フリーランスは仕事を獲得する上で人脈が枯渇して新たに案件を獲得しなければならないこともあります。また、最近増えつつあるフリーランスの仕事のマッチングサイトなどの案件は既に顕在化した仕事が出ているため、掲載と同時に即奪い合いになります。その案件が顕在化する前にライバルに先んじて有利な条件で案件を獲得する、その必勝法が新規獲得営業です。
しかし新規開拓営業は上手く行かないことも多く、心が折れることもあります。ではどうすれば心が折れずに、新規開拓営業を続けることが出来るでしょうか。この記事では新規開拓営業で心が折れる理由と、心を折らせないための対処法について紹介します。
新規開拓営業が必要になる理由
新規開拓営業が必要になる主な理由は以下の3つです。
人脈の枯渇
人脈が枯渇することで、新たな顧客を見つけられなくなります。飲食店のようにくり返し利用しやすいサービスであれば、リピートしてくれる可能性があります。しかしシステム開発のような場合、案件が終了すれば終わりです。
その為、最初は紹介されたお客さんの案件で回っていても、いずれ自ら案件獲得のために新規開拓営業を実施しなければならなくなるわけです。
顧客離れ
商品やサービス、コンサルを一度は利用したものの、その後は購入してくれない、受託してくれない顧客離れが起こることで新規開拓営業が必要になる場合もあります。本来、顧客が繰り返し商品やサービスを利用してくれることが望ましいです。しかし新しいサービスや商品が多く登場する中で、顧客離れが一定の割合で起こることは仕方がないでしょう。
その為離れていった顧客の代わりに、新規顧客を獲得する必要があるわけです。
ライバルの増加
ライバルが増加すれば、顧客の取り合いになります。そうした状況では新規開拓営業をしっかりとしていかなければ、顧客は集まりません。新規開拓営業が上手い企業やフリーランスに顧客が流れてしまいます。
私の知人のプログラマーは新規開拓営業を自分でもするし、営業代行会社にも何社か頼んでいると言っていました。今までは知人の個人で行っている営業代行に頼んでいただけでしたが、それだけではなかなか顧客が集まらなくなったようです。
フリーランスのプログラマーも増えてきており、新規顧客を獲得する努力をしなければなかなか依頼が来ないとのことです。儲かる業種や分野は人気であるため、多くの人が参加してきます。そのためライバルは自然と増えていきます。今まで集客出来ていた方法が真似されることも多いです。
ライバルに勝つためにも、新規開拓営業をいかに行うかが重要になってくるわけです。
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新規開拓営業は心が折れることが多い理由
しかし新規開拓営業をした方はわかると思いますが心が折れる経験を一度はしたことがあるはずです。それだけ新規開拓営業は大変なのです。ではなぜ新規開拓営業は心が折れるのでしょうか。ここでは新規開拓営業で心が折れる3つの理由を紹介します。
電話でコミュニケーションを取るのが苦手
新規開拓営業の中心は電話です。メールアドレスが分かる場合はメール,もしくはHPの問合せフォームから新規開拓営業をする場合もありますが、閲覧されない可能性も高く電話の方が確実です。そのため新規開拓営業で、電話が苦手な人は心が折れます。私も電話での新規開拓営業(BtoC案件)をしたことがありますが、100件かけて1件話を聞いてくれるかどうかでした。
また電話営業をするといきなり電話を切られることもあります。「詳細について説明させてもらえますか?」と聞くと、「いいです」と断られます。
99件断られるのはメンタルに来ます。しかも長時間、電話をかけ続けるわけです。私も電話が得意ではないので、心が折れました。また新規開拓営業以外で、コミュニケーションを拒否される場面は少ないです。仕事とは言え、完全に拒否され続けるとかなり辛くなります。
断られ続けることが怖くなってくる
新規開拓営業は成功率が低いです。断られ続けることが多いのです。自分が良いと思って紹介している商品やサービスを断られ続けると、自信がなくなってきます。そして徐々に新規開拓営業をしなくなっていくわけです。
