フリーランスで自己実現するためには、その内容を明確化する必要があります。自己実現のために仕事をする場合、やりたい仕事をするのか、稼ぐ仕事をするのか、社会的に必要とされる仕事をするのかの大きく3つです。

この記事ではそれぞれ求める仕事において、どのように自己実現を図るのか、その具体的な方法について説明します。

自己実現したいことを明確化することで成功にもつながる

フリーランスで自己実現を図る場合、目的の明確化が最も大事です。どのような仕事を通して、自己実現を図りたいのか、その方向性がはっきりしていなければ、フリーランスとして苦しくなります。

あるITエンジニアの方はゲームアプリの開発がしたくて独立、フリーランスとして仕事をしていましたが、依頼はゲームアプリの開発ではなく、保守・管理でした。月額固定で委託されており、収入に対して不満はなかったものの、ただ仕事をこなすだけになっていました。

これでは会社員時代と変わらないと考え、保守・管理の仕事は受けないようにしました。その後、ゲームアプリ開発の仕事のみ携わるようになり、収入そのものは下がったものの、満足度は高まったようです。自分のやりたいことが仕事と直結しており、満足度があがったわけです。

このように自己実現したいことを明確化することで、満足度もあがって成功します。反対に自己実現したいこととは違った仕事が増えてくると、「何のために独立したのか」と疑問に思うようになるのです。

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やりたい仕事で自己実現を図る3つの極意

やりたい仕事で自己実現を図る極意としては以下の3つが考えられます。

やっていて元気が出る・ワクワクすることを仕事にする

「やりたい仕事はこれだ!!」と思っていても、それが複数ある場合もあります。その場合、どれが一番やりたい仕事なのかと悩むはずです。悩んだときは、どの仕事をしている時に元気が出るのか、ワクワクするのかを考えるべきです。

あるプログラマーの方がプログラマーの仕事を続けるか、ITコンサルとしてお客様の悩みを解決する仕事をするか悩んでいました。プログラミングは今までの経験があるので、独立してもやっていける自信があったのですが、ITコンサルにチャレンジしてみたかったのです。

そこで独立前のテスト副業でITコンサルに挑戦したところ、とても楽しくて元気が出たそうです。その為独立後もITコンサルを中心に仕事をし、フリーランスとして成功しています。どちらがやりたいかよりも、どちらが元気が出るかで決めるのがよいでしょう。

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仕事仲間を作る

フリーランスコンサルタントは孤独です。そのためやりたい仕事で自己実現を図るためには、仕事仲間は必須です。仕事仲間で案件を紹介し合うことも出来ますし、悩みも共有出来ます。最近ではフリーランスも増えてきているので、フリーランス対象のコミュニティーも多くあります。

私自身もいくつかそうしたコミュニティーに属していますが、コロナで仕事が少なくなった時に仕事を紹介してもらい、大変助かりました。また同じように仕事が少なくなって辛い境遇の方に励まされて、共に頑張れたこともあります。

このようにフリーランスで仲間と呼べる人を見つけると、継続的に仕事を頑張れるでしょう。

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営業してくれる人を見つける

やりたい仕事をしたい人の中には営業が不向きな人もいます。たとえばプログラマーであれば、プログラミングは得意ですが、営業して仕事を取るのは苦手でしょう。このように営業が苦手な方は、自分でするよりも代わりにしてくれる人を見つける方が良いです。

私の知人のデザイナーも、営業代行を専門に行っている人に頼んでいます。プロが営業すれば、案件が決まるのも早いです。たしかに費用はかかりますが、自分のやりたい仕事に集中出来るメリットがあります。

全てを自分一人では出来ないので、営業をしっかりしてくれるような知人、もしくは営業代行会社を見つけて依頼しましょう。

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稼ぐ仕事で自己実現を図る極意

稼ぐ仕事で自己実現を図りたいと独立する人もいるでしょう。稼ぐ仕事をするためには、以下の3つの点に注意する必要があります。

稼ぎやすい分野を選びさらに付加価値を上げる

稼ぐ仕事をするためには、稼ぎやすい分野を選びます。たとえばプログラマーはどこの会社でも不足しています。その為プログラミングを仕事にしてきた人が、スキルアップのためにさらに勉強すれば、付加価値を上げられます。

プログラマーの勉強方法のひとつは独学です。プログラミング言語をいくつかマスターしている人であれば、別の言語を身につけることは簡単です。ただ人工知能やデータ分析のようなプログラミング以外の数学的知識などが必要になってくる場合は、スクールでの学習もお勧めです。

