時間や場所に縛られない自由な働き方が実現できるフリーランス。

働いた分だけ収入が増えるため、会社員の方の中にはフリーランスへの転身を考えている方もいるのではないでしょうか。

近年、国内のフリーランス人口は増加傾向にあります。「なぜフリーランス人口は増えているの?」「フリーランスになりたいけどやっていけるのか不安……」と悩んでいる方も多いはず。

本記事では、国内フリーランスの現状とフリーランスが増えすぎた3つの理由を解説します。フリーランスの将来性やフリーランスとして成功するためのポイントもお伝えしていきますので、将来フリーランスになりたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

日本のフリーランス人口は年々増えている

国内のフリーランス人口は年々増えているといわれています。

2020年に発表された内閣官房日本経済再生総合事務局の「フリーランス実態調査結果」によると、日本のフリーランス人口は462万人でした。このうち本業が214万人、副業が248万人だったといいます。

また、2021年に発表されたランサーズ株式会社の「新・フリーランス実態調査 2021-2022年版」によると、日本のフリーランス人口は1,577万人でした。2015年に行われた同調査と比較すると、640万人増加しています。

調査によってフリーランスの定義は異なりますが、数百万〜数千万人もの人々が国内でフリーランスとしてのキャリアを築いていることがわかりますね。

フリーランスが増えすぎた3つの理由

近年、国内では多くの人々がフリーランスのキャリアを築いていることがわかりました。

2021年のコロナ禍をきっかけにフリーランス人口が急激に拡大しています。外出自粛が影響した可能性がありますが、それ以前からフリーランスとして働く土台はできていました。

ここからは、国内でフリーランスが増えすぎている理由を大きく以下の3つに分けて解説します。

1.働き方改革の影響

2.フリーランス支援サービスの充実

3.DX推進による業務改善

国の取り組みやDX化による社会変容がフリーランス人口の増加に大きく影響しています。

それぞれの詳細を見ていきましょう。

働き方改革の影響

厚生労働省が発表した「働き方改革」により、副業・兼業が推進されるようになりました。働き方改革によって、個人が状況に合わせて多様な働き方を実現できる社会を目指すというものです。

働き方改革の影響から、本業とは別で仕事をしたり、会社に所属せずフリーランスになったりすることが一般的になりました。ライフワークバランスを重視する考えも出てくるようになり、人々の働き方が多様になっています。

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フリーランス支援サービスの充実

働き方が多様化したことで、仕事を発注したい人と仕事を求める人をつなげるサービスなども増加しています。特に有名なサービスが、クラウドソーシングであるクラウドワークスやランサーズですね。PCやネットがあれば自宅で気軽に始められるということもあり、多くの人がクラウドサービスを使って副業をしています。副業でスキルを磨いた後、そのまま本業としてフリーランスになる方もいらっしゃいますね。

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DX推進による業務改善

DX推進の影響により、業務改善の動きが見られるようになりました。

PCとネットがあればどこでも仕事ができる業務に関しては、在宅ワークや業務委託を導入する企業も増えています。経済産業省は「DXレポート」の中で、このままDXが進まなければ2025〜2030年の5年間で最大年間12兆円の経済損失が生じると予想しました。

これが「2025年の崖」問題です。DXを急ピッチで進めたい企業は、即戦力になるITフリーランスを重宝するでしょう。

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フリーランスの将来性について

フリーランスが増え続けている現状を知って、「フリーランスになりたいけど将来性はあるの?」と考える方もいるでしょう。

先述したように、DX推進などでIT市場が拡大しており、特にITフリーランスの需要は高まっています。最新のITツールの導入やセキュリティ対策などに課題を持つ企業が増えているからです。

需要が高まっている一方で、エンジニア不足は深刻化しています。経済産業省の「IT人材需給に関する調査」では、2030年には最大79万人のIT人材が不足するといわれています。