私自身も断られ続けることがあまりにも多くあったため、新規開拓営業で人と接することが怖くなった時があります。「また断られるだろう・・・」とマイナスのイメージしか浮かばなくなります。心が折れ、新規開拓営業をやりたくなくなってしまうわけです。
営業のことが頭から離れず精神的に辛い
新規開拓営業をやっていると、営業のことが日夜頭から離れなくなります。新規開拓営業がうまくいかなければ仕事が増えません。その為「明日はうまくいくだろうか」と常に気になるわけです。
すでにある仕事を継続しつつ、新規開拓営業をしているとさらに大変です。営業のことが頭から離れないわけですから、今の仕事に身が入りません。結果として良い成果が出ないわけです。そうすると今の取引先からもクレームが入ることも。
このような負のスパイラルに陥ることで、心が折れてしまうわけです。
新規開拓営業で心を折らせない心構えとは
新規開拓営業で心が折れる理由についてはすでに述べました。ではどのようにすれば心が折れないのでしょうか。ここでは5つの心構えについて紹介します。
1日の営業時間を決める
1日のうち、新規開拓営業に割り振る時間を決めることが重要です。一日中、新規開拓営業をしていると、頭の中もそればかりになります。しかも断られ続けると、営業の質もかなり落ちてきます。
私も経験していますが、ただ電話をかけて、ノルマをこなすようになってしまうわけです。それでは新規開拓営業で成功するわけがありません。また心が折れる可能性も高まります。新規営業に割り振る時間を決めて、その時間内で営業するようにしましょう。
新規営業の行為自体を楽しめるようにする
「新規開拓営業=辛いもの」という感覚から「新規開拓営業=楽しいもの」という意識の変化を目指します。ただし今までと同じように営業をしていては楽しめません。そこで自分を営業の当事者ではなく、第3者として客観的にその状況を見てみましょう。コーチング用語で「ディソシエイト(分離体験)」と言って自分の営業行動を俯瞰して見ることで他人事として見ることができます。
そうすることで今の営業行為がドラマの一場面のように見えてきます。つまり自分は視聴者として「こんな反応する人いるんだ」と、面白く見られるわけです。ただ辛いと思っているだけでは心が折れてしまいます。どうすれば楽しめるか、自分自身で楽しむ工夫をしてみましょう。
共感出来る仲間を作る
共感出来る仲間を作ることで、悩みや辛さを共有できます。新規開拓営業は一人でやることが多いわけですから、悩みも一人で抱え込みがちです。その悩みを仲間と共有し、共感してもらうことで、気持ちが楽になります。
私も新規開拓営業に悩んでいた時に、別業種で新規開拓営業をしている人に聞いてもらっていました。その人も苦労していたので、「その気持ち分かるよ」と言われただけで、気分がかなり楽になりました。
新規開拓営業で心が折れる前に、共感出来る仲間を作っておき、悩みを話してみましょう。それだけでも心の状態がかなり違うはずです。
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心が折れそうになったら営業から距離を置く
心が折れそうになったら新規開拓営業から距離を置くのもひとつの方法です。辛い状態で営業を続けても仕事に結びつくことはほぼありません。新規開拓営業を辞めることはできませんが、何日間か休むのもひとつの方法です。
ただ新規開拓営業を休んでいる間も、そのことが気になってしまいます。その場合、思い切って仕事も休んでみましょう。パソコンもスマホも見ない。そして気分転換に遠出するのもアリです。一旦頭の中をリセットすると、また新規開拓営業に取り組めます。
私は仕事のことを強制的に忘れるために、サウナを利用しています。サウナの中にはパソコンもスマホも持ち込めません。2時間程度強制的に仕事から離れます。そうすることでリセットできるわけです。
定期的に仕事から離れることで、心が折れそうになる場面が少なくなります。私の場合はサウナですが、瞑想や座禅を取り入れることで頭をリセットする人もいます。
新規開拓営業で心が折れそうになった時に、自分なりに回復出来る方法を探しておきましょう。
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営業代行に依頼する
