンサルから始めれば、金銭的なリスクが少なくて済みます。起業すると、パソコンや機械などの設備費だけでなく、事務所や店舗などの家賃もかかることが多いです。
しかし、コンサル副業ならほとんど費用はかかりません。仮に失敗しても、金銭的なリスクがないため始めやすいです。
また、副業としてコンサルを始めれば、強気な提案ができます。生活が保障された状態で取り組むからです。安定した状態で案件を探したり、業務に当たれたりした方が副業コンサルとしても安定しやすくなるでしょう。
本業の知識や経験が活かしやすいから
副業コンサルは、本業の知識や経験が活かしやすいです。副業コンサルのメリットは、現役のプロとして参画できること。
特定の分野で過去に経験がある人よりも、現役で働いている人の方が市場価値が高いです。本業での経験をフル活用して働けるため、勉強時間を別に確保しなくて良いのもメリットです。
▼関連記事▼
フリーランスで高価値を生む「社員時代のスキル」とは?
稼げるコンサルタントになるには?
稼げるコンサルタントになるには、下記の手順で副業を始めましょう。
- 自己分析を行う
- 副業に割く割合を考える
- 実際に営業を行う
- コンサルティングファームへの転職も視野に
コンサルの需要は高く、なんとなくで始めても稼ぐことはできません。ただ、適切な手順でコンサルを始めれば稼げる可能性は高いです。
①自己分析を行う
稼げるコンサルは、自分自身に何ができてどんなサービスを提供できるのかを理解しています。自分自身が分かっていなければ、クライアントに適切な提案ができません。
そのため、まずは自己分析を行いましょう。過去の経験やスキルをもとに、他社に負けない強みを作ることが重要です。強みがあっても、他者と被っていれば案件獲得には繋げられません。
また、クライアント先について調べることも重要です。クライアント先が何を求めているのかを理解すれば、強みが刺さりやすくなります。
▼関連記事▼
コンサルタントで起業する前に…自分の適性&スキルを知るチェックポイント
②副業に割く割合を考える
副業でコンサルを始める場合には、本業の事も考えなければいけません。一般的には、昼間は本業をして帰宅後や休日に副業する人が多いです。しかし、毎日必ず副業ができるわけではありません。
確実に取り掛かれる割合を考えておき、自分自身だけでなくクライアントに迷惑をかけないことも大切です。余裕を持って副業に割く割合を考えておけば、本業と副業を両立しながらコンサルを進められるでしょう。
③実際に営業を行う
副業コンサルを始める準備が整ったら、実際のコンサル案件に営業してみましょう。コンサル案件の営業方法は、主に下記の3つです。
- クラウドソーシングサイト
- 転職エージェント
- 直接営業
初めて副業コンサルの案件獲得を目指すなら、クラウドソーシングサイトや転職エージェントを利用しましょう。仲介手数料が発生することがほとんどですが、安全性も高く案件を獲得しやすいです。
副業コンサルに慣れたら、直接営業に切り替えましょう。直接営業の方が単価が高いことが多いです。状況に応じて、適切な営業方法を選択すれば、稼げるコンサルに近づきます。
▼関連記事▼
フリーランスコンサルタント向けエージェントとは?ポイントやおすすめを紹介
フリーランスもエージェントを活用!選び方のポイントや注意点を解説
④コンサルティングファームへの転職も視野に
副業コンサルである程度の経験を積んだら、コンサルティングファームへの転職も視野に入れましょう。コンサルティングファームの経験があれば、コンサル業界の市場価値が上がります。
コンサル業界未経験だと、案件が獲得しづらいだけでなく、単価も低くなりがちです。コンサルティングファームで経験を積めば、キャリアアップにも繋がります。
副業を通して、今後もコンサル業界で働こうと考えているなら、コンサルティングファームへの転職も検討しましょう。
▼関連記事▼
【2022年】おすすめの経営コンサルティング企業とは?年収や業務内容も踏まえて詳しく解説
業務コンサルとは?業務内容や必要な資格、おすすめのファームを解説
事業再生コンサルとは?仕事内容やおすすめのファームを徹底解説
中小企業向けコンサルティングとは?人気のコンサルファームとサービス内容を解説
差別化を果たして稼げるコンサルタントになろう
コンサルタントとして独立や副業から始めたとしても、全員が稼げるわけではありません。 稼げるコンサルタントと稼げないコンサルタントの明確な違いは「差別化できているかどうか」です。
専門分野の知識や経験があっても、他社と差別化できていなければ、案件獲得には繋げられません。自己分析だけでなく、コンサルの市場分析を徹底的に行い、差別化できる強みを見つけましょう。