最近ではオンラインでのプログラミングスクールが充実していますので、目的に合ったオンラインスクールを探してみましょう。現役で人工知能の開発やデータ分析に関わっている講師が教えているスクールもあり、実務に役立つはずです。

また人事であっても単に採用を代行するだけでなく、時代を睨んだ人事評価の基準を定める、HR系のSaaSシステムの導入検討など、将来を見据えた人事制度全般に携わることで収入はアップします。同じ人事であっても関わり方によって収入は変わりますので、どの分野のスキルを身につけておけば収入が上がるのか、独立前からチェックしておきましょう。

稼ぎやすい分野やそのスキルは、転職サイトでチェック出来ます。転職サイトに無料で登録して、どの仕事の給料がいいのか、調べてみましょう。

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自己投資は惜しまない

お金を稼いでいる人は自己投資を惜しみません。自己投資をすることで、その投資が何倍にもなって自分に返ってくることがわかっているからです。知人のプログラマーは今まで会社でウェブの開発しかしてこなかったのですが、AIが伸びるということでスクールに通いました。

そのスクールはAIについての知識を教えてくれるだけでなく、実際にポートフォリオを作り、さらに仕事も紹介してくれるスクールだったため、独立後にAI開発に携われるようになったようです。

IT人材でもとくにAIに関する人材は不足しているので、収入は大幅にアップ。稼ぐ仕事で自己実現を図れたわけです。

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仕事を手伝ってくれる人を探す

稼ぐ仕事といっても、一人だと稼げる収入に限界があります。その為稼ぎをさらに上げたいと思えば、仕事を手伝ってくれる人材を探さなければなりません。最近ではクラウドソーシングや副業サイトが多く、仕事を手伝ってくれる人材を探す方法はたくさんあります。

ウェブマーケティングに携わっている知人も仕事が多くて、ひとりでは回らないため、基本的な知識がある人に業務委託しています。その為自分は管理と最終チェックをすることに徹しているとのことです。

そうすることで受けられる仕事が増えるわけですから、自然と売上も伸びてきます。人に任せて管理するのは大変なことですが、さらに稼ぐためには業務委託も視野に入れてください。

社会的に必要とされる仕事で自己実現を図る極意

人に必要とされる仕事で自己実現を図りたいという人もいます。その為には以下の3つの点に注意する必要があります。

自分が人に必要とされる分野を探す

まず社会に必要とされている仕事が何かを理解しなければなりません。その中で自分の能力を生かせる仕事に従事しましょう。知人のプログラマーで、発達障害・グレーゾーンの子どもたち向けのサービスに携わっている方がいます。

彼は発達障害・グレーゾーンの子どもたちにプログラミングに触れてもらおうと、プログラミング教材の作成と講師をしています。実はその子どもたちの中には、プログラミングに特性がある子が多いのです。

プログラミングが出来れば、子どもたちの将来の仕事にもつながります。その為プログラミング教育が社会の役に立つと考えていて、仕事にやりがいを感じているとのことでした。

ビジネスの仕組み化を考え、社会に必要とされる

社会的に必要とされる仕事をしたいと考えた際に、そのニーズがあってもビジネスとして仕組み化出来ていない場合があります。どれほど社会に必要とされていても、売上がなければビジネスとして成立しません。

その為ビジネスとして仕組み化することで、社会的に必要とされる仕事が継続的に行えます。そうすることで、自分が望んでいる仕事に長く携われるわけです。こうしたビジネスの仕組み化はなかなか一人では行えません。

たとえば先ほどの発達障害・グレーゾーンの子向けのサービスも起業家たちにアドバイスをもらいながら、営業の仕方を学び、値決めもしたようです。仕事を継続出来るように最初はスモールビジネスで良いので、売上を上げられる仕組みづくりを考えましょう。

自分のことを理解・支援してくれる人を探す

社会的に必要とされる仕事は売上に必ずしも結びつかないことも多いです。そうした時に「この仕事は社会的に意義がある!」と理解してくれる人が必要です。中には仕事を手伝ってくれる人もいます。

先ほどの教育事業の場合、最初はなかなか売上が上がらなかったのですが、周りの支援があったので継続できたようです。このように社会的に意義のある仕事を理解してくれる仲間や支援者を探すことで、仕事が継続でき、自己実現にもつながるでしょう。

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フリーランスは仕事で自己実現する最善の手段!

ここまで見てきたように、フリーランスには3つの方法で自己実現に至る道があります。これらは会社員として実現することも可能ですが、フリーランスの方が、自分で選択出来る範囲が広いため自己実現の度合いは高いです。

自己実現したい内容を明確にして、フリーランスとして自己実現を図っていきましょう。