そもそも新規開拓営業を自分でする必要はありません。営業代行会社に依頼して新規開拓営業をしてもらう方法もあります。自分の知人のプログラマーも営業代行会社に依頼して、新規開拓営業をしてもらっています。
営業代行を頼めば、新規開拓営業で心が折れることはありません。ただし営業代行を依頼するには、費用が掛かります。
営業代行には定額を毎月払う場合と成果が出たときのみ報酬を払う場合、さらにそのふたつを組み合わせた場合の3パターンがあります。成果が出たときのみ報酬を払う場合、余計な費用がかからない一方で、なかなか案件が決まらないことも多いようです。
案件が決まらなければ報酬にならないため、毎月しっかりと仕事を取ってくる感じではないのだとか。定額制及び定額制+成果報酬の方がしっかりと案件を取ってくることが多いとのことです。
これは業種によっても依頼する業者によっても違うので、一概には言えません。どのような報酬体系にせよ、営業代行を頼む場合はどれくらい案件を取れるのかを確認してから依頼しましょう。
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顧客離れを防ぐのもひとつの方法
ここまで新規開拓営業の大変さについて説明してきました。人脈が枯渇することで、新規開拓営業が必要になってくるのは確かです。しかし顧客離れを防ぐことで、新規開拓営業の負担を抑えるという方法もあります。ここでは顧客離れを防ぐ方法として2つ紹介します。
アフターフォローをしっかりする
顧客離れを起こす原因として、アフターフォローが不十分であることがあげられます。私は企業側の担当者として、フリーランスのプログラマーにシステム開発を依頼したことがありました。
その開発案件において、納品した後に不具合が見つかったのです。そこで修正を依頼したところ、追加料金が必要だと言われました。もちろん納品後のことなので、追加料金が必要だという理屈は理解できます。しかしそもそも不具合があるものを納品しているわけですから、修正するのは当然ではと思いました。
最初に言っていたことと違う内容を「不具合」と言う人もいることは理解しています。しかし依頼した内容が出来ていないのに追加費用はおかしいのではないか。それ以来、その方にはお願いしていません。
アフターフォローはどこまでがアフターフォローなのか、その線引きは大変重要です。不具合ではなく、追加機能なのに「不具合だ」と主張する企業がいるのも理解しています。その為どこまでアフターフォローの範囲なのか、契約時に契約書で明確にしておき、その範囲内でアフターフォローをしっかり行いましょう。そうすることで顧客離れを防げるでしょう。
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競合の分析をする
顧客離れの結果、別のフリーランスや企業に仕事を依頼していることが多いです。つまり自分よりも競合の方が魅力あるサービスや商品を提供しているということです。その為顧客離れを防ぐために、競合の分析をしなければなりません。
自分にない魅力は何か、競合を分析することで理解出来るはずです。私の知人のプログラマーは短納期で納品することをウリにしています。その分、値段は高めですが、企業に頼むよりも早く仕上げられるようです。
短い期間で作成して欲しいという要望は企業としてあるもの。そうした際に適正価格で、しかも希望通りの納期で確実に納品してくれるプログラマーはかなり貴重だとのことです。彼のように企業や他のフリーランスがしないところで勝負するためにも、競合の分析をしっかりと行いましょう。
新規開拓営業は焦らずに続けていこう!
新規開拓営業は時間がかかるものです。すぐに成果が出ないと焦りますが、気長にやっていくしかありません。新規開拓営業をする時間を決め、必要とあらば営業代行を頼んでいきましょう。
心が折れてしまうと新規開拓営業を続けることが出来なくなってしまいます。自分にとって心が折れない方法を考えて、継続的に営業活動をしていきましょう。
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