需要が供給を上回っているため、エンジニアは採用されやすく、好条件で働ける可能性が高いでしょう。新たなIT技術が生まれるごとに必要な人材が増えていくため、今後もエンジニアに有利な状況は続くことが予想されます。多くの企業は自社社員の育成でコストを使うよりもスキルを持った即戦力の人材を求めているので、ITフリーランスは将来性の高い職種といえるでしょう。

また、国の税制改革もフリーランスになる選択肢を後押ししています。

これまでフリーランスは、会社員と同じような年収でも税制面で不利なところがありましたが、2020年分以降「フリーランス減税」によって、基礎控除が10万円引き上げられ48万円になりました。基礎控除とは、課税対象の所得から差し引くことができる金額のこと。フリーランス減税によって、フリーランスは実質減税となりました。今後もフリーランス周りの政策はチェックしておきましょう。

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フリーランスとして成功するための5つのポイント

国内のフリーランス人口が増え続けている現状について解説してきました。

フリーランスへ転身を考えている方の中には、「自分のスキルを試したいけど、ライバルが多い中で食べていけるのか心配……」と不安に思う方もいるでしょう。

フリーランスとして生活していくためには、他のフリーランスとの差別化が重要です。クライアントから「たくさんのフリーランスがいるけど、ぜひこの人に頼みたい!」と思われる人物にならなければいけません。

ここでは、どうすれば稼げるフリーランスになれるのかというテーマで解説していきます。フリーランスとして成功するためのポイントは以下5つです。

1.常にスキル習得の勉強を続ける

2.クライアントと信頼関係を築く

3.稼げるジャンルを選ぶ

4.自己管理を徹底する

5.支援サービスを活用する

今後のキャリアを考える参考にしてみてください。

常にスキル習得の勉強を続ける

フリーランスは、スキルがなくても開業届を出せば誰でもなれます。ただ、スキルがない状態で会社を辞めるのはおすすめしません。まずは会社員のうちにフリーランスで通用するスキルを身につけておくことが重要です。フリーランスになる前にクライアントや同業者と人脈をつくっておくことも大切です。

また、フリーランスになった後もスキルアップが必要です。案件をもらったとしてもスキル不足で十分な成果が出せなかったり、高単価の案件に応募できなかったりします。

簡単に身につけられるものではないため、常に自分に必要なスキルを把握し、勉強し続けなければいけません。

特にIT業界は変化が激しいため、多くのクライアントが求める新しい技術を身につけることが大切です。スキルアップのためには書籍やセミナーなどを活用すると良いでしょう。セミナーやコミュニティーに参加すれば最新の情報収集ができ、モチベーションアップにもつながります。

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クライアントと信頼関係を築く

フリーランスは、クライアントとの信頼関係も重要です。「この人に頼めば安心」「また仕事を頼みたい」と思ってもらえるようなフリーランスになれば、仕事が途切れることはないでしょう。

信頼関係を築くためには、当たり前のことを徹底する必要があります。最も気をつけなければならないのは納期の厳守です。一度納期に遅れてしまうと「納期を守らない人」という印象が付いてしまうかもしれません。クライアントからの信頼を失わないために気をつけましょう。早めの納品を心がければ安心感を持ってもらえます。

また、報・連・相も大切です。フリーランスになるとオンラインでのコミュニケーションになることが多いため、全く連絡がなければクライアントは「あの案件は今どうなっているのだろう」と不安になるもの。クライアントから聞かれる前に進捗状況や問題点などを伝えるようにすると良いでしょう。「こんな基本的なことを聞いてもいいのだろうか」と思うようなことでも、少しでも心配なことがあれば連絡を取ることをおすすめします。自己判断で進行すると、思わぬトラブルに発展し、信頼を失うことにつながるため注意しましょう。

また、フリーランスとして安定するためには複数のクライアントと契約し、仕事がなくなるリスクを抑えることも大切です。クライアントが複数になっても雑な対応はせず、ひとりひとりと信頼関係を構築しましょう。

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稼げるジャンルを選ぶ

フリーランスといっても様々な職種があります。未経験でも可能な業務は単価が低く、高いスキルが求められるものは単価が高い傾向に。まだ自分がやりたいことが決まっておらず、いずれフリーランスになりたいと考えている方は、ジャンル選びも重要になるでしょう。

先述したように、市場が成長し続けているIT系は高単価の案件が豊富です。エンジニアやプログラマーなどは平均単価が高く、求人数も多いので、おすすめです。

ライターも人気職種のひとつです。クラウドソーシングでは低単価の案件であふれていますが、中には高単価案件の多い記事ジャンルも。収益性・専門性の高いジャンルが高単価になりやすいです。たとえば以下のようなジャンルがあります。

・金融
・医療
・美容
・不動産
・転職

ライターを目指す場合は、このような高単価案件の多いジャンルで特化ライターになるのもひとつの戦略と言えるでしょう。

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自己管理を徹底する

フリーランスは、会社員と違って仕事を代わってくれる人はいません。体調不良で納期に間にあわなかったり、納品物の質が下がったりすると、クライアントからの信頼を失ってしまうでしょう。

また、体調不良は収入にも直結します。フリーランスは有給休暇がないため、休んだ分の収入がありません。お金の心配が精神的なダメージにつながり、仕事やプライベートに影響が出るといった悪循環が起こる可能性もあります。

フリーランスは時間に縛られない働き方ですが、生活リズムを整えることを心がけると良いでしょう。仕事を始める時間、休憩の時間、仕事を終える時間を決めておくと良いでしょう。

また、納期を守るためにタスク管理を徹底しなければいけません。前日にスケジュールを組み、次の日は仕事をスムーズに進められるようにしておくと安心です。タスク管理ができていないと全体の仕事量がわからず、優先順位の判断が難しくなります。付箋などでタスク管理をする場合は、机周りを整理整頓しておくことも大切ですね。Web上で管理したい方はスケジュール管理ツールを活用しましょう。

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支援サービスを活用する

フリーランス向けのエージェントサービスもあります。案件に困らないよう複数のエージェントサービスに登録しておくと良いでしょう。エージェントサービスは手数料が発生しますが、自分で営業をせずに案件を獲得できるメリットも。中には福利厚生が充実しているなど、サービスごとに特徴が異なります。

フリーランス向けのコミュニティーがあることも知っておくと良いでしょう。

たとえば、フリーランス協会には無料会員と有料会員の2つのサービスがあります。無料会員でも以下のメリットを受けられますよ。

・フリーランスに関するメールマガジンで情報収集ができる
・自己PRデータベースで仕事を獲得できるチャンスがある
・オンライン講座を無料で受けられる
・オンラインコミュニティで仲間とつながれる

フリーランスになると気軽に相談できる相手がいなくなるため、孤独を感じることも珍しくありません。情報収集にもなるので積極的に横のつながりを作っていきましょう。

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増えすぎと言われる状況でも稼げるフリーランスになれる!

働き方に対する価値観の多様化によってクラウドソーシングなどのサービスが出現、PCとネット環境さえあれば誰でも副業・兼業ができるようになりました。DX推進によりリモートワークや業務委託の案件も増えています。

IT人材不足が課題になっている近年においては、特にITフリーランスの需要が高い傾向に。企業は即戦力を求めているため常にスキルを磨き続けましょう。稼げるフリーランスになるためには、新しい技術や求められている技術を学び続けることが大切です。フリーランスになる前にスキルを磨き、フリーランス支援サービスなどの情報を集めておくと安心ですよ。

フリーランス人口は増えていますが、他のフリーランスとの差別化ができれば稼ぐことは可能です。フリーランスを将来の選択肢に入れている方はぜひ参考にしてみてください